うつ病からの脱出ー低血糖症の診断と治療 5ー

今回は同テーマの第5弾です。

著書『なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病』から下記抜粋します。

④刺激物を控える

低血糖症の人は、エネルギーをうまく作ることができないために、疲れやすく、テンションが低い人が多いです。このような人は、手っとりばやくテンションを上げるために、刺激があるものをほしがることが多いのです。たとえばカフェインやアルコール、タバコ、ひいては麻薬や覚せい剤等の薬物などを欲する人さえいます。

これらの多くは、アドレナリンなど興奮性の物質を分泌させたり、抑制系の神経を麻痺させます。そのため確かに一時的にハイテンションになりますが、これはあくまでその場しのぎにすぎません。すぐに効果が切れて、またテンションを上げるためにこれらのものがほしくなります。

低血糖症の人は、これらのものの依存症になることが多いのです。しかしこれを続けると、解毒のために肝臓に負担がかかったり、副腎が十分にホルモンを分泌することができなくなる「副腎疲労」と呼ばれる状態におちいったりします。さらに、ドラッグなどの場合は深刻な健康被害を及ぼします。

そうならないために、これらのものはなるべく避けることが必要です。

 

これ以外に、低血糖症の食事法でいくつか気をつけていただきたいことがあります。

ひとつは、「タン白質をしっかり食べる」ということです。

低血糖症の人はほとんどが栄養失調ですが、とくにタン白質が不足している人が多いのです。タン白質はじつは食事から十分にとることが難しい栄養素です。私たちには、細胞が壊されて捨てられていくぶんのタン白質をおぎなうために、体重1kgあたり最低1gのタン白質が毎日必要ですが、 150gのステーキを食べてもとれるタン白質は15g程度です(食品成分表によると肉・魚のタン白質の含有量は100g中20g前後ですが、調理により半減します)。このため、私たち日本人の多くはタン白質が不足しています。

タン白質は体を作る基本的な材料となる栄養素であり、とても大切なものです。タン白質が足りないと体が弱ってしまい、体力が落ちます。また、ホルモンや神経伝達物質の材料となり、体をうまく調節し、機能させるためにとても重要です。ビタミンやミネラルのサプリメントをとっても、タン白質が足りないとそれらをうまく利用することができません。低血糖症の症状を改善するためには、まず十分なタン白質をとることが大切なのです。

またタン白質の中でも、もっとも体に吸収されやすく、体内での利用効率が高いものは、動物性タン日貨です。動物性タン白質、つまり肉・魚・卵などの食品は、アミノ酸のバランスが優れているだけでなく、鉄や亜鉛、ビタミンA・ビタミンE・ビタミンB12、必須脂肪酸など、野菜からはとりにくい栄養素を同時にとることができます。とくに女性にこそしっかり食べていただきたい食材です。 目安として、1回の食事で、必ず「手のひらひとつ分」のタン白質を食べるようにしましょう。少なくともお肉だったら100g前後、魚だったら一尾かひと切れ、卵だったら2個、お豆腐だったら半丁くらいを、毎食必ず食べる、ということです。

体型を気にしている若い女性、とくに摂食障害の患者さんの多くは、「タン白質は太る」というイメージを持っており、肉や魚や卵などを極端に制限していますが、それは大きなまちがいです。三大栄養素の中で一番太るものは、糖分です。理由は、インスリン、すなわち「太らせるホルモン」をもっとも多く分泌させるからです。タン白質はインスリンを出しにくいので、太りにくい食材です。これに関してはダイエットの項でくわしく書いていますので参考にしてください。

残念ながらベジタリアンの人は、これらの動物性タン白質に豊富な栄養素が不足することが多いのです。人類は動物性食品を食べることによって独自の進化を遂げてきたのであり、植物性食品からのみでは代謝を維持するための十分な栄養素を得ることはできません。人体の代謝や生理的苦くみを考えれば、動物性のものを含めてしっかりとタン白質をとることが必要不可欠であることはいうまでもありません。アレルギーなどの問題や思想的な理由で動物性食品を食べないという場合は、そのような不足しやすい栄養素をサプリメントで補うことが、健康維持のためには必須といえるでしょう。

また、動物性食品というと、コレステロールが上がってしまうから食べすぎるのはよくない、と思っている人が多いですが、実際にはそんなことはありません。コレステロールは本来、ホルモンの材料や細胞膜の材料として必要不可欠な物質です。血液中のコレステロールの約80%は、必要だから肝臓でわざわざ合成しているのです。口から入ってくるコレステロールが少なければ肝臓でたくさんつくりますし、多ければつくる量を減らします。きちんと調節ができるので、控える必要などないのです。また、日本のコレステロールの基準は厳しすぎることが指摘されています。コレステロールは体にとって必要なため、高い場合より低い場合のほうが死亡率が高いのです。コレステロール神話にとらわれることなく、必要なタン白質をしっかりとるために、動物性食品もふくめたタン白質をしっかりとることが重要です。

もし実際にコレステロールが高い場合は、糖質のとりすぎやメタポリックシンドロームによって、糖代謝と連動して脂質代謝が乱れていることがほとんどです。この場合は、ダイエットおよび糖質制限がもっとも必要とされます。また、甲状腺機能低下症があるとコレステロールが高くなることがあるので、甲状腺の検査をされるとよいでしょう。

もちろん、胃腸の調子が悪い場合や、体調が優れない場合は、胃腸に負担をかけないという意味で、肉などの消化しにくいものを無理して食べる必要はありません。その場合アミノ酸のサプリメントを利用すると消化に負担がかかりにくくなります。また、アレルギーのある食品は動物性、植物性にかぎらず避けるべきです。

