今回は向精神薬と決別するための心構えというテーマでお伝えします。
著書『心の病に薬はいらない!』から下記抜粋します。
精神医学とは何か
向精神薬を抜くうえで最も重要なことは何でしょうか?
これを私は診療のときよく患者さんに聞くのですが、答えられた人は今まで一人もいません。
ある人はそれを「気合い」や「意志」ですか?と答えます。
それは重要ではありますが、一番ではないのです。
薬物の知識ですか?と答える人もいます。
それも非常に重要ですが、やはり一番ではないのです。
家族の協力ですか?と答える人もいます。
それも重要ですが、やはり一番ではありません。
心の探究や思想の研鑽ですか?と答える人もいます。
それも重要ですが、やはり一番ではありません。
他に患者さんが思いつくものも、ほとんどすべて重要ですが、やはり一番ではないのです。
では何が最も重要でしょうか?
それは知識であり、あなたが理解しているということです。しかしここで多くの人は誤解します。知識というが薬物の知識は一番ではないと言ったではないかと……。そのとおりです。それは一番ではありません。
では何の知識でしょうか?
答えは「精神医学(や心理学)とは何か?」という知識なのです。精神医学や心理学の「真の正体」を理解しているということです。
本書では第2章以降に基本的な知識を記しますが、詳しくは拙著「精神科は今日も、やりたい放題』や『大笑い! 精神医学」(いずれも三五館)を読んでいただきたいと思います。この本はそれら2冊とリンクしています。今回あえて出版社を変えたところに深い意味を感じ取っていただければと思います。
なぜ「精神医学とは何か?」という知識が最も重要なのでしょうか?
それは単純に言えば、「精神医学が何なのか?」という完全な知識がなければ、結局多くの人が精神医学や向精神薬に戻ってしまうからです。業界に対する中途半端な背景しか知らず、向精神薬の知識だけ持っていてもむしろ有害であり、向精神薬を減らすことには役立っても、完全に抜け出すことはできません。
また禁断症状が出た場合にそれが何なのかを理解することができず、精神科病院に戻ってしまうことも少なくありません。そして本人だけでなく家族や協力者も同じ知識を持っていなければ、やはり向精神薬をやめるという行為は失敗に終わってしまいます。
精神医学の目的を二言で言い表せば、それは「殺人」です。精神医学の目的は殺人である、その意味など、よほど勉強した人でないとわからないと思います。基本事項と前著も参考にして理解を深めてください。向精神薬をやめたい人は、なぜそう言い切れるのかを理解しなければなりません。さらに精神医学の目的をもう少し補足するなら、「監禁」「拘束」「差別」「虐待」「廃人化」「金儲け」そして「殺人」となります。つまり「いい精神医学」も「ましな精神医学」も「どこかにある私が求める精神医学」もこの世には存在しません。元々存在しないのです。
精神医学とは癒やしたり、よくしたり、解決したり、頼りにできるような存在ではいっさいないのです。しかも大半はなどというレベルではなく、絶対に必要のない存在なのです。この理由を根底から理解できないかぎり、繰り返しますが向精神薬をやめることはできません。
また、決して個人の経験だけで精神医学を否定したり、向精神薬をやめるようなことがあってはなりません。もちろん個人の経験は大事ですが、それを論拠にするとどこかで崩れてしまいます。事実を元に知識を集めることが重要であり、誰の語る内容が事実なのかを見極める目が必要になります。
そして、精神医学とは何なのかを知ることなくして解決はありえないのです。背景、歴史、思惑などを知ることなくして、具体的な方法に進むことは不可能だと、あらためて心してもらいたいと思います。
向精神薬と決別するための心構え
知識と同じく重要なことは向精神薬との完全なる決別の意志です。これらはすべてヘロインや覚醒剤に置き換えて考えるとよくわかります。「シャブ(覚醒剤)も少しならいいよな」と考える人は永久にやめることはできません。
もっと厳しく言えば、何か代替療法で禁断症状を楽にしようとか、抜け道を探して断薬しようとばかり考える人は、まず向精神薬から卒業することはできません。代替療法の代表格である東洋医学やサプリメントなどの栄薬学も、補助でしかないのです。
次に重要なのは精神や心は自分でよくするものだという、完全なる理解です。ここでも完全なるというのがポイントです。なぜかというとそこが不完全だと、他のモノに依存していくからです。異性、食べ物、カウンセラー、仕事……。薬よりはましかもしれませんが、結局本人が望むものにたどり着くことはできません。
この世の物事は自分の思想と選択により解決する、その大前提を持てないかぎり、やはり薬はやめられないのです。精神の問題なのですから精神や思想、哲学によって解決する、これは子どもでも考えられる当たり前のことです。
最後に自分でよくするという点にも重なってきますが、どんな代替療法も「モノ」であることを理解することが、向精神薬をやめるうえでの大前提です。たとえば東洋医学、サプリメント、ハーブ等です。これらもすでに述べたとおり、精神を直接よくしたり、癒やすものではありません。禁断症状や、「精神的な影響を受けた身体症状」を緩和したり、土壌をつくるのがせいぜいであって、やはり根本的に解決するものではないのです。
精神を扱う以上根本的な解決方法とはただ一つ、心と向き合うとか自らの思想を省みるとか哲学を追究するとか、そういう類のことでしかありません。どんなに副作用が少ないモノであっても、それは所詮モノであることを理解して、初めて有効に活用することができ、断薬につながっていくのです。
以上、抜粋終わり
精神医学というものを知るには、
その歴史から知らなければなりません。
その過程をたどっていくと、
上記のような事実にたどり着きます。
しかし歴史や発症がどうであれ、
今は病気をよくしようとするために、
あるのではないかと、
思われる方も多いと思います。
確かに末端で働いている、
医師をはじめ医療関係者、
心理カウンセラーは、
患者を良くしようと、
一生懸命手を尽くしています。
しかし、この制度を作った政府や、医師、
裏で操っている製薬会社の上層部には、
別の思惑で動いています。
それは次回以降で、
この著者が語ってくれます。
まずは末端で働く病気をよくしようと懸命に努力する人たちと、
精神医療の上層で医療構造を動かしている人達の、
思惑が違うということを知ってください。
それがマインドコントロールからの脱出の第1歩となります。
その上で、断薬の心構えをしてください。