今日は第2弾です。
著書『精神科は今日も、やりたい放題』から下記抜粋します。
「うつ」のほとんどは社会ストレスが原因
たとえば以下の例をあげてみよう。このような論文は挙げればきりがないほど存在する。海外事例をみても、日本で販売中のパキシル、ルボックス、デブロメールなどの被害は著しいものがある。
【プライマリ・ケアにおける不安障害と抑うつ障害の転帰】
うつ病患者一四八人を対象にイギリスで行なわれた研究では、服薬していない患者群は六カ月で症状が六二%軽減したのに対し、投薬治療群ではわずかに三三%であった。
【再発にかかわるうつ病治療】
オランダの研究。抗うつ剤による薬剤治療を受けずに回復した患者は、七六%でその後一度の再発もなかったのに対し、抗うつ剤の投与を受けた患者では五〇%だった。
【抗うつ薬による治膚の公衆衛生への影響】
九五〇八人のうつ病患者を対象にカナダで行なわれた研究。うつ状態にあった期間が、投薬を受けた患者では年平均一九週間であったのに対し、薬剤を服用しない患者は一一週間であった。この研究結果から、「抗うつ薬による治療は、気分障害の長期経過を悪化させる可能性がある」とした仮説が裏付けられたと結論。
いま、うつ病と呼ばれている多くの人が、ただのノイローゼであったり社会ストレスによるものでしかなく、また一部分は(人でなしといわれようが医師失格といわれようが)わがまま病である。そのことがすべて混同されてうつ病診断になっているため、これだけ社会病と扱われて、かつ治らない数が圧倒的に多いのだ。
確かにうつ状態は存在するだろう。しかしそれは病気ではなく、時系列や理由を追えばわかるものが大半なのである。
であるならば、少なくとも薬を用いるようなものではないし、飲むと逆効果でさえある。もしノイローゼや社会的な抑うつ状態に対して抗うつ薬を安易に飲むと、以下のようになりかねない。
二〇一〇年七月と八月の報道に、犯人が「抗うつ薬」「うつ病の薬」を服用していたと明示のあった殺人事件のニュースを集めたものがある。
・七月一〇日『複数の抗うつ薬』イギリス男性、三人を射殺。一週間後、自殺。
・七月一五日『レクサブ皇テキサス州の男性、生後六カ月の幼児を殺害。
・七月一六日『複数の抗うつ薬』インディアナ州の〝産後うつ〞の母親、生後三カ月のわが子を殺害。
・七月一六日『うつ病の薬』テキサス州の女性市長、娘を殺害ののち自殺。
・七月一九日『セレクサ』親友を殺害したオクラホマ州の男性、死刑の求刑に対し専門家は薬物の影響によるものと主張。
・七月二三日『うつ病の薬』カナダ人女性、近所に住む一二歳の自閉症の子どもを殺害。
・七月二三日『うつ病の薬』ミシガン州の女性、障害を持つ三一歳のわが子を殺害、そして自殺。
・七月二四日『うつ病の薬』イギリスの殺人事件容疑者、うつ病薬を服用。
・七月二六日『うつ病の薬』マレーシア、息子が母親を殺害。
・七月二七日『うつ病の薬』ペンシルバニア州の女性、四〇歳の娘を殺害、後に自殺を図るも未遂。
・八月六日『プロザック』ネブラスカ州の母親、一二歳の娘を殺害。
・八月一〇日『抗うつ薬』三週間前に抗うつ薬を中止したばかりのメリーランド州の母親、自閉症の娘を殺害。
・八月一〇日『プロザック』イギリス女性、三歳になるわが子を殺害。
・八月一一日『ウエルブトリン』ネバダ州男性、ガールフレンドを刺殺。
・八月二日『抗うつ薬』ニュージーランドの女性、浴槽で生後二二カ月のわが子を溺死させる。
・八月二日覆数の抗うつ薬』ミシガン州の男性、抗うつ薬の服用を開始して間もなく男性を殺害、その後自殺。
・八月三日『抗うつ薬』南アフリカの刑務所看守、妻を殺害。抗うつ薬の不規則な服用によって引き起こされた可能性も。
・八月一八日『抗うつ薬』 ミネソタ州の男性、妻の留守中に生後六カ月のわが子を溺死させる。
・八月一九日『抗うつ薬』 ウィスコンシン州のイラクの帰還兵、妻と子どもを殺害、その後自殺。
・八月二五日『抗うつ薬』暴力には縁のなかった男性、アルコールと抗うつ薬の同時摂取による異常行動で殺人。
・八月二六日『抗うつ薬』 ペンシルバニア州の一三一歳の女性、母親を刺殺。
・八月三一日『ゾロフト』 フロリダ州の男性、殺人。
これは外国の事例であるが、日本でも新聞の社会面をめくれば同様の事件が頻出している。もっとも日本の場合はそれが薬物の作用によるものとはほとんど明示されないが。
なぜこのようになってしまうのか?
ひと言でいえば、抗うつ薬を売るための販売戦略にだまされているということである。その薬の副作用で患者がどうなろうが、もともとなにもできないとか自殺というイメージがつきまとううつ病であるから、製薬会社はいっこうに困らない。全部患者や精神科医のせいにできる。
またうつ状態を示す精神科以外の疾患は多いが、現代で扱われている「うつ病」の多くでそのことが見逃されている。一例をあげれば次のようなものがある。
①脳出血や脳梗塞などの器質的脳機能低下からくるもの
②パーキンソン病、多発性硬化症などの神経疾患によるもの
③内分泌系の異常があるもの(甲状腺、副腎、副甲状腺など)
④膠原病などが隠れているもの
⑤歯科治療後の後遺症や金属中毒など
⑥更年期障害や性ホルモンに関係しているもの
⑦血糖調節障害や低血圧由来のもの
⑧ミネラルやたんばく、脂質不足からくる栄養障害
⑨季節性のもの(科学的には不明だが因果関係ははっきりしているもの)
⑩知的障害や自閉症に(環境変化についていけず)続発するもの
⑪アルコールによるもの
⑫その他の物質(違法ドラッグ、鎮痛剤、カフェイン、ニコチン)によるもの
以上、抜粋終わり
うつ病の薬は一時的に効果があるように感じることもあるかもしれませんが、
結局は症状をより深刻にするようです。
また原因もいろいろありますが、
私は一番大きい要因は、
きちんとした食事が取れていないために、
栄養不足となり、
体の機能障害や睡眠障害を引き起こし、
それが耐ストレス性を押し下げるため、
うつ病になってしまうのではないかと思っています。
上記にもあるように、
うつ病の薬はさまざまな問題を起こすようです。
そのことを踏まえて服用するかどうかを再検討してください。