うつ病からの脱出ータンパク質欠乏についてー

今回はタンパク質欠乏についてというテーマでお伝えします。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

たんばく質欠乏 動物性と植物性、どっちがおすすめ?

たんばく質欠乏改善のカギはメチオニン

たんばく質は、脳内伝達物質を合成する際のもっとも頂点に位置する栄養素です。うつを引き起こす「脳の栄養素不足」に、 たんばく質の欠乏はおおいにかかわっていますが、当然ながら、骨や筋肉、血液から皮膚まで、人間の体そのものを成立させているのもたんばく質です。

体に取り入れられたたんぱく質は小腸で吸収されるとき、アミノ酸の形に分解され、遺伝子の指令によって新たなアミノ酸結合がおこなわれます。ここで配列を変えてつくり変えられるのはたった20種類のアミノ酸。このアミノ酸が、人間の体のすべてをつくり上げています。

もちろん、脳の神経細胞が神経伝達物質を合成しているのも、こうした経路で結合されたアミノ酸です。

アミノ酸がつくり変えられ、新たなたんばく質が合成されるとき、アミノ酸配列に関係なく、すべてのたんばく質合成の初期に重要な働きをしているのがメチオニンというアミノ酸です。このメチオニンの存在がなければ、たんばく質の合成はうまくいきません。言い換えれば、体に取り入れられるたんばく質の“質”を決めているといっていいでしょう。

 

軍配は動物性。 工夫して植物性もとろう

「たんばく質をとるなら、植物性、動物性、どちらがいいですか?」

これは本当に、よく受ける質問です。大豆たんばくは特に、ダイエットブームの影響で、低カロリーの植物性たんばく質として国内外で注目を集めています。

大豆は発酵食品を生み出すなど優れた食材であることは確かです。ただ、植物性、動物性のたんばく質で決定的に違うのは、先ほどお話したメチオニンの含有量です。

メチオニンは動物性のたんばく質に多く含まれています。たんばく質を体内で効率的にアミノ酸につくり変えたいのならば、動物性たんばく質を意識的にとったほうがいいでしょう。

ここで下記の神経伝達物質の合成過程の図を見てみてください。

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神経伝達物質で調整系の役割を果たしているセロトニンはどこにありますか?トリプトファンが合成されたうえで産生される物質では?このトリプトファンは動物性のたんばく質に多く含まれている物質です。トリプトファンが不足すれば、セロトニンの合成はうまくいきません。

植物性か動物性か?

どちらに軍配が上がるかは、こうした事実でも明らかです。動物性たんばく質は、「うつ」に対抗する強力な栄養素といっていいでしょう。

ただし、植物性たんばく質がまったく役に立たないというわけではありません。大切なのは、どちらもバランスよくとること。その結果、体内では、栄養素がムダなく使われるのです。

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たんばく質欠乏 一日はこれだけとってほしい目安量

プロテインスコアを基準に

一日に必要なたんばく質は、体重1kgあたり1〜1・5g程度だと述べました。 実は食品のg数がそのまま摂取量を示しているわけではありません。

体に取り込まれるのは栄養素ですから、どのくらいの量のアミノ酸がその食品中に含まれているかを考えてとる必要があるのです。その値の基準を示したのか「プロテインスコア」です。

下記の表をご覧ください。プロテインスコアで卵は100の値を示していますね。牛肉は80、アジが89……といったように、食材によってプロテインスコアは違います。

このスコアを、食材のg数と、食材に含まれているたんばく質にあてはめて導き出されるのが、摂取されるg数ということになります。

たとえば、牛肉を100gとったとしましょう。たんばく質量は20g、ここにプロテインスコアをあてはめると16gということになります。250gのステーキを食べたのであれば、一日の必要量に、あと一歩というところです。

ただし、“生”でない限り、この数値でたんばく質をとることはできません。火を通すという調理法は、たんばく質の摂取量を減少させるのです。火の通し方にもよりますが、体内に取り込まれる栄養素はほぼ半量に減少してしまいます。

 

必要量をとるためのこんな工夫

毎日必要量のたんばく質をとることは、そう簡単なことではない、ということがおわかりいただけたと思います。

しかも、たんばく質は毎日一定量が消費されていきます。昨日たくさんとったから、今日は食べなくてもいいか、ということにはなりません。すべての栄養素にいえることですが、特にたんぱく質は〝食いだめ〞ができないのは、前に述べた通りです。ここはより効率のいい食べ方を考えなくてはなりません。

もっとも効率がいいのは“生〞で食べることです。

プロテインスコアで100の値を持つ卵は、そのままの数値を摂取するなら生卵がもっとも効率がいいということになります。親子丼なら、溶く卵のほかにもう1個、生卵をのせて食べるなど、なるべく火を加えず食べる方法を考えてみてください。

牛肉ならウエルダンで焼くより、レアかミディアムくらいの焼き方で食べる。魚は煮たり焼いたりするより、刺身で食べるほうが効率的です。

“組み合わせ”もポイントになります。たとえば豆腐。冷や奴でも湯豆腐でも、動物性たんばく質のカツオ節と一緒に食べる。納豆ならネギとからしに加えて生卵を入れる、など、動物性たんばく質と植物性たんばく質を組み合わせると、栄養のバランスがよくなります。

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以上、抜粋終わり

私はタンパク質は大豆中心なのですが、

肉はあまりたべませんが、

卵は食べますので、

これでうまくバランスが取れます。

やっぱりタンパク質の取り方も、

ひと工夫考えましょう!

 

うつ病からの脱出ータイプ別の工夫の仕方 2ー

今回はタイプ別の工夫の仕方の第2弾です。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

③亜鉛欠乏タイプ 加工食品をよくとる人は要注意

加工食品では「亜鉛」はとれない

私たちが摂取しなければならない栄養素はいろいろありますが、「亜鉛」と聞いて、どんな食材が思い浮かぶでしょうか。

「牡頼くらいしか思い浮かはない……」

亜鉛は、鉄分を含む食材に多く含まれています。赤身の肉やレバーなど、鉄分を多く含む食材をとることを心がければ、自然と亜鉛も摂取できるというわけです。

ところが現実には、亜鉛が欠乏するような食生活をしている人が多いのです。

たとえば、インスタント食品をよく食べていませんか? カップラーメン、レトルト食品、冷凍食品、スナック菓子……。亜鉛欠乏の元凶は、こうした加工食品を中心 にした食生活にあります。

加工食品には、入っていたとしても亜鉛はごく少量です。カップラーメンを1食分、週に何度も食べているとしたら、亜鉛の摂取量も足りなくなります。

「料理をつくっている時間がないから・・・」

「食べている時間も惜しいほど仕事が忙しいから……」

「レンジでチンするだけで食べられるし、味だって結構おいしい」

加工食品を選択する理由は人それぞれでしょうが、亜鉛欠乏に陥る危険は同じです。なかには「カロリーが低いから」とダイエット用ヌードルを食べている人もいるようですが、残念ながら、その体への気遣いは脳のためには逆効果です。

脳のことを考えるなら、インスタント食品やスナック菓子の類いは封印する。これしかありません。そして、基本に立ち戻って、食材のなかから亜鉛をしっかりとることです。

 

糖質で亜鉛が消費されてしまう

加工食品やスナック菓子の問題点は、もうひとつあります。

それは糖質が多いこと。「原材料名」表記されているパッケージを見ると、必ず“糖”の文字が入っているはずです。

糖質の過剰摂取が低血糖症につながることはすでにお話ししてきた通り。つまり、加工食品を多くとればとるほど、“糖”の 摂取量も多くなり、血糖値を下げるように働くインスリンの分泌に乱れが生じてしまうのです。

亜鉛は本来、このインスリンの分泌を調整する役割を果たしています。その亜鉛が不足すればどうなるか?当然、血糖値の調整はうまくいかなくなります。

つまり、加工食品をとりすぎると、亜鉛欠乏と同時に低血糖症になるという、二重の危険性があるのです。 私たちの食生活はより簡易な方向へと向かっていますが、人間の体が本来求めているのは、加工食品ではなく、“生きた食材”を食べることです。 なお、亜鉛は、アルコール摂取やストレスでも消費されることがわかっています。

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④ビタミンB群欠乏 飲酒、ストレスで使われていた

ストレスで減り続ける栄養素がある!