心がけていただきたいことのもうひとつは、「食物繊維をしっかりとる」ということです。

血糖値の安定のためにとても重要なのが、食物繊維です。食物繊維は、血糖値が急激に上がるのを防ぐ防波堤のはたらきをします。

緑黄色野菜や根菜類などの野菜、海藻、きのこ、豆類など、食物繊維が豊富な食べものを積極的に食べるようにしましょう。

食物繊維には、腸をととのえ、便通をよくするはたらきがあります。血糖値が急激に上がってしまう理由のひとつに、腸内環境がよくないことがあげられます。食物繊維や発酵食品などにふくまれる乳酸菌は、腸内環境を改善して結果的に低血糖症の症状を改善するのに役立ちます。

 

以上、抜粋終わり

コレステロールの摂り過ぎは

身体に悪いというのは、

嘘です。

これは製薬会社が儲けのために

作り出した話です。

逆にコレステロールが低いと、

免疫力が下がり、

病気になりやすくなります。

過剰な取り過ぎは問題ですが、

普通に摂取する分には問題ありません。

ですので、

あえて避ける必要はまったくありません。

この件に関しては、

また改めてお伝えしたいと思います。

うつ病からの脱出ー低血糖症の診断と治療 4ー

今回は同テーマの第4弾です。

著書『なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病』から下記抜粋します。

②食事の回数を多くする

常識的にいうと食事の回数は1日3回ですが、低血糖症の場合、1日3回の食事では食事と食事の間隔が長いため、低血糖を起こしてしまいます。これを防ぐためには、食事と食事の間隔を短くすることが必要です。

つまり、食事の回数を増やすということが重要な治療になります。

たとえば、1回の食事の量を半分にして、1日6食にわけて食べる、としてもよいですし、仕事や学校などの都合上、6回食事をとることが難しければ、3食軽めの食事をとって、あいまに間食を入れていくことになります。

たとえば、

  1. 7 :00 朝食
  2. 10:00 間食
  3. 13:00 昼食
  4. 16:00 間食
  5. 19:00 夕食
  6. 22:00 夜食

 

という具合です。 これはあくまで一例なので、この時間設定にこだわらず、自分のライフスタイルに合わせて調節をしてください。

糖負荷試験での血糖値のカーブをみてみると、個人差はもちろんありますが、多くの患者さんでもっとも血糖値が低くなる時間帯は、ブドウ糖を飲んでからだいたい4時間後です。ということは、多くの人は食事の間隔が4時間あくと血糖値が下がってしまう、ということになります。

アドレナリン・ノルアドレナリンは、血糖値が下がりきってから分泌されるのではなく、実際には下がりはじめたときから分泌がはじまります。食事から4時間たって、強烈に「お腹がすいた!」と思ったときにはすでに、これらのホルモンは分泌されてしまっているのです。

これらのホルモンによる症状を院ぐためには、血糖値が下がりきる前に、なにかを食べることが必要です。そうすることで血糖値が下がりすぎることと、血糖値を上げるホルモンの異常な分泌を防ぐことができるのです。

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つまり、食後3時間くらいで必ずなにかを食べる、ということが治療になるのです(人によってはもっと短い時間で食べる必要があります)。

とくに過食症の人は、低血糖の時間が長いほど、そのあとの過食を起こしやすくなります。食べたくなくてもとにかく「薬だと思って」食べる、ということが大切です。もちろんこのときも、低GIのものを選ぶことがポイントになります。

また、低血糖の症状が出やすいのは午後、とくに夕方です。症状が出やすい人は、昼食から夕食の間に、2回間食をとりましょう。

タン白質は食事からとれていそうでなかなか十分にはとれにくいため、おやつとしてとるのもいい方法です。たとえばチーズや無糖ヨーグルト、ゆで卵、温泉卵、枝豆、からあげなどがおすすめです。コンビニなどでも手に入りやすく、保存がきいて意外と便利なのは、さきいかやチーズたら、小魚や干し貝柱などの「酒の肴」関係です。

このような、簡単に食べることができ、血糖値の安定につながる食品のバリエーションを多く持っていると、とても役に立つでしょう。なるべく添加物などが入っていないものを選ぶようにしてください。

また、血糖は眠っている間につかわれてしまうので、朝は血糖値がもっとも下がりやすい時間帯です。朝の低血糖を補正するために、朝食は必ず食べるようにすることが大切です。多くの低血糖症の患者さんは、朝食を食べずにいると、朝の低血糖の影響をそのまま引きずり、その日一日具合が悪い状態で過ごすことになります。時間がなくても食欲がなくても、薬だと思って必ずなにかを食べるようにしましょう。このときもタン白質と野菜を中心にするとよいでしょう。

 

③加工食品を控え、新鮮なものを食べる

加工食品の多くには、味をよくするために砂糖やブドウ糖果糖液糖が入っています。そして砂糖が添加されている食品の多くにはまた、添加物もつかわれていることが多いものです。低血糖を防ぐため、また健康を維持するためには、これらの食品はなるべく避けることをおすすめします。

また、お店で売られているお惣菜などにも、一見あまくないように見えても隠し味で砂糖がつかわれていることがあり、低血糖を起こすことがあります。

これを避けるためには、なるべく自然に近い新鮮な食材を、シンプルに調理して食べる、ということがよいのです。

楽しんで食事をするためにも、季節の食材をつかって、素材そのもののおいしさを味わって食べるようにするとよいでしょう。体にいいものは本来おいしいものなので、炭水化物の少ない食事でも十分に楽しんで食べることができます。

 

以上、抜粋終わり

低血糖症の方は、

1回の食事の量を減らし、

その分回数を増やすのがコツですね。

参考にしながら、

自分の生活に適したように

アレンジしてみてください。

くれぐれも無理のないやり方で

チャレンジしてくださいね。

うつ病からの脱出ー低血糖症の診断と治療 3ー

今回は同テーマの第3弾です。

著書『なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病』から下記抜粋します。

前回の続きからです。

しかし、これらの未精製の炭水化物も、糖分である以上、低血糖を起こす人は起こしてしまいます。少量なら低血糖にならないけれども、たくさん食べると低血糖になる、という人もいます。また、体格や筋肉の量、運動をどのくらいするかによっても、必要な炭水化物の量や種類は変わってきます。

