今日から健康な心と体を手に入れるためにはどういう食事が望ましいのかを見ていきます。
著書『薬を抜くと、心の病は9割治る』から下記抜粋います。
予防医学の基本は食事、それも「和食」
予防医学が、薬に頼らない治療の第一歩だということが第4章でおわかりいただけたかと思います。そこで本章では、予防医学の基本である食事について述べることにします。
細胞(膜)栄養療法で食生活を正しく改善し、健康な体を手に入れましょう。
これまで述べてきたように、病気にならない体、あるいは心身の病気を撃退する体へと体質改善するための基本が食事です。そこで、予防医学的にはどのような食事がよいかというと、それはズバリ「和食」です。これは皮肉なことに、アメリカで実証されたことなのです。
1971年、当時のニクソン大統領は、「2000年までにアメリカ国民のがんによる死亡率を半減させる」という目標を立てました。その流れでアメリカ上院に設置された「栄養問題特別委員会」は、1977年に5000ページを超える「マクガバン・レポート」を発表しました。
その結果を簡単にいえば、「生活習慣病は食原病である。肉を大量に食べ、野菜や果物を少ししか食べなくなった現代アメリカ人の食生活では、健康維持に必要なビタミンやミネラルなどが不足し、その結果 がんや心臓病などが増加した」というものです。
それ以来、アメリカ国民の大半は食生活を多少見直すようになったのですが、このレポートのなかで「理想的な健康食」として注目されたのが、「日本の伝統食」でした。
日本人が長年食べてきた米や麦などの穀類、豆腐や納豆などの大豆食品、魚介類、海藻類、みそやしょうゆ、ぬか漬けなどの発酵食品、そしてさまざまな野菜や果物には、豊富なビタミン、ミネラル、食物繊維、アミノ酸などの栄養素がたくさん含まれています。
私たちの命を支えてくれている栄養素は大きく分けて6種類あります。
五大栄養素+水、ということです。栄養素は、一つひとつが専門の仕事を受けもち、協力しながら機能しており、ひとつが欠けてもうまく機能しません。だからこそ、そのバランスのとれた日本食はすぐれているのです。「和食:日本人の伝統的な食文化」はユネスコの「無形文化遺産」として認められています。
そんな和食を三食きっちり食べるのが、最も理想的でしょう。忙しい現代人は、つい朝食を抜いてしまいがちですが、朝食はこれから始まる1日の活力源、エネルギーになるものですから、少量でも食べる習慣をつけましょう。
細胞膜を活性化する食材「まごわやさしい」
五大栄養素+水とともに、食事に毎日とり入れたいのが、「まごわやさしい」です。
ま・・・・「まめ」。納豆、豆腐、みそ汁、豆乳、きな粉など。たんばく質、マグネシウム、レシチンが豊富。
ご・・・・「ごま」。どんな料理にも、ごまをひと振りする。レシチン、抗酸化栄養素が豊富。
わ・・・・「わかめ」。こんぶ、めかぶ、もずくなどの海藻類。カルシウム、鉄分、ミネラルが豊富。
や・・・・「やさい」。にんじん、ごぼう、れんこんなどの根菜。抗酸化栄養素、ビタミン、 食物繊維が豊富。1日350グラム以上の摂取を
心がけ、3分の1以上は緑黄色野菜が理想。
さ・・・・「さかな」。いわし、さんま、さば、あじなどの青魚。神経細胞を活性化する。
し・・・・「しいたけ」。えのき、しめじ、まいたけなど。ビタミンBl、ビタミンDが豊富。
い・・・・「いも」。さつまいも、長いも、里いもなど。食物繊維、ビタミンB、ビタミンDが豊富。
これらを基本として、さらに毎日食べたい食材は次のとおりです。
・卵(1日にだいたい1〜2個)
・発酵食品(納豆、みそ、ぬか漬け、麹など)
・種実類(すりごま、アーモンド、くるみなど)
食事は、できるだけ主食・主菜・副菜・汁物の揃った献立を意識しましょう。それによって栄養バランスが整うだけでなく、栄養素同士の相乗効果も期待できます。
たとえば、主食であれば発芽玄米を混ぜて炊いたごほんがいいでしょう。主菜は魚や卵、大豆などにしてたんばく質をとり、副菜では野菜や海藻、きのこ、大豆などでビタミン・ミネラル・食物繊維をとりましょう。そして汁物は発酵食品であるみそと、野菜やきのこなどを使った具たくさんのみそ汁が理想的です。