栄養は、体内で必要な物質をつくったり、 エネルギー源として使われています。どれだけ使われるかは、生活習慣によって変わります。なかでも大きな影響を与えているのが、ストレスです。

ストレスというと、人間関係や仕事での悩みなど、心に受けるダメージをイメージしがちですが、それだけではありません。

風邪をひいたり、暑さ寒さなどの天候の変化、気圧の変化、人ごみを歩く……といった環境のストレスもあります。また、飲酒や喫煙、過度の運動などによっても、体 はストレスを受けています。

こうしたストレスに対抗すべく、私たちの体は副腎から、コレステロールを原材料にコルチゾール(ステロイドホルモン)を分泌してストレス対策を講じるというメカニズムを備えています。このコルチゾールが働く際に欠かせない栄養素、それがピタミンB6です。つまり、ビタミンB6はストレスによって消費されてしまうのです。

また、集中力を必要とされる作業も、脳にとっては一種のストレスといえます。このとき消耗するのが、ビタミンBlです。

これを調べた実験データがあります。大学生4人に難問を解いてもらい、ストレス→解消→その後の経過を観察したものです。

難問を解いているときは当然、ストレスが昂じ、ビタミンBlの消費量は上がります。 興味深いのは、ストレスから解消されても ビタミンB1が消費されていたことです。それは数日間続きました。

この実験結果が示しているのは、体にとってストレスは一過性のものではない、ということです。絶えずストレスを受けている環境にいるなら、ビタミンBlは長期間にわたり、常に欠乏状態になるのです。

 

脳が必要としているビタミンB

ビタミンBl、、ナイアシン(B3)、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ビオチンを総称してビタミンB群と呼びますが、これらは複合的に作用しています。ストレスの種類によって消耗するビタミンは変わってきますが、複合的に欠乏状態にあると考え、摂取を考える必要があります。

ナイアシン、葉酸、ビタミンB12は、飲酒が過剰になると吸収が阻害される栄養素です。亜鉛同様、ストレス解消にとアルコールをとっていると、かえって「脳の栄養不足」に拍車をかけてしまいます。

また、糖質をエネルギーとして取り込む際にもビタミンB群が使われてしまいます。 暴飲暴食はビタミンB群の〝大敵〞です。

ビタミンB6はカツオ、マグロ、サケ、牛レバーなどに、ナイアシンはタラコ、カツオ、牛レバーなどに、葉酸は牛・豚・鶏レバーなどに多く含まれています。

その一方で、ビタミンB群は食品の精製・ 加工・保存の過程で失われていきます。

やはり“生きた食材”を食べることが、ここでもキーワードなのです。

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以上、抜粋終わり

亜鉛が欠乏しやすいのは、

加工食品を食べる機会が多いからです。

だから近年、

男性の亜鉛不足により、

精子の数が減っているのだと推察されます。

また、ストレスにより、

ビタミンが消費されていますので、

現代人は常にビタミン不足に陥りやすい環境にいます。

毎度食事には欠かさないように摂取する必要があるでしょう。

 

うつ病からの脱出ータイプ別の工夫の仕方ー

今回はタイプ別の工夫の仕方というテーマでお伝えします。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

  • 低血糖症タイプ 体を動かすことも効果的

 

「お箸を置いたら靴を履く」を習慣に

これまで、血糖値を上げない食べ方について説明してきましたが、食事のとり方以外にも血糖値を上げないコツがあります。それは運動です。

ウォーキングが健康にいいというのはよくいわれていますが、実は歩くことは血糖値にもいいのです。

食事をとると血糖値が上がり、インスリンが分泌されますが、このとき歩くと、インスリンを使わずに筋肉に血糖を取り込むことができます。それがインスリンの“節約”につながるのです。

ポイントは、血糖値が上昇している食後 30分以内に歩くこと。私のクリニックでは 「お箸を置いたら靴を履いてください」と指導しています。

歩くときはなるべく大きく手を振って、ももを上げるようにしてください。息が切れるほど体を動かすのはやりすぎです。理想は早歩き程度。これを20分ほど継続してください。

 

並行して筋トレをおこなうのも効果的

もうひとつおすすめしたいのが、筋肉の量を増やすこと。筋トレをして筋肉の量を増やすと、食直後に歩いたときにも、筋肉が効率よく血糖を取り込んでくれます。その結果、血糖値の上昇も抑えられるのです。

ただし、筋トレはたんばく質の代謝がいい状態になってからおこなってください。栄養不足でうつ症状を訴える人は、総じてたんばく質欠乏の傾向があります。筋肉はたんばく質を原料につくられます。筋トレによってさらにたんばく質欠乏に拍車がかかっては、元も子もありません。

 

食後24時間後にはスキップを

食後2〜4時間経つと、空腹感を覚えたり、眠くなったり、イライラしたり、集中力が途切れる、といったことはないでしょうか。これは典型的な低血糖症の症状です。

体はこのとき、下がってしまった血糖値を上げようと、自律神経の交感神経を優位にします。これが精神症状を引き起こします。

このような状態を防ぐためには、症状が出る10分くらい前に体を動かすこと。食直後の運動とは異なり、小走り、スキップのような少し息が上がるくらいの運動を5分程度おこなってください。

少し激しい運動をすることで、交感神経が優位になります。低血糖症の症状が出る前に、交感神経を優位にしてしまうわけです。

食後どのくらいでこうした症状が出るかは、個人個人の状態やそのとき食べた物によっても変わってきますが、自分が食後何時間後くらいに血糖値が下がるのか意識してみてください。

食直後の運動がいいか、食後2〜4時間後の運動がいいか、両方組み合わせたほうがいいかは、人それぞれです。自分はどのタイプかを見極めて、運動しましょう。

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鉄欠乏タイプ とるべきは非ヘム鉄よりもヘム鉄

吸収率が高い「ヘム鉄」

「鉄分」を多く含む食材といって思い浮かぶものには、どんなものがありますか?