どんな炭水化物をどのくらい食べたら低血糖になるのかは、個人差がかなり大きいので、全員に合う食べ方というものを提案することはできません。

しかし、私の経験上、比較的多くの人に合うのではないかと考えられる炭水化物のとり方があります。

それは、まずおかずをしっかり食べた後に、玄米や全粒粉のパンといった低GIの炭水化物を少量食べる、というものです。

たとえば、あまり運動をしない標準体重の女性であれば、玄米ならお茶碗半分、全粒粉のパンなら 1/2〜1枚(切り方にもよる)くらいが、1回の食事で食べる炭水化物の量の目安になると思います。

ここで気をつけていただきたいのは、少量であっても、「炭水化物オンリー」の食事は避ける、ということです。

食事の内容が炭水化物オンリーだと、血糖値が上がりやすく、低血糖を起こしやすくなってしまいます。つまり、「おにぎりにお茶」「コーヒーとパン」などという食事は最悪だ、ということです。お菓子を食べて食事のかわりにするなどというケースもありますが、すぐにやめるべきです。

食事の組み立て方として、炭水化物単品ではなく、まず必ず「メインディッシュ」としてタン白質(肉・魚・卵・大豆製品・乳製品など)をしっかり食べ、あわせて食物繊維やファイトケミカルが豊富な野菜などのおかずをたっぷり食べる、ということを心がけましょう。それらをしっかり食べたあとに、末精製の炭水化物を少量食べる、というイメージです。

先におかずを食べるのは、すきっ腹に炭水化物をまっさきに食べると、血糖値が上がりやすくなってしまうからです。同じ量の炭水化物でも、ある程度脂肪分をふくんだものや、繊維質のものと一緒に食べると、血糖値の上昇がゆっくりになります。

しかし中には、この程度の量の未精製の炭水化物であっても、食べ方の組み合わせや順番を工夫しても、低血糖になってしまう人がいます。その場合は、主食も一切食べない、という食事法が必要になります。

炭水化物を、どの程度、どのようにとっていくべきなのかを決めるのにいい方法は、5時間糖負荷試験(OGTT)をおこなうことです。 過食症の山田ゆりさん(仮名)のように(95ぺージ参照)、OGTTで反応性低血糖症と診断された人、とくに血糖値の乱高下の激しい人は、末精製であっても炭水化物を一切とらないほうがよい場合が多いのです。とくに、月経前症候辞の橋口京子さん(仮名)のように(70ぺ-ジ参照)境界型の糖尿病を合併しているような場合は、糖分をとって血糖値が上がるたびにすい臓が大量のインスリンを分泌しなければなりません。これはすい臓の疲弊、つまりβ細胞の死滅を招きます。そして、いずれはインスリンが作れなくなって、糖尿病に移行してしまう可能性があるのです。すい臓を守り、本格的な糖尿病になるのを予防するためにも、炭水化物は一切とらないほうがよいでしょう。

無反応性低血糖症の場合はこの逆で、血糖値がつねに低い状態であるため、適切な血糖値を維持するためには、むしろ炭水化物(もちろん未精製のもの)を少量ずつ、こまめに補給する必要があります。

OGTTをおこなわない場合、自分に合った炭水化物のとり方を判断する方法は、炭水化物の量や種類や食べるタイミングをいろいろ変えてみる、ということです。一切食べないほうが体調がいいのか、少し食べたほうがいいのか、どんな種類の穀物なら大丈夫か、自分の体に聞いてみるわけです。

もし、ある炭水化物を食べた後に眠くなったり、だるくなったり、またはふだん悩まされている症状が出るようでしたら、量が多いか、もしくはその穀物が体に合わない、ということです。

逆に、炭水化物を一切控えた場合に、疲れやすくなったり、うつ症状が強くなったりするようでしたら、炭水化物をとるべきである可能性があります。もちろんその場合も、あまいものや精製穀物ではなく、未精製の穀物でとることが大切です。

炭水化物を一切とらないと体によくないのではないか、と心配なさる人がいらっしゃいますが、あまり心配はいりません。いわゆる炭水化物と呼ばれるもの以外の食品にも糖分はある程度含まれていますし、人間の体はアミノ酸や脂肪酸などをグルコースに変えることができます。また、長期に糖質、脳は脂肪が燃焼されたケトン体を利用して脳のエネルギーを補給するようになるので、心配はないのです。

また、治療中は一切糖分をとらないほうが調子がよい患者さんでも、一生食べてはいけないのかというとそうではなく、栄養療法や食事療法によって糖代謝が改善すると、食べても低血糖を起こしにくくなり、症状が出にくくなってきます。運動を積極的におこなうことや、筋肉量を増やしていくことも、血糖値の安定につながるでしょう。もちろん個人差もありますし、改善したとしても、あまいものや精製された炭水化物を大量に食べたりすると症状が出ることが多いので、なるべく控えたほうが賢明であるのはいうまでもありません。

 

以上、抜粋終わり

低血糖症から離脱するには、

とにかく糖分を取らないようにすることですね。

そのためには食事内容を工夫する必要があります。

知恵をしぼりましょう。

世界144000人の平和の祈りinパシフィコ横浜&室戸  西宮説明会

2月13日に西宮のアミティーホールで

世界144000人の平和の祈りinパシフィコ横浜&室戸

の説明会がありませした。

今年10月にインドから聖者サイマーさんを招聘して

行われるビッグイベントの説明でしたが、

これ以外にも講師の小川社長や村中愛さんが執筆した、

小川雅弘著『過去から未来への暗号 たった今、宇宙銀行の財布の口が開きました ここは《來(き)の森》KouDa 銀河のパワーがじゃんじゃん集まってくる

村中愛さんの著書『時のの終わりと時の始まり プレアデス《メシアメジャー》からの黙示(アポカリプス)メッセージ

の中の面白い話が大変印象的でした。

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説明会の後、

懇親会にも参加しましたが、

講師のお二人共気さくな方で、

話が大いに盛り上がりました。

何らかの形でこの祈りに参加できたらなあと

考えています。

 