また、食卓にはすりごまやアーモンドを常備しましょう。ごまやアーモンドなど種実類 には、細胞膜の酸化を防いでくれるビタミンEなどの抗酸化栄養素が豊富に含まれている上、日常の食事にとり入れやすい食材です。
ごまは、皮がついたままだと成分の吸収を妨げてしまうので、すりごまがおすすめです。アーモンドはそのままでもおいしいですが、刻んでサラダや納豆に和えてもいいでしょう。
サラダには市販のドレッシングではなく、亜麻仁油に塩・こしょうを合わせ、酸味がほしいときは酢やレモン汁を合わせて味付けしましょう。特に、緑黄色野菜に含まれる脂溶性栄養素は、オイルと合わせることで吸収効率が高まります。
さらに、卵にはレシチンが豊富に含まれているため、当クリニックでは卵をおすすめしています(コレステロール値が高い人は1日1個程度がいいでしょう)。
ちなみに、レシチンの語源はギリシャ語で卵の黄身「レキトス」からきています。
理想的な1日の食事例を前ページで紹介しました。
しかし、忙しいなかであまり理想を追求してしまっては、かえってストレスになってしまうでしょう。ひとつの参考にしてください。まずはパンと牛乳中心の食事をやめて和食にするなど、できるところから始めましょう。
以上、抜粋終わり
上記のアメリカ政府の調査レポート、
マクガバン・レポートで日本食が体に一番良いという結果が出てますが、
残念ながら、日本人はほどんど知りません。
何故なら日本のマスコミがこの重大な発表を黙殺し、
報道しなかったからです。
しかし最近の世界的な日本食ブームでもわかる通り、
本当に日本食は健康に良い食事なのです。
しかし、残念ながら、現代の日本人は、
食事スタイルが欧米化したことや、
生活が忙しい、
スーパーやコンビニの普及で手軽に弁当などの食べ物が手に入る、
インスタント食品の普及、
お菓子の普及、
などなど、簡単に食べれるのものがすぐに手に入るようになりました。
こうした環境変化の影響で、
本来のきちんとした日本食を食べる機会がだんだんと減っています。
便利になったのは良いことなのですが、
しかし逆に体に悪いものばかりが増えてしまって、
便利と引き換えに、
私たちは体に悪いものを日常的に摂取することが増えてしまいました。
こうした社会情勢が病気を増やしてしまった原因の背景にあります。
そのことを踏まえた上で、
便利を取るのか、
手間はかかるが体に良いものをとるのかを選択しなければなりません。
もし、体に良いものをとることを選択するのであれば、
上記の食事内容を参考にしてください。
ただし、一点だけ、上記の内容で私は違う意見があります。
それは毎日3食、食事をとるというところです。
食事の量に関して言えば、
私は少なければ少ないほど体に良い考えています。
それは、現代人は昔ほど、肉体労働などで、カロリーを消費していないので、
カロリー過多になっています。
ただし、栄養過多とは違います。
カロリー過多とは、つまり食べ過ぎです。
食べる量が多いので、摂取カロリーが多くなってしまうのです。
しかしカロリーは多いのですが、
栄養が取れているかというと、
それは食べているものの内容によります。
それは最近の食事内容が炭水化物が多く、
糖質過多になりがちだからです。
また野菜も昔に比べて、
土壌環境の影響で、
栄養素の含有量が減っています。
そのことを厚生労働省は知っているため、
サプリメントの摂取を認めたわけです。
だから栄養の取り方については、
かなり勉強が必要となります。
3食食べ過ぎというのは、
午前中は排泄時間帯なので、
この時間帯に食べると、
胃腸に消化のために血流が集中し、
きちんとした排泄機能を損なってしまうためです。
だから私は2食が望ましいと考えています。
私自身も現在は2食の生活をしています。
食べなければ死んでしまうというのは、
どうも誰かによるマインドコントロールのようで、
現在不食で生活している方、
また1日1食の方が増えているそうです。
その方達の話では食べない方が、
胃腸に体の機能をとられないため、
脳がすっきりして、
体が軽く、
快適だそうです。
私も目指すところは不食です。
食べない方が体に良いというのは、
また後日、機会を改めてお話したいと思います。