「なんといってもホウレンソウ」

「ヒジキの煮物を食べるようにしています」

「お通じにもいいから、プルーンをよくとっています」

女性の場合、毎月の生理によって鉄分が失われることは十分にご承知のはずですから、意識して鉄分含有量の多い食材をとるよう心がけているという人は多いのではないでしょうか。しかし、実はここにも「誤解」があるのです。

ヒジキやホウレンソウ、プルーンなどにはもちろん鉄分が含まれていますが、せっせと食べて、それが十分に体に吸収されていくかといえば、残念ながらそうとはいえないのです。

鉄はそもそも、体に吸収されにくいという特性を持っています。そのため、量をとることより、“吸収率”を考えてとる必要があるのです。

鉄分には「非へム鉄」「ヘム鉄」があります。「非へム鉄」はヒジキやホウレンソウに代表される植物性のもの、「ヘム鉄」は動物性の鉄分で、赤身の肉や牛・豚・鶏 のレバー、ウナギやアサリ、シジミなどに多く含まれています。そして、吸収率がいいのは、圧倒的にヘム鉄なのです。

ヘム鉄と非へム鉄の吸収率を分けているのはその形です。ヘム鉄は鉄がコーティングされています。非ヘム鉄はそれがありません。この差が吸収率の違いとなってあらわれているのです。

両者を比べると、ヘム鉄は非へム鉄の5 〜10倍の吸収率。鉄分をとるなら、断然、 ヘム鉄に軍配が上がります。

 

「非へム鉄」では鉄分は捕えない

吸収率のほかにも問題があります。非へム鉄には、吸収を妨げるものがあるのです。

それが、お茶やコーヒーに含まれているタンニン、玄米や野菜、イモ類に含まれる食物繊維です。これらを一緒にとることで吸収率は格段に低くなってしまうのです。

「プルーンは鉄分が多いのでは?」

プルーンには鉄分が多く含まれていると 同時に、ペクチンという食物繊維が含まれているため、多くは吸収されずに排泄されてしまいます。そのため、鉄分補給にと常食しても、期待は薄いといわざるを得ないのです。

非へム鉄をとり、効果を期待するときは、 たんばく質をはじめ、ビタミンCも吸収を促す栄養素として一緒にとる必要があります。加えて、食物繊維の多い素材は一緒にとらない、食後のお茶やコーヒーは水に変えるなどの工夫が必要です。

このように考えていくと、やはりダイレクトに吸収されるヘム鉄にはかないません。 鉄を効率的にとるなら、レバーや赤身の肉、魚介類などの動物性の食材を選ぶのがベストです。

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以上、抜粋終わり

低血糖症の人は食後の運動がやっぱりいいんですね。

でもすぐまったりしたくなっちゃいますが・・・。(笑)

鉄分の取り方は結構難しいのですね。

ここにも工夫が必要のようです。

上記を参考にしてください。

 

うつ病からの脱出ー低血糖症タイプの食べ方の工夫ー

今回は低血糖症タイプの食べ方の工夫というテーマでお伝えします。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

  • 低血糖症タイプ 主食とおかずのバランスを変える

 

「糖質」の低い“種類”を選ぶ

「外食ではどんな料理を選べばいいですか?」

よくされる質問ですが、基本的には前項でお話しした通り、GI値やカーボカウントの低い食材を使った料理、ということになります。ソバやパスタのほうがうどんよりはベターです。

さて、ここで質問。うどんとパスタなら、どちらが血糖値がゆるやかに上がっていくと思いますか?

正解はパスタです。パスタのアルデンテ(芯が少し残る固ゆで)は血糖値を上げにくいとされているからです。

また、メニューにもよりますが、イタリアンやフレンチは“砂糖”を使わない料理が多い。

一方、和食や中華料理には、みりんや砂糖が使われていることが多いもの。うどんの汁にも糖分が入っていたりします。

和食=ヘルシーと考えるのではなく、一つひとつの料理を見ていくことが大切です。

たとえば、焼き魚定食を選ぶとしましょう。たいていは小鉢がつきますが、それが煮物であれば砂糖が味付けに加わっているので、これは手をつけない、といった具合に、〝味付け〞のなかの砂糖にも気を配りましょう。

 

メニュー選びは「たんばく質」を中心に

外食でのメニュー選びのポイントは一点。「肉・魚・卵」の動物性たんばく質をメインメニューにすることです。

ただし、ここでも〝砂糖除外〞の法則は生きてきます。たとえば、すき焼きや焼き肉を選ぶより、しゃぶしゃぶやステーキを選ぶのがおすすめです。すき焼きの割り下や焼き肉のタレには砂糖が使用されていることが理由です。

さらに、しゃぶしゃぶやステーキを「何で食べるか」もこの法則に則って考えましよう。しゃぶしゃぶならゴマダレよりもポン酢、ステーキならソースをかけるのではなく、しょうゆや塩で食べる、といった具合です。

「ごはんの量はどのくらいまでなら大丈夫?」

これもよく受ける質問です。「主食はごほんやパン」という食習慣を変えることに、 最初は物足りなさを覚えるかもしれません。 その場合、まずは下記の「食べる順番」に沿って食べていってください。ごほんなどの主食を最後にし、そのとき満腹になっていれば、残すようにしてください。

残すことに罪悪感がある人は、あらかじめ「ごほんを少なめにしてください」とオーダーするといいでしょう。

食事の合間にみそ汁やスープといった汁物をとることでも、満腹感を得られやすくなります。理想のバランスとしては、今までの主食とおかずを逆にする感じです。下記の表も参考に、主食の量を見直してみてください。

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  • 低血糖症タイプ 果物、野菜ジュースの落とし穴

 

果物を食べるなら「少量を食後」に

果物はビタミンがたっぷりだからお肌にいい、健康にもいい……。どうやらそうした認識が一般的のようです。しかし、この認識は改めていただかなくてはなりません。

果物、特に甘い物には糖分が多く含まれていて、なかでもフルクトースという果糖が多くの問題の原因になっているのです。

通常、糖質は体内に入ると、血糖値を上げる働きをします。これを下げるためにインスリンが分泌されてバランスをとろうとします。ところが、フルクトースはインスリンによる調節を受けません。そのため過剰なフルクトースは、痛風の原因となる尿酸値を上昇させ、メタボリックシンドロームの原因となる内臓脂肪になるタイプの中性脂肪を多くつくることになります。

甘い果物には、もうひとつ問題点があります。果糖のほかに、ブドウ糖などの糖質が多く含まれていることです。このブドウ精は食品表示などでは見えてこない〝隠された糖〝ですから、注意が必要です。

果物を食べたいというときは、「食べ方」を工夫しましょう。基本は「ほんの少量を食後に」。また、ヨーグルトとあえることで、 血糖値が上がりにくくなります。その際はもちろん無糖を選ぶようにしてください。

 

「果物」「野菜」ジュースの危険性

「果汁100%」という表示につられて果物ジュースを手にとる、といったこともありそうですが、これもNGです。ジュース にしたからといってフルクトースやブドウ糖の危険がなくなるわけではありません。かえって〝手軽〞に飲めてしまうことで糖分の過剰摂取につながるのです。

「野菜ジュースなら、大丈夫?」

残念ながら、たとえ砂糖が添加されていなくても、果糖が含まれている点では、果汁ジュースと同様です。野菜をジュースにしてとりたいときは、飲む直前、新鮮な野菜をジューサーにかけ、ゆっくり噛むようにして飲むようにしましょう。

 