うつ病からの脱出ー低血糖症の診断と治療 2ー

今回は同テーマの第2弾です。

著書『なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病』から下記抜粋します。

  • GIの低い食品を食べる

 

そもそも、血糖値が急激に上がってしまうものを食べることが、低血糖を起こす原因ですから、血糖値を上げる食べものは避け、血糖値を上げにくい食べものを食べることが治療になります。

単純にいうと、血糖値を上げる食べものは、糖分だけです。

つまり、低血糖症の食事療法の基本原則は、「糖分を控える」ということです。

もちろん、糖分にもいろいろありますから、すべての糖分がよくないわけではありません。また、いわゆる炭水化物と呼ばれる食品以外の食品にも、糖分は含まれています。

そこで食べものを選ぶときの参考にしていただきたいのが、GI(グリセミック・インデックス)です。(巻末212ページ)

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GIとは、「血糖値の上がりやすさ」を意味する数値です。GIが高い食品は、血糖値を急激に上昇させるため、インスリンが多く分泌され、結果的に低血糖を起こします。逆にGIの低い食品は、インスリンを出しにくいため、低血糖を起こしにくい食品です。

砂糖やブドウ糖果糖液糖、また白米や白パンなどの精製された糖分は高GIであり、血糖値を急激に上げ結果的に血糖値を下げてしまう、低血糖症には非常によくない食品ということになります。

最近、ブドウ糖をつかった加工食品が「疲労回復によい」として販売されていますが、単糖類のブドウ糖は二糖類の砂糖よりもさらに分子が小さいため、砂糖よりも急激に血糖値を上昇させてしまいます。このため、低血糖症の人にとっては、「砂糖よりも悪い」食品です。

逆に、低血糖を起こさないためには、GIの低い(50以下)食べものを食べればよいわけです。おおまかな低GI食品と高GI食品の分類は以下のとおりです。

低GI食品(食べてよい・または積極的に食べるべき食品)

・肉

・魚介類

・卵

・大豆製品

・乳製品

・野菜

・海藻

・きのこ

・くだもの

・ナッツなど

 

低GIだが人によって気をつけたほうがよい食品

・玄米や全粒粉のパンなどの全粒穀物

 

高GI食品(食べてはいけない〜なるべく避けるべき食品)

・あまいお菓子や飲みもの

・スナック菓子

・砂糖やブドウ糖果糖液糖が入った食品や料理

・白米や白パンなどの精製された穀物、またはそれを使った加工食品

 

低血糖症の食事療法を、イメージしやすいように簡潔にいうと、

 

・あまいものはやめる

・主食を減らしておかずを中心とした食事にする

 

ということです。

 

もしあなたが「あまいものをやめなさい!」といわれてとてもがっかりしたり、低血糎症なんて存在しない、デタラメに決まってる、と反抗したり、どうにかして食べる方法がないかと画策したりするようであれば、あなたは低血糖症である可能性が高いです。なぜなら、あまいものが食べたい、という欲求そのものが、低血糖症の症状だからです。

がっかりする人が多いかもしれませんが、低血糖症の治療ではあまいものは一切禁止です。あまいものをやめないかぎり、低血糖症は治りません。

そもそもあまいものは人間の体にとって食べる必要がないものです。なぜならあまいお菓子や飲みものは、カロリーだけはありますが、タン白質やビタミン・ミネラルなどの栄養素はまったくといっていいほど入っていません。それだけでなく、大切な血糖値を不安定にさせ、体内環境の乱れを引き起こす、私たち人類が何万年もかけて進化して得た生理機能にまったくそぐわない食べものです。体に害を及ぼすことはあっても、いい影響を与えることはない、といっても過言ではありません。

いまは「あまいもの中毒」になっていて、どうしても食べたいかもしれませんが、血糖値のアップダウンがなくなるまで我慢すると、あまいものは自然とはほしくなくなります。

しかし、それでもどうしてもあまいものが食べたい!!という人は、血糖値に影響を与えない人工甘味料を使ったスイーツの作り方が巻末にありますので、手作りされるとよいでしょう。

次に問題となるのは主食のとり方です。

白米を食べても低血糖症にならない、という専門家もいますが、パンがダメでコメなら大丈夫、ということはありません。コメでも麦でも、精製された穀物はすべて低血糖症の原因になりえます。

それに対して玄米や全粒粉のパンなど未精製の炭水化物(糖分)は、食物繊維が多く含まれているためGIが低いので、低血糖を起こしにくい炭水化物です。

ただし、胃腸の弱い人は玄米をうまく消化できない場合がありますので、胚芽米や麦ごほんなどにしてもよいでしょう。

 

以上、抜粋終わり

この中に人工甘味料なら

血糖値の上昇が緩やかなので良いと書いてますが、

これは間違いです。

人工甘味料も精製された糖分なので、

単糖類になり、

急激な血糖値の上昇を招きます。

注意してください。

うつ病からの脱出ー低血糖症の診断と治療 1ー

今回のテーマは低血糖症の診断と治療というテーマでお伝えします。

著書『なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病』から下記抜粋します。

l・低血糖症になりやすい体質

第2章では、低血糖症で起こりうるいろいろな症例をご紹介しました。

低血糖症ではいろいろな症状が起こりえますが、同じような食生活をしていても低血糖症になる人とならない人がいます。つまり、低血糖症になりやすい人と、なりにくい人がいるということです。