調味料には細心の注意が必要

市販の調味料には、ほとんどの製品で砂糖が使われていると思って間違いありません。みりん、ソース、ケチャップ、ドレッ シング……。これらの糖分は見落としがちなため、注意が必要です。

調味料を選ぶポイントは「食品表示」。 含有量の多いものから順に表示することが義務付けられていますから、筆頭にあげら れているものは含有量が多いものといえま す。最初のほうに砂糖、ブドウ糖、液糖…… とあるものは避けるようにしてください。

家庭での調理には砂糖は使わないのが理想ですが、どうしてもというときは、自然由来、あるいは吸収速度が遅く、代謝されずに排出されるという特性を持つキシリトール、エリスリトールなどの甘味料がおすすめです。

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以上、抜粋終わり

食べる時のポイントは、

糖分の多いものを避ける、

ということで、

おかずをメインに、

主食は少なめにです。

果物は体によいのですが、

糖分が多いので、

低血糖症の方は、

甘味が少なめで、

ヨーグルトをあえるなどの工夫が必要です。

自分に合った、

楽しい食べ方を見つけましょう。

うつ病からの脱出ー低血糖症タイプ  血糖値を上げない食べ方のコツー

今回のテーマは低血糖症タイプ  血糖値を上げない食べ方のコツというテーマでお伝えします。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

  • 低血糖症タイプ 血糖値を上げない食べ方のコツ

食品のGI値、GL値を意識しよう

心のトラブルを改善するために「血糖値の安定」は必須です。

食事をすれば、誰でも血糖値は上がりますが、正常な血糖値は、食事をしてゆるやかに上がった後、3〜4時間で空腹時の値にまで下がります。この“ゆるやか”なスピードを速くするもの、それが「糖質が高い食品」です。血糖値をなるべく上げない、あるいはゆるやかに上げるには、「糖質制限」をすることがポイントです。

では、どのようなものを食べればいいのでしょうか。その目安になるのが、GI値 とGL値です。 「GI(グリセミック・インデックス)値」 は、血糖値がどのくらいのスピードで上が るのかを示した値のこと。私のクリニックでは、60以下を安心ラインと設定しています。60〜70は要注意ライン、70以上は厳重注意ラインとして、なるべくとらないようすすめています。

要注意ライン、厳重注意ラインの食品を見て、気づくことはありませんか?そう、精白米や食パンなど、精製度の高い(=白 い)食品ほど、血糖値を急激に上げてしまうことがわかります。糖質をとる際は、白米は玄米に、白い食パンは全粒粉のパンに変えるなど、未精製の食品をとるようにするといいでしょう。

甘い菓子類は当然、控えたい食品の筆頭にあげられますが、意外に糖質が商いのがイモ類です。一日の摂取量の目安は「3cmの輪切り1つ分」。これはイモ類すべての合計ですから、安心して食べていい量は限られます。 イモ類のなかでもジャガイモのGI値は高めです。ジャガバター、肉ジャガ……といったメニューは、なるべく避けるようにするのが賢明です。

GI値の低い食品を選ぶのは基本中の基本ですが、低い数値だからといって“たっぷり”食べていいということにはなりません。そこで指標となっているのが、「GL(グリセミック・ロード)値」です。これは、 食品1食分の目安量を食べた場合のGI値をまとめたものです。

GI値、GL値を参考にしながら、食事メニューを考えていくようにしてください。

カーボカウントで糖質量をチェック

もうひとつ、糖質制限の際の目安となる指標に「カーボガウント」があります。これは欧米の糖尿病の食事指導で用いられている考え方で、「カーボ」は「糖質(炭水化物)」の意です。糖質を数えていくだけでいいので、GI値やGL値よりも実践しやすいというメリットがあります。

ちなみに、GL値やカーボカウントでは肉や魚介類は糖質をほとんど含まないため、数字もほぼゼロとなっています。ごほんを挫えめにして、たんばく質などのおかずをメインに食べる……といったことでも、糖質制限につながるのです。

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  • 低血糖症タイプ  食べる順番にもひと工夫

GI値の低いものから順番に食べる

血糖値をできるだけ上げない食事のとり方の基本は、可能な限り糖質の量を減らすことです。次に大切なことはGI値の低い食品を選ぶことです。しかし、どうしても食事にごはんやパンが入ってしまうこともあります。

そんなときにおすすめの方法があります。GI値の低い食品から口にするのです。 野菜は基本的にGI値が低いので、最初に食べるようにします。食物繊維には糖質の吸収をゆるやかにする効果もあります。食事の際は、まずサラダや酢の物、お新香などから手をつけます。汁物があるときは、ここで飲んでおいてもいいでしょう。

次はメインのおかずです。カーボカウントがゼロに近い肉類や魚介類をセレクトし、最後にごほんを少し食べる。この流れが、血糖値を急激に上げない食べ方の順番になります。

日本には文化として「懐石」という茶の湯の食し方がありますが、これがまさに、脳にいい食べ方の順番。最後のごほんは少なめにするというのがコツです。

洋食のコースも同じです。前菜からはじまり、スープと続き、メインの肉類(魚介類)でたんばく質をとる。パンはメイン料理のソースをつけて食べる程度の量に抑えるか、 食べない。デザートは、できれば我慢してほしいところです。

 

“小分け食べ”が 血糖値を安定させる

血糖値を急激に上昇させる原因は、食材ばかりではありません。それが「空腹」です。 ペコペコになるくらいおなかがすいた状態で食べると、いかにGI値が低いものでも血糖値は一気に上昇してしまいます。

ではどうすればいいかというと、回数を増やすのがポイントです。

もちろん、食事と食事のあいだに甘いお菓子で空腹を満たすということではありません。一日の食事量を何回かに分けて分散し、総量として一日分をとるということです。

食事の合間にとるものは、「ちょっとつまむ」もので十分。たとえばナッツ類。ビタミンやミネラルがつまっているので、中間食としては最適です。ゆで卵やチーズ、無精のヨーグルトもおすすめです。少量の果物を入れてもOKです。

空腹の間隔をつくらないというのが“小分け食べ”の前提ですから、そのための基本のリズムがあります。朝昼晩、しっかり3 食を食べるというのがそれです。朝食は何 はともあれしっかり食べる。そこから3〜 4時間おきに食べるのが、理想といえます。

そして就寝前。低血糖症の人は寝ているあいだに血糖値が安定せず、不眠を訴えることがあります。そのような場合は寝る前に少し食べるのが効果的です。

おすすめなのはホットミルクをゆっくり15分くらいをかけて飲むこと。ミルクが苦手ならば、温かいスープでもOK。ナッツをつまむのもいいでしょう。

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以上、抜粋終わり

血糖値をあげない食べ物を選ぶのと、

食べる順番がコツになります。

上記を参考に試してみてください。

うつ病からの脱出ー空腹を満たすだけでは脳は満たされないー

今回は空腹を満たすだけでは脳は満たされないというテーマでお伝えします。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

空腹を満たすだけでは脳は満たされない

体は「異化」と「同化」を繰り返している

私たちは通常、おなかがすけば食事をし、おいしそう、といってはメニューを選びます。この「食べる」という行為を細胞レベルにまで落とし込んで考えてみましょう。

食べることによって維持されているのは、脳や骨、内臓や血管、筋肉……など、私たちの体を構成している60兆個もの細胞です。 細胞の一つひとつは“膜”で包まれ、この膜によって細胞の形は維持され、細胞間の情報伝達をおこなっています。

この細胞を形づくつている物質は日々、入れ替わっています。その原材料になっているのが、食べ物=栄養です。そのために、良質な栄養をどんどん送り込んでやる。これがもっとも基本的な“生命を維持する”食べ方です。

風船をふくらませている下の図を見てください。風船には小さな穴があいています。風船に空気を送り込んでやりますが、穴からは空気が漏れています。でも、風船はふくらんだ状態をキープしています。

この漏れている空気が消費される栄養です。これは「異化」といい、送り込む空気が摂取する栄養。これを「同化」といいます。

この異化と同化のバランスが保たれていれば、細胞の一つひとつはいい状態で十分に機能を発揮できますが、摂取する栄養が不足してしまうと、風船はどんどんしぼんでしまいます。

やがて、異化>同化という関係になり、 摂取と消費がアンバランスになってしまいます。その結果起こってくるのが病気や老化です。当然、脳の神経細胞にもダメージはおよび、うつをはじめとする心のトラブルを抱えることになってしまうのです。

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細胞に必要な絶対量が足りない

細胞レベルで見ていくと、私たちが普通に食べている栄養摂取のあり方は、果たして足りているといえるのでしょうか。

日本人の健康を管轄している厚生労働省から「日本人の食事摂取基準」が出されています。その栄養素の“基準”によれば、たとえば、ビタミンCの一日の摂取量基準は100㎎(12歳以降)とされています。

この数値を見て「一日100㎎のビタミンCをとっていれば、まずまず安心」と考えるかもしれません。

しかし、この基準を「栄養療法」の観点からいうと、そうではないのです。「摂取量が満たないと、欠乏によるさまざまな症状に見舞われる危険がある」レベルとなります。

つまり、厚生労働省が出す基準は、あくまで最低限の数値と考えます。

栄養療法で考える栄養素の“適量”は、一般にいわれている栄養摂取基準を大きく上回るものです。

それは、マイナスをゼロにするのではなく、マイナスをプラスにすることを目的とするものだからです。

では、どのくらいの栄養が必要なのか、次の項でお話ししていきましょう。

 

ライフスタイルに合わせて栄養も変えよう

適切な栄養素と量は個人で違う

栄養療法が考える、細胞の一つひとつが元気になり、うつを改善する栄養素の“適量”とは、いったいどのくらいなのか。

「基準はどのくらいですか?」とよく聞かれるのですが、どのくらいの量が適切な摂取量なのか、実は一概にはいえないのです。 年齢や性別、身長や体重、栄養状態はどうか、偏食があったり、日頃好んで食べているものは何か、といったことでも適切な量は変わってくるからです。

つまり、栄養素の適切な量は、個人差が大きいのです。

たとえばたんばく質。一般の成人で一日の摂取量の目安は、体重1kgあたり1〜1・ 5gが必要ですが、これは心身にトラブルがないことが前提の数値ですから、「脳の栄養不足」と見られるうつ症状があったり、何らかの理由で栄養素が急激に消耗していくといった状況におかれている場合は、この数値の限りではありません。2倍、あるいは、それ以上の数値を適量に設定しないと、とても足りないということもあります。

また、どんな仕事に就いているかによっても違いが出てきます。物を運んだり、立ち仕事が多いといった体を使う仕事に就いている人は、一般的な数値を上回る栄養素、特にたんばく質が必要になってきますし、スポーツを日常的にしているという人も、消費する量は多くなります。

デスクワークが中心の仕事をしている人はまた別の傾向が見られます。考えたり、発想したりといった「頭を使う」ことを日常的に繰り返している人は、ビタミンB群 を消耗しやすい傾向があります。意識して栄養素をとっていかないと、脳の細胞はいつか“栄養不足”を訴えはじめてしまいます。

また、成長期は通常よりも栄養素が多く必要になってきます。成長期はともすると、量を食べればいいと思われがちですが、やはり質も大切です。体はもちろん、脳の成長にも栄養は欠かせません。この時期に、栄養の供給が消費に追いついていかないとしたら……あとあと脳のトラブルが起こる可能性も高くなってしまうのです。

 

細胞が元気になる食べ方

自分にどのくらい栄養が必要かを知るには、まず、自らのライフスタイルを振り返ってみることが大切です。

その上で、不足しがちな栄養素を見つけ出し、適切な量を日々とる。

ライフスタイルに合わせた栄養のとり方 をしていくことが、細胞が元気になる食べ方ということになります。下記に「日本人の食事摂取基準」をもとに算出した「ライフスタイル別の栄養摂取量」をまとめましたので、参考にしてみてください。

食べ物は空腹や嗜好を満たすだけのものではありません。私たちがいかに健康で、いい人生を生きるかをも、左右するものなのです。

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以上、抜粋終わり

自分が必要な栄養量は、

必ずしも基準値通りとは限らないということ。

その方の体格や生活スタイルによって、

必要量は変わるわけです。

自分の栄養の必要量はいったいどれくらいなのか、

およそ検討してみましょう。

 

うつ病からの脱出ー低血糖症がうつを引き起こしているー

今回は低血糖症がうつを引き起こしているというテーマでお伝えします。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

血糖値は脳にも影響を与えていた!

低血糖症がうつを引き起こしている

血糖値が急激に上がると、それを下げるために多くのホルモン、酵素が分泌され使われます。逆に下がった血糖値を上げる際にも、アドレナリンやノルアドレナリンなどのホルモンが放出されます。

その影響を受けるのが自律神経。バランスに乱れが生じて、さまざまな精神症状を誘発します。うつ症状、焦燥感、イライラ、不安感、恐怖感……といったものがそれです。体にも、頭痛や動悸、手足のしびれな どの症状があらわれます。

ただし、そうした症状が低血糖症から起きている、と判断されることは稀です。そう、短絡的にうつと診断されてしまうのが現状なのです。

米国の精神科医マイケル・レッサー博士は、低血糖症について次のように述べています。

「あらわれる精神症状は、さまざまな原因によって生じるが、それらの原因は低血糖症が関係している」 私たちはもっとこのことを意識する必要 があるのではないでしょうか。

 

オーバーワークになっている副腎

血糖値の調整異常には副腎も関係しています。アドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾールなど多くのホルモンをつくり分泌している副腎は、ストレスによってもっともダメージを受ける器官です。

私たちが実際にストレスを受けたり、ストレスを受けそうだな、と感じたりすると、対ストレスホルモンが副腎からさかんに分泌されます。

ストレスが大きければ、また、長く続けば、副腎はどんどんホルモンをつくり、繰り返し放出しなければならなくなります。 当然、副腎に負担がかかります。

さらに、血糖値の調整でも副腎はおおいに働かなければなりません。前述した、血糖値を上げる作用のあるアドレナリン、ノルアドレナリンなどの放出です。

まさに、働きづめの状態の副腎は、オーバーワークになって疲弊し、その機能を十分発揮できなくなってしまいます。それも低血糖症の進行につながるのです。

副腎が疲れている人にあらわれる症状としては、朝から午前中の時間帯にうつ気味になったり、強い疲労感を覚えたり、といったものが代表的。ストレスに弱くなったりするのも特徴といえます。