脂質代謝研究で有名な、アメリカのバリー・シアーズ博士によると、全人口の25%の人は炭水化物に「非常に敏感」で、いつでも炭水化物に過剰なインスリンの反応を起こすということです。

そしてべつの25%の人はその逆で、精製された炭水化物を食べてもインスリンが過剰に分泌されることはなく、それによって低血糖症になることも、肥満になることもないそうです。

残りの50%は両者の中間であり、一部の人は炭水化物に対して正常な反応を示すけれども、人によっては(または炭水化物の質によっては)インスリンのレベルを上昇させることがあるということです。

これはつまり、人口の半分以上の人たちは糖分のとり方に気をつける必要がある、ということを意味しています。

そう考えると、現代人にこれだけ具合の悪い人が多いことや(その中には低血糖症によって具合が悪くなっている人がかなりいるはずです)、肥満やメタボリックシンドローム、糖尿病などのいわゆる生活習慣病がとても多いという理由が理解できると思います。

では、どのような人が低血糖症になりやすいのでしょうか?

まず、低血糖症になりやすいかどうかには、遺伝的な体質が強く関係しています。

低血糖症の患者さんは、血のつながったご家族に糖尿病の患者さんがいる場合が多いです。つまり、血糖調節に異常をきたしやすい遺伝的な素因がある場合に、低血糖症を起こしやすいのです。

ほかに低血糖症になりやすい体質や条件には、以下のものがあげられます。

・先天的に消化機能が弱い(栄養欠乏をきたしやすい)、またはピロリ菌の感染

・食生活の偏りやさまざまな原因による栄養欠乏(タン白質・ビタミン・ミネラルなどの不足)

・貧血(および潜在性鉄欠乏)

・先天的または後天的なすい臓機能の障害(インスリンレセプターの異常やインスリン抵抗性、インスリン抗体の存在など)

・アレルギー体質(副腎に負担をかけやすい)

・自律神経失調症(栄養欠乏により起こりやすい)

・甲状腺機能障害(血糖の調節異常を起こしやすい)

・先天的にビタミンの必要量が多い(ふつうよりビタミン不足を起こしやすい)

・ストレスが強い(アドレナリンとノルアドレナリンを分泌しやすい・栄養素の吸収が低下しやすい)

・アルコール・タバコ・カフェインの過剰摂取(栄養素の吸収障害・アドレナリンとノルアドレナリンを分泌させ、血糖調節異常を起こしやすい)

 

このような条件がある場合に、精製された糖分を多く食べるような食生活が続くと、低血糖症になりやすいといえます。

家族に糖尿病や低血糖症の患者さんがいたり、すでに低血糖症の症状がある場合は、食事のしかた、とくに糖質のとりかたに気をつける必要があります。

 

2.低血糖症の治療

低血糖症の症状は、低血糖そのものによる症状、低血糖により引き起こされるホルモンによる症状、ホルモンバランス・自律神経バランスの乱れによる症状、そして栄養素の不足による症状が組み合わさって起こります。

つまり、低血糖症の症状を治療するためには、これらの原因を改善すればよいのです。

低血糖症の治療法としては、以下のものが中心となります。

 

1.食事

2.栄養素の補給

3.運動

4.ストレスマネジメント

5.その他

 

すべて大切な治療法ですが、とくに重要であり、自分でもおこなうことが可能なのは1の「食事」と2の「栄養素の補給」です。

 

1 低血糖症を治す食事療法

「低血糖症を治す薬」は存在しません。薬では低血糖症は治りません。低血糖症にとっての薬は「食べもの」です。つまり、「なにを食べるか」が、薬を飲むこと以上に大切だ、ということです。

低血糖症の治療においてまず一番大切なことは、いうまでもなく「血糖値を安定させる」ことです。

低血糖症の食事療法には、大きくわけて4つのポイントがあります。

 

①GIの低い食品を食べる

②食事の回数を多くする

③加工食品を控え、新鮮なものを食べる

④刺激物を控える

 

それぞれについて、くわしくみていきましょう。

 

以上、抜粋終わり

この続きは次回です。

うつ病からの脱出ーその他の病気ー

今回はその他の病気というテーマでお伝えします。

著書『なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病』から下記抜粋します。

低血糖症はさまざまな疾患と関連があり、症状の一端を担っていたり症状を修飾している場合があります。

 

□統合失調症

カナダのエイブラム・ホッファー博士は、低血糖時に分泌されるアドレナリンが酸化されてできる、アドレノクロムという物質が、統合失調症の幻覚や幻聴などの症状を引き起こすことを発見しました。

ノルアドレナリンにメチル群がくわわってアドレナリンとなり、アドレナリンが酸化されてアドレノクロムという物質になります。低血糖症では、アドレナリン・ノルアドレナリンが分泌されやすいため、アドレノクロムが産生されやすくなり、統合失調症の症状を起こすことにつながっていると考えられます。

ビタミンB3(ナイアシン)はメチル群をうけとることによって、ノルアドレナリンのアドレナリンへの変化を抑え、ビタミンCはアドレナリンが酸化されてアドレノクロムになることを抑えることで、アドレノクロムの生成を低下させます。その結果、幻覚や幻聴などの症状を抑えることにつながります。

統合失調症の治療のためにも、低血糖を起こしにくい食事をし、脳の生化学的環境をととのえる栄養を摂取することが必要です。

ホッファー博士は、食事の改善、ビタミンCおよびビタミンB3(ナイアシン)の投与など、分子栄養学的なアプローチで、多くの統合失調症の改善症例を報告しており、その数は五千人以上にのぼるといわれています。

低血糖症では、精神疾患と類似した症状をあらわす場合があります。精神科病棟の入院患者さんにはあまいものを欲する人が多い傾向がある、といわれています。多くの場合、低血糖症だけでなく複合的な原因が考えられますが、低血糖症を改善することで症状の改善が期待できます。