上がった血糖値を下げるのは、膵臓のランゲルハンス島から分泌されるインスリンです。このインスリンも、血糖値が乱高下を繰り返す状態が続くと、だんだん分泌される量が減ってきます。

インスリンの分泌量が適切でないと、血糖値の調整機能がガタンと低下してしまいます。

これも血糖値の安定にとっては“大敵“ 相乗的に精神症状はますます進むことになるのです。

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うつ病での休職から栄養療法で復帰できた(体験談)

5年ほど前から頭痛、だるさ、疲労感が強くなり、ときどき胸のあたりが締め付けられるような症状が出てきたため、あるとき近所の内科を受診しました。今思えば、これは低血糖症の症状そのものでした。

しかし、胸のあたりが締め付けられるような症状については、異型狭心症との診断で、 ノルバスクとニトロペンを処方され、頭痛、だるさ、疲労態は、肝機能障害との診断で、ウルソを処方されました。

ところが症状は改善するどころか、次第に悪くなっていき、やがて起き上がることもつ らくなり、会社も休みがちになりました。

すると今度はうつ状態(社会不安障害)と診断され、パキシル、トレドミンが処方されました。また、血液検査の結果も悪くなっているとのことで、高脂血症のための薬が追加されました。その後、症状はさらに悪化し、会社も休職せざるを得なくなりました。

病院の診断や処方に疑問を感じるようになった私は、いろいろと調べはじめ、低血糖症という病気があること、自分の症状がこれと同じであることを知りました。そしてインターネットで「低血糖症」を検索し、そこで見つけた新宿溝口クリニックを受診したのです。

クリニックでは5時間糖負荷検査と血液検査を実施し、低血糖症及び重度の亜鉛欠乏と の診断を受けました。治療は食事指導(糖質制限、たんばく質摂取)と亜鉛、ビタミンB 群、プロテインなどのサプリメント摂取です。

初診時、溝口先生に「どのくらいで治る(通常の生活ができる)のでしょうか」と聞いてみたところ、「個人差が大きいので何ともいえないが、指導を守れば2週間で改善しているのがわかる」との答えでした。

その言葉通り、治療をはじめて2週間後く らいから、頭痛、だるさが軽減したのかはっきりと体感できました。

3カ月後にはほとんどの症状がなくなり、 ほぼ通常の生活ができるようになりました。 6カ月後にはすべての症状が消え、会社と復職に向けての話し合いができるようになりました。そうして9カ月後に復職。現在は、休職以前より健康な状態で仕事に励んでいます。

定期的に血液検査を受け、サプリも飲んでいます。もちろん糖質制限も継続しています。 クリニック受診前に飲んでいた薬は、ほとんど効果はありませんでした。受診後も、しばらくは最初に行った病院にも通っていましたが、栄養療法をはじめて血液検査の数値もよくなったので薬を減らしたい、最終的には薬をやめたいと相談したところ、検査の数値がよくなったのは薬の効果であり、薬を減らすと元に戻るだけだといわれました。そのような医師に疑問を感じ、その病院に行くのはやめてしまいました。その後、溝口先生の指導ですべての薬をやめることができました。

受診前は、本当に効果があるのか、莫大な費用がかかるのではないかと不安でしたが、 サプリメントは希望の金額に納まるよう保険のきくものへと変更したり、量や種類を調整してもらえます。

もし栄養療法に出会えなければ、今も毎日効果のない大量の薬を飲み、働くこともできずに収入は途絶えていたでしょう。溝口先生と栄養療法に助けられたと思っています。

以上、抜粋終わり

現在我々が普段食べるもの中に、

加工食品がかなり多くなってしまいました。

便利になった反面、

体を壊しやすくもなっています。

それは血糖値を激しく上下させる食べ物だからです。

少々食べたところではどうということはないのですが、

これが蓄積されてくると、

そのうち体が悲鳴をあげてしまいます。

それが内臓などの機能に問題が出ればわかりやすいのですが、

精神の方に出ていると、

まず医者の診断では誤診してしまいます。

低血糖症という病気について、

医師の理解が少ないからです。

だからほとんど発見されることなく、

他の病気と間違われ、

患者の方はいつまでたってもよくならないわけです。

上記の体験者は自分で治そうと、

インターネットで調べたからこそ、

正しく診断してくれる医師を、

探し出すことができたのです。

もし自分のうつ病が、

治療しているのにかかわらず、

いつまでたってもよくならないのであれば、

一度自分の診断を疑ってみてください。

ひょっとしたら、

低血糖症からうつ症状が出ているかもしれません。

あなたの行動が、

うつ病からの脱出につながります。

勇気や気力を振り絞って、

行動しましょう。

うつ病からの脱出ー「毎日食べているもの」はアレルギーを起こしやすい?-

今回は「毎日食べているもの」はアレルギーを起こしやすいというテーマでお伝えします。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

「毎日食べているもの」はアレルギーを起こしやすい

意外な食材が アレルギーの原因になる

食物アレルギーを起こすもとになっている食材といえば、卵、小麦、ソバ、サバなどの青魚、エビ・カニなど甲殻類……といったものを思い浮かべる人がほとんどでしょう。確かに、それらによってアレルギー 反応が出るケースは、非常に多いといえます。

しかし、毎日のように食べている、たんばく質をたくさん含んだ食材が食物アレルギーを引き起こしているケースも、決して少なくないのです。

牛乳、豆腐や納豆などの大豆製品が、その典型的な“アレルギー食材”といっていいでしょう。

さらに、おそらく予想もしたことがない食材も、アレルギー源になることが明らかにされています。

それは野菜、フルーツなどです。

「野菜やフルーツでアレルギーになるなんて、聞いたことがないー」。みなさん、驚かれると思いますが、野菜には微量のたんばく質を含んでいるものがあり、それがアレルギーのもとになるのです。

海外では、トマトが食物アレルギーを引き起こしている症例も報告されています。子どもがトマトを食べたとたんに、顔つきが変わり、ひどい暴言を吐く……。その様子はビデオでも紹介されています。出ている症状が〝暴言を吐く〞というものですから、これは脳になんらかの異変をもたらしていると考えられます。そのため、このようなアレルギーは「脳アレルギー」と呼ばれています。

パンやスパイスを食べるとアレルギーが出る、というケースもあります。症状としては腹痛を起こすというもの。内視鏡検査で腹痛の原因を調べても、何の異常もなかったのですが、この人には腸粘膜にカンジダ感染があり、それが原因で小麦やスパイスが抗原となってしまい、アレルギー反応が出ていたのです。

 

「脳アレルギー」から 心の病になる理由

この2例はすぐに症状があらわれるものだったので、食物アレルギーと判定できたわけですが、多くの場合は、はっきりした症状はすぐにはあらわれず、なんとなく体がだるい、頭痛がする、何日か後に湿疹などが出る……といったあらわれ方をします。

そうした“症状”を訴えれば、ほとんどの医師は発達障害、心の病と診断します。本当の原因である食物アレルギーは見落とされ、“誤診”されてしまうわけです。

治療も当然ながら、心の病に対応するものになります。その結果、原因となっている食材を食べ続けることになる。ここが一番の問題です。

まったく見当違いの対応をしているわけですから、症状はいっこうに改善されないまま進行することになります。

やがてはそこから、本当の発達障害、心の病に発展してしまうのです。

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脳アレルギー3つのタイプ

IgEタイプ」は すぐに症状が出る

アレルギーに関係しているのは「Ig(免疫グロブリン)」です。Igは血液中や細胞の液のなかにたくさんあり、これが抗体となって、血液中に侵入してきた異物(抗原)と結びつきます。その結果、異物を排除する免疫システムが働くのですが、その働きが過剰に起こるのがアレルギーです。