ほかにも、強迫神経症はアドレナリンの過剰分泌が原因として考えられますし、アルコールや薬物などの依存症も、低血糖症があると起こりやすくなります。これらの改善にも正しい食事が必要です。

 

□アレルギー性・炎症性疾患

低血糖症では、血糖値を上げるためにコルチゾール(副腎皮質ホルモン)が消費されるため、コルチゾールの抗炎症作用、抗アレルギー作用が不十分となり、アレルギーが起こりやすくなります。アトピー性皮膚炎の患者さんには低血糖の方が多いです。低血糖になる食事をあらため、アレルゲンを排除し、適切な栄養素を補給することで、多くのアレルギー性疾患は改善が期待できます。

尋常性乾癖は皮膚の炎症性疾患ですが、糖尿病・インスリン抵抗性との関係が指摘されています。乾癖の原因は不明ですが、食事の改善と栄養素の補給で改善が期待できます。

 

□副腎疲労

低血糖症では、血糖値を上げるためにコルチゾール(副腎皮質ホルモン)が消費されます。長期にわたると、コルチゾールの分泌が低下し、副腎機能の低下、すなわち副腎疲労と呼ばれる状態を招きます。コルチゾールには、心身のストレスに対する抵抗性を維持し、活力を高める、血圧を維持する、炎症を抑える、など多岐にわたるはたらきがあります。コルチゾール不足の初期症状は、異常な疲労感です。うつ症状を伴う場合もあるため、うつ病と診断されることもあります。ほかにも、精神的ストレスや食物アレルギーなどがコルチゾールを低下させます。治療のためにはこれらの原因を排除し、副腎を保護する栄養素を補充する必要があります。

 

□低血糖症とがん

精製された糖質の多い食事、または高インスリン血症が、がんの発生率を高めるということがわかっています。イタリアの研究者は、GIの高い食事をしている人はそうでない人に比べて、子宮内膜がんで36%、大腸がんで26%、乳がんで14%、それぞれ発症のリスクが高まったということを報告しています。Gl(グリセミックロード:GIに糖質の量を考慮した係数)が高いと、子宮内膜がんで36%、大腸がんで26%、乳がんで14%、リスクが増加したということです。

これらのガンを予防するためには、GIの低い食事をすることがすすめられます。

 

ただし、治療効果には個人差があります。すべての患者さんが提示した症例のように改善するとはかぎりません。

 

以上、抜粋終わり

統合失調症は食事でかなり改善できますが、

霊障もからんでいるため、

それだけでは改善できません。

つまり霊がつかない波長に自分をあげないかぎり、

またついてしまいます。

それには精神の向上、

つまりポジティブ的な思考を維持し続ける必要があります。

栄養療法で体質の改善と強化を計り、

ポジティブ思考で波長をあげることによって、

症状からの離脱が可能になります。

 

アレルギー性疾患や炎症性疾患も食事でかなり改善できます。

これらは腸内環境が悪いために起こっているので、

食事により腸内環境を整えてやれば、

改善可能です。

 

がんの人は食事の内容がかなり問題が見受けられます。

なので食事の内容を見直して、

栄養価が高く、

スローカーボの食事をとることが大事です。

あとガンの場合は意識の持ち方、

つまり思考パターンを変えないと、

回復させるのは難しいです。

うつ病からの脱出ー肥満・メタボリックシンドローム 6ー

今回は同テーマの第6弾です。

著書『なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病』から下記抜粋します。

○はるかなる糖尿病への道のり

これが続くと、またさらに困ったことが起こります。

インスリン抵抗性があると血糖値を下げにくくなるため、すい臓はさらに多くのインスリンを分泌しなければならなくなります。「これでもか!」とインスリンを出しまくるわけです。これが「インスリンの過剰分泌」です。

そのうちにインスリン抵抗性はさらに悪化し、すい臓が頑張っても頑張っても、血糖値をだんだん下げられなくなってきます。このあたりの段階から、検診などで血糖値や脂質異常症などが引っかかることが増えてくるようです。

そして、残念ながらすい臓は、延々と過剰なインスリンを分泌し続けられるようにはできていません。そのうちに頑張りすぎたすい臓は疲れ果て、インスリンを分泌することができなくなってしまいます。そうすると、今度は血糖値を下げることができなくなり、本格的な糖尿病に移行してしまうのです。

これが、多くの成人型糖尿病が発症するまでの道のりなのです(注:小児型の糖尿病は発症機序がまったく異なります)。

 

○生活習慣病は、低血糖症のなれの果て

糖尿病の状態、つまりインスリンが効かないか、まったく分泌されなくなってしまうと、高くなるとともに、今度は体重が減ってきます。インスリンの「同化作用」(糖から脂肪やグリコーゲンを作る、タン白質を作る)というはたらきが低下すると同時に、血糖からエネルギーを得ることができなくなるため、脂肪を燃焼してエネルギーに変えようとするシステムに移行するからです。脂肪とともに筋肉などのアミノ酸がエネルギー源としてつかわれ、正常な体の組織が「異化」、つまり壊される方向に向かいます。血糖値は高いままになり、尿糖も出るようになります。尿糖とともにカルシウムや亜鉛などのミネラルが尿から流れ出し、さらに栄養失調がすすみます。

そして持続する高血糖は、活性酸素ダメージを作り出し、全身の毛細血管をいためます。糖尿病でもっとも大きな問題は、血糖値が高いことではありません。もちろん極端な高血糖はよくありませんが、高血糖そのものよりも、活性酸素によって全身の毛細血管がダメージを受けることが、もっとも大きな問題なのです。血管がダメージを受けることによって、糖尿病性腎症や網膜症、末梢神経障害などの合併症が起こってしまうのです。

このようにして、低血糖症→メタボリックシンドローム→糖尿病と、病態は進行していきます(注:低血糖症の方がみなさん糖尿病になるわけではありません)。

糖尿病までいかなくても、メタボリックシンドロームでは動脈硬化を起こしやすくなり、脂質異症とあいまって、心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなります。また尿酸値の上昇は痛風を起こす原因となります。

つまり、糖尿病などのいわゆる生活習慣病は、「低血糖症のなれの果て」といえるのです。同時に「隠れ栄養失調」も、細胞や組織の機能低下を引き起こし、動脈硬化のような退化性の疾患(老化による疾患)を引き起こすことに関与しています。

これらの病気を予防する、または改善するためには、血糖値が安定しやすい正しい食事と、適切な栄養素の補給がもっとも重要であるといえるでしょう。

 

○本当に正しいダイエットとは

本来のダイエットの目的は、単にやせるだけでなく、インスリン抵抗性を改善して代謝を上げ、本来の健康をとりもどすということです。これは、ただ「食べない」というカロリー制限によるダイエットでは実現不可能です。栄養の知識を利用した「頭をつかうダイエット」をすることが必要です。

私たち日本人は、ダイエットや食事療法などの話になると、頭の中が「カロリー計算」でいっぱいになってしまう人が多いようですが、重要なのはカロリーではありません。もちろん、ある程度はカロリー計算も必要なのですが、むしろ同じカロリーでも「血糖値を上げやすいかどうか」、すなわち「インスリンを出しやすいかどうか」が、非常に重要なポイントとなるのです。

たとえば糖質とタン日貨は、1gあたり4kCalで、カロリー(熱量)は同じですが、血糖値の上がり方はまったく違います。どんな種類の糖質かにもよりますが、糖質は摂取すると素早く100%血糖に変わり、インスリンを分泌させます。しかしタン白質で血糖に変化するのは50%であり、しかもゆっくり変化するので、インスリンを分泌させにくいのです。

脂質で血糖になるのは10%未満であり、ほとんど血糖値を上げません。

同じカロリーのものを食べても、太らせるホルモン、すなわちインスリンを出させなければ、とったエネルギーが脂肪としてたくわえられるのではなく燃焼される方向に向かうので、太りにくいのです。これがいわゆる「低インスリンダイエット」の理論です。

インスリンを出す食べものは、単純にいうと、糖分だけです。糖分をとり続けるかぎり、肥満ホルモンであるインスリンは出つづけます。

インスリン抵抗性を改善し、正しい減量をおこなうためには、少なくともインスリン抵抗性が改善するまで糖分を控えること、食後の運動などがとても重要です。

正しいダイエットの方法については、治療の項を参照してください。

 

以上、抜粋終わり

糖尿病を予防するためには、

日頃から糖分の取り方を考えておかなければなりません。

つまり精製された糖分は摂取しないように、

心がけることです。

 

またダイエットに関しても、

カロリー栄養学はデタラメなので、

なんの役にも立ちません。

それよりも

いかに血糖値を緩やかに上げ、

その後燃焼させるかが課題です。

ここを抑えておけば、

いいわけですが、

あとマインドセットと

マインドコントロールが必要になるので、

これがなければ、

栄養だけを考えていても、

ダイエットは成功しません。

心と体の両方を上手くコントロールする必要があるのです。

うつ病からの脱出ー肥満・メタボリックシンドローム 5ー

今回は同テーマの第5弾です。

著書『なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病』から下記抜粋します。

肥満は低血糖症の症状である

柴田さんのような隠れ肥満の人もそうですが、健康を害するという点で問題となるのが、肥満です。

みなさんはすでにご存知のように、「インスリン」というホルモンは、血糖値の調節のためにとても重要なはたらきをしています。インスリンは本来、細胞内に血糖(グルコース)をとりこんで、エネルギーとして利用するためのホルモンで、生きていくために必要不可欠なものです。

しかしこのインスリンが多すぎる、または効きすぎるために、血糖値が下がってしまい、いろいろな症状が起こるのが、低血糖症という病気です。

私たち現代人は、好むと好まざるとにかかわらず、精製された糖質を過剰に消費することで、大切なインスリンを無駄づかいし、低血糖症におちいってしまうような生活環境に置かれています。そして結果的に、低血糖症、肥満、そしてそれによって引き起こされる生活習慣病に苦しめられているのです。

何度もご説明していますが、糖分、すなわち炭水化物を食べると、血糖値が上昇するため、それを下げるべくすい臓からインスリンが分泌されます。血糖値の上昇の速度は、単純に、糖分が精製されていればいるほど速い、と思っていただいて差し支えありません。この血糖値が上がる速度が速いほど、または上がれば上がるほど、インスリンがそれを下げようとして多く分泌されることになります。

インスリンはあまった血糖をグリコーゲン(貯蓄型の糖分)または脂肪に変えてたくわえることで、血糖値を下げています。

グリコーゲンは肝臓や筋肉などにたくわえられ、空腹時に分解されて血糖値を上げたり、筋肉のエネルギー源になるために必要であり、健康面で問題になることはあまりありません。肥満や生活習慣病に関係があるのは、もちろん、脂肪のほうです。

一言でいうと、インスリンは「血糖を脂肪に変えてたくわえる」ことで、血糖値を下げています。つまり、インスリンが多く分泌されればされるほど、太りやすくなるのです。このため、インスリンは別名「太らせるホルモン」とも呼ばれています。

低血糖症では、インスリンがたくさん出すぎる、または効きすぎることの結果として、血糖値が下がっているわけです。ですから、低血糖症の人には肥満や、明らかな肥満まではいかないまでも、筋肉量より体脂肪量のほうが多い、いわゆる「隠れ肥満」の人が多いのです。

もちろん肥満の原因は複合的なものであり、低血糖症だけが原因となるわけではありません。しかし、もっとも大きな比重を占めているといっても差し支えないでしょう。

低血糖症が肥満の原因である場合は、低血糖症を改善することが、肥満を解消することになるのです。

 