「脳アレルギー」を引き起こすアレルギーには3つあります。

ひとつは「IgE」タイプ。花粉症やぜんそく、食物、薬物などのアレルギーがこれで、「花粉が飛ぶと鼻水が出る」とか「サバを食べると湿疹が出る」など、症状がすぐにあらわれるのが特徴。そのため「即時型アレルギー」とも呼ばれます。

一般にアレルギーと呼ばれているのはこのタイプ。アレルギーのもとになっているのが何かわかるので、自分でも比較的注意しやすいといえます。

 

アレルギーが発見しにくい「IgGタイプ」

2つめは「IgG」タイプです。免疫グロブリンの80%がこのIgGですが、抗原と結びついてもすぐに症状があらわれるわけではなく、補体が仲介役となり、その補体を活性化させることで、さまざまな反応が起きてきます。

アレルギー症状が出るのが遅いため、「遅発型アレルギー」と呼ばれます。実はこの反応が遅いのが問題なのです。

数時間後、数日後に症状が出るわけですから、何が抗原になっているのかが非常につかみづらいのです。そこで、知らずにそれを食べ続けてしまうことになり、症状の悪化につながります。

しかも、大好物や毎日食べる物、急に食べたくなった物……などが抗原になっているケースが多く、ひそかにアレルギーが進行することになりやすいのです。症状も発達障害やうつのそれと似ているため、もっとも“誤診”されやすいのが、このIgGタイプです。

 

粘膜と関係している IgAタイプ」

3つめは「IgA」タイプ。IgA抗体は前の2つとは違って、血液中の抗原にではなく、その前の段階、つまり、粘膜のところで抗原と結びつきます。

このIgAが十分に分泌されていれば、血液に入る前に抗原を撃退することができますが、カンジダ感染などで粘膜が弱っていると、抗原が血液中に入ってしまうことになります。

血液検査をして、特定の食材にIgA抗体が認められるときは腸粘膜が弱くなっている証拠で、その食材が抗原となってアレルギーを引き起こす可能性が高くなります。

しかし、通常のアレルギー検査ではIg Eタイプのアレルギーしか発見できません。 IgG、IgAは検査項目がないため見過ごされてしまっているのが現状です。

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以上、抜粋終わり

なかなか検査でもアレルゲンはわからないみたいですね。

でも恐らく腸内環境が悪くなっているのが原因のようですので、

アレルゲンが特定できなくても、

しばらく断食などして、

腸内環境を整えてあげると、

回復します。

アレルギーが出るようになったら、

まず腸内環境の整備から始めてみましょう。

 

うつ病からの脱出ー腸のトラブル=脳のトラブルになる理由ー

今回は腸のトラブル=脳のトラブルになる理由というテーマでお伝えします。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

消化・吸収のプロセスで働く免疫

消化で食べたものを 小さな分子にする

ここで、私たちが食べたものが消化・吸収されるメカニズムについてお話ししましょう。その機能を担っているのは、口から肛門にいたる消化管ですが、これは1本のホースのようになっています。そして、体のなかにありながら、実は“体の外側”なのです。

内側との境界にあるのが、胃の粘膜であり、小腸、大腸などの粘膜です。食べたものは、まず、噛むことで細かくされ、食道から胃に送られると、そこで胃酸と消化酵素によって、さらに細かい状態にされます。

消化するとは何かといえば、大きな分子のものを小さな分子にすること、といっていいでしょう。小さな分子にすることによって、もとの性質をなくしてしまうのです。

分子を小さくしきれず、もとの性質が残ってしまうことで起こるのが、アレルギーです。たとえば、サバ・アレルギーの場合なら、大きな分子のまま吸収してしまうと、分子にはサバの性質が残っていますから、それが異物(抗原)となって、アレルギーが引き起こされる、というわけです。

さて、胃の内容物は蠕動運動によって、 一定の量が小腸に送られます。そこで、さらに消化酵素と混ぜ合わされ、もとの性質が残っていない分子にされます。小腸の粘膜上皮が吸収するのは、この状態になってからです。

吸収された物質は、次に肝臓に届けられ、そこでつくり変えられて、さまざまな用途に使われます。糖質はグリコーゲンや糖質を含んだたんばく質につくり変えられます。

また、たんばく質は消化・吸収のプロセスで、すでにアミノ酸に変わっていますが、 さらにビタミンやミネラルと結合して酵素になったり、筋肉や皮膚などの組織の材料として使われたりするのです。

 

消化管の粘膜には免疫システムがある

消化管にはもうひとつ、大切な機能が備わっています。バリアになって、体のなかに入ってほしくない異物や細菌、ウイルスなどの“外敵”が侵入するのを防ぎ、体外に排除してしまう、というのがそれです。

いわゆる免疫システムと呼ばれるものですが、たとえば、毒性を持ったものが入ってくると、消化管(胃)の粘膜から粘液が分泌され、それが毒性物質を包み込んで排除します。

胃を通り抜けてしまったものに対しては、 今度は小腸がバリアとして働きます。小腸の粘膜ごとはがして、便にして出してしまうのです。

誤って病原菌が入ったものを食べてしま い、食中毒になったときなどには、激しい下痢に襲われますが、これはまさに小腸のバリア機能が働いている証拠です。

ですから、「早く下痢を止めなきや……」と下痢止めを飲むのは考えものです。バリア機能を十分に発揮させ、下痢で体外に排出しきってしまうのが、体にとってもっとも自然な対応といえるでしょう。

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腸のトラブル=脳のトラブルになる理由

腸粘膜の“目が粗く”なると…

腸粘膜の機能が低下すると、さまざまな弊害が起こります。

ここでちょっと“ザル”を思い浮かべて下さい。健康な腸粘膜は目が細かいザルと同じで、小さな分子のものしか通しません。一方、機能が低下した腸粘膜は目が粗くなってしまっていて、大きな分子も入っていけるのです。

このように、腸粘膜の目が粗くなった状態が、リーキーガット(腸管壁浸漏)症候群と呼ばれるもの。糖質をはじめ、栄養素の吸収速度が速くなるため、血糖値の乱高下(低血糖症)が起こり、脳のトラブルの引き金にもなります。

さらに、たんばく質も大きな分子のまま入ってきますから、それが抗原となって食物アレルギーが起きたりします。食物アレルギーはいくつかのタイプに分かれますが、あるタイプのアレルギーは、うつやイライラなど精神症状を引き起こします。

また、多動性や自閉症といった子どもの発達障害についても、リーキガット症候群とのかかわりが指摘されています。

腸はク第2の脳〞といわれますが、腸のトラブルは脳のトラブルにつながっているのです。

 

腸粘膜が弱る4つの原因

では、腸粘膜の機能低下はなぜ起きるのでしょうか。おもな原因は4つです。

まず、粘膜の未成熟です。腸粘膜は他の組織に比べて成長が遅いため、早い時期から離乳食を与えてしまうと、うまく機能できなくなります。子どもに小麦や卵のアレルギーが増えているのは、そうした理由による腸粘膜の機能低下が原因になっている可能性が高い、といっていいでしょう。

2つめは栄養不足。組織の入れ替わりが速い腸粘膜は、栄養状態の変化に敏感です。栄養が不足すると、すぐにもその影響を受け、機能が低下してしまうのです。

3つめは抗生物質の多用です。風邪をひいたら、決まって抗生物質を使うといったように、今は安易に抗生物質を利用する傾向が強くなっています。抗生物質を使い続けると腸内細菌のバランスが崩れ、腸粘膜の機能が落ちます。解熱剤やステロイド系の薬も同様で、悪玉菌が増え、善玉菌が減ってしまいます。

4つめはカンジダ感染。カンジダはカビのようなもので、私たちの体のどこにでもいる常在菌です。通常、悪さをすることはないのですが、たとえば免疫力が落ちているときなどには、これに感染してしまうことがあるのです。

腸内でこのカンジダによる感染が起きると、ちょっと厄介なことになります。腸粘膜にダメージを与え、機能を弱らせてしまうのです。

ちなみに、カンジダの大好物が精製された砂糖。つまり、砂糖をたくさんとると、それをエサにカンジグが増殖し、ますます腸粘膜を痛めつけることになります。

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以上、抜粋終わり

私は下痢をしやすいのですが、

下痢は悪いものを出そうとする働きなので、

良い働きです。

だから私は出し切るまで我慢してます。

あとは水分を補給し、

横になって体を休めています。

これで十分回復しますので、

下痢は止めない方が早く回復します。

早く下痢を止めるために、

お薬を飲みたくなるかもしれませんが、

ここはぐっと我慢しましょう。

うつ病からの脱出ー脳と体のための栄養素 3-

今回は同テーマの第3弾です。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

  • ビタミン

 

神経伝達物質の合成に 欠かせないビタミン

血液によって脳内に運ばれたアミノ酸(たんばく質)が、神経伝達物質につくり変えられるときに、補酵素として不可欠なのがビタミンです。特にビタミンB6は、ドーパミン、セロトニン、GABAに変わる反応のすべてにかかわっています。

また、ドーパミンは興奮系の神経伝達物質であるノルアドレナリンに変わりますが、 その過程で働いているのがビタミンC。興奮系はストレスがかかったときに分泌されるのですが、十分に出るには、ビタミンC が必要量きちんとある、ということが重要です。

ビタミンCが不足すると、興奮系の神経伝達物質の分泌が不十分になり、その結果、 ストレスに対する耐性が弱くなる、という言い方もできるでしょう。 以前はビタミンB3と呼ばれたナイアシンも変化に欠かせない補酵素です。少し専門的になりますが、L-ダルクミンからⅬ-グルタミン酸、L-フェニルアラニンから L-チロシン、L-トリプトファンから5 -HTP、という変化にはナイアシンがなくてはならないのです。

また、ビタミンB群の仲間である葉酸も、 L-フェニルアラニンからL-チロシン、 L-チロシンからL-ドーパ、L-トリプトファンから5-HTPという変化の過程にかかわっています。

なお、葉酸はうつと関係していて、葉酸を摂取することでうつ症状が改善するという報告がありますし、それをテーマにした書籍も出版されています。

 

ビタミンCは溜められる

先ほどストレスとビタミンCの関係に触れましたが、ビタミンCについては、たくさん摂取しても意味がない、と考えている人が少なくありません。

水溶性であるビタミンCは、多量に摂取しても、尿と一緒に排泄してしまい、蓄積されないから、というのがその理由です。

ところが、ビタミンCが貯蔵され、必要に応じて供給される臓器も、実はあるのです。たとえば副腎は、高濃度でビタミンC を蓄えておけるのです。

腎臓の隣にある副腎は、多種類のホルモンをつくり出す内分泌器官です。当然、それらのホルモンのなかにはストレスに打ち克つためのものもあります。

つまり、副腎にしっかりビタミンCを送り込んでおくことは、そうしたホルモンを 働かせるためにも大切なことだ、といえます。

効果的にビタミンCをとるには、ひとつポイントがあります。

一度にたくさんとるのではなく、何度にも分けて、回数を多くとる、というのがそれです。

ビタミンCが多い食品をとるのも有効ですが、サプリメントを利用してもいいでしょう。

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  • ミネラル

 

ミネラル不足も「うつ」症状の原因に

ミネラルも、神経伝達物質の合成過程に欠かせません。たとえば鉄が不足すると、セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質が十分つくられず、うつ症状が出てくることが知られています。特に女性がうつ症状を訴えているケースでは、 鉄不足が原因の場合が非常に多いのです。

銅やマグネシウムも、変化の過程で補酵素になっていますし、たんばく質の合成にかかわっている亜鉛は、代謝酵素を活性化させるうえで、中心的な役割を担っています。

ビタミン同様、ミネラル不足は神経伝達物質の正常な合成を妨げ、また、バランスを崩します。それがうつ症状の発生に影響を与えるのは、いうまでもありません。

 

カルシウムが脳にスイッチを入れる

カルシウムは神経伝達物質が神経細胞から放出されるために、なくてはならないミネラルです。神経細胞から神経伝達物質が出るきっかけをつくっているのがカルシウム。

カルシウムイオンが、細胞膜にある扉を開けて細胞内に入ると、さまざまな酵素が活性化し、たとえば、セロトニンがつくられて放出される、という一連の流れができるのです。脳が神経伝達物質をつくり、放出するスイッチをカルシウムが入れている といってもいいでしょう。

スイッチが的確に入るためのカギを握っているのは、細胞膜の外側と内側のカルシウムイオンの濃度差です。通常、外と内の濃度差は「1万対1」程度だとされますが、この濃度差があるから、必要なときにカルシウムイオンがサッと扉から入り込める。 差が小さくなると、動きが鈍くなり、スイッチの機能は落ちてしまいます。

 

カルシウムとマグネシウムは“兄弟”

細胞のスイッチ機能を担うカルシウムと〝兄弟関係〞にあるのがマグネシウムです。

この2つは文字通り、「ブラザー・イオン」と呼ばれ、お互いにサポートし合って働いています。どちらかでも不足すると、サポート機能はダウンします。

カルシウム2に対してマグネシウムは1 という割合でとるのがいい、とされていますが、私はこれには疑問を感じています。なぜならカルシウムとマグネシウムは同じ比率で排泄されるからです。

つまり、カルシウム2、マグネシウム1 の割合でとれば、マグネシウムは不足してしまうのです。

食生活について「カルシウムが足りない」 ということはよくいわれますが、マグネシウムに関する指摘はほとんどされることがありません。

しかし、深刻なのはむしろ、マグネシウム不足のほうです。カルシウムとマグネシウムの兄弟は〝平等〞に「1対1」の割合 でとる。それがもっとも的確なバランスといえるでしょう。

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以上、抜粋終わり

カルシウムの摂取が必要なのは皆さんご存知ですが、

意外と知られていないのが、

マグネシウムです。

カルシウムの摂取にはマグネシウムの摂取も必須です。

カルシウム単体では機能しないのです。

そのことを知っているだけで、

摂取の仕方が変わってくるでしょう。