メボリックシンドローム―インスリン抵抗性という泥沼

低血糖症の結果として肥満になりうるわけですが、いったん肥満になると、さらに困ったことが起こります。

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それは、太ることで「インスリンの効きが悪くなってしまう」、ということです。インスリンの効きが悪くなることを、「インスリン抵抗性」といいます。

インスリンなどのホルモンの多くは、ホルモンを受けとる側の細胞膜の表面に存在するホルモンの レセプター(受容体)を通じて、細胞に情報を伝えています。いうなれば、「ホルモン」と「ホルモンレセプター」は、「鍵」と「鍵穴」の関係にあります。

鍵がただそこに存在しているだけでは、鍵の意昧はありません。鍵が鍵穴にばっちりはまって、ドアを開けることができてはじめて、本来の鍵の役割が果たされます。ホルモンの場合は、ホルモンがホルモンレセプターに結合してはじめて、ホルモンが持つ情報を細胞に伝えることができるのです。

非常にかみくだいていうと、太ってしまうと、インスリンという鍵に対する鍵穴の形が変わってしまいます。鍵穴が変わってしまうと、これまでと同じ鍵をつかっても鍵は合わなくなってしまい、ドアを開けることができなくなります。ホルモンの場合は、細胞内に情報を伝えることができなくなってしまうのです。つまり、インスリンがそこに存在しても、細胞がインスリンを受け取ることができなければ、インスリンが作用しない、つまりインスリンが効かない、ということが起こります。これが「インスリン抵抗性」です。

インスリンが持っているのは、「血糖(グルコース)をとりこめ!」という情報です。インスリン抵抗性があると、インスリンが効かないため、細胞が血糖をとりこむことができなくなり、血糖値を下げることがむずかしくなります。つまり、血糖値が上がってしまうのです。

この状態が進行すると、血糖値がどんどん上昇して糖尿病になってしまうのですが、人間の体はそんなにあきらめがよくありません。血糖値が高いことは、人体にとってはよくないことです。血糖値が下げられない、血糖値が高い、ということを感知すると、体は血糖値を下げようと、さらに頑張るわけです。

血糖値の「 見はり番」の役をしているのはすい臓です。すい臓は、血糖値が高いとインスリンを出して血糖値を下げ、血糖値が低いとグルカゴンを出して血糖値を上げると 血糖値がいつも安定しているように調節しています。

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血糖値が高いと、すい臓は「インスリンが足りない!」と解釈します。そして血糖値を下げるために、ざらに多くのインスリンを分泌します。すなわち、「インスリンの過剰分泌」が起こります。そしてその結果、「インスリンが効きすぎてしまう」のです。

このような状態では、「太らせるホルモン」であるインスリンが出すぎてしまうために、体はさらに脂肪をたくわえようとし、さらに肥満が進行します。中性脂肪やコレステロールが高くなり、もちろん、低血糖の程度も強くなります。つまり、太ることでさらに太りやすくなる、「脂肪が脂肪を呼ぶ」という状態です。これが、メタポリックシンドロームの本態なのです。

この状態ではちょっとしたものを食べただけでも、たちまちインスリンがたくさん出てあっという間に糖を脂肪に変えてしまいます。また、インスリンがたくさん出ていると、糖から脂肪をたくわえるだけでなく、脂肪の燃焼を抑えてしまいます。まさに、「水を飲んでも太る」という状態です。実際には水を飲んでも体脂肪は増えませんが、そういいたくなるくらい太りやすくやせにくい状態、ということです。

この状態でダイエットをしてみても、多少の努力ではなかなか結果は出ません。多くの人は頑張っても結果が出ないので途中で挫折してしまい、ダイエットをやめたとたん、さらに加速的に太ってしまう、ということになります。

 

以上、抜粋終わり

上記のような身体になってしまうと、

痩せられなくなるので、

悲劇ですね。

でももし低血糖症が原因だとわかれば、

改善できます。

正しい知識と

状態の把握が大事ですね。

うつ病からの脱出ー肥満・メタボリックシンドローム 4ー

今回は同テーマの第4弾です。

著書『なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病』から下記抜粋します。

食べてやせる人、食べないで太る人

「私は人に比べてそんなに食べるほうではないのに太る体質で、水を飲んでも太るのではないかと心配です。なのに、まわりを見ているとたくさん食べるのにやせている、うらやましい人もいます。どうして、こんなに不公平なのでしょうか?」

たまに、こんな風におっしゃる患者さんがいらっしゃいます。確かにそのとおりですよね。私自身も、そう思っていた一人でした。この答えは、非常にシンプルです。それはただ一言、「代謝」の問題なのです。

柴田さんの血液データを見ると、明らかに太りやすくてやせにくい、「代謝が低下」しているパターンです。

身長158cmで体重は55・2kgと、見た目ではそれほど太っているようには見えません。問題は、体組成です。柴田さんの体重は標準体重でしたが、体の中身をみると、理想より筋肉が少なく、脂肪が多いとても立派な「隠れ肥満」の状態であり、体脂肪率が30%を超えていました。このような「隠れ肥満」の人たちは、体力がなくて疲れやすく、女性の場合、多くはいわゆる不定愁訴といわれる、冷えやむくみなどの症状を持っています。

血液データをみると、GOTとGPTが16と9と、とても低値です。もともと肝臓で作られるGOT・CPTという酵素には補酵素としてビタミンB6が関与しており、B6が不足するとGPTがより低値になります。つまりこの両者の差はビタミンB6の不足を意味するのです(注‥脂肪肝などによって数値がマスクされると、B6が不足していても差が明らかにならないことがあります)。B6が足りないときはほかのビタミンB群も足りないことがほとんどです。柴田さんは、代謝を上げるために必要なビタミンB群が非常に不足していたと考えられます。ビタミンB群は、摂取したカロリーや蓄積した脂肪を燃焼しエネルギーに変換してつかうときに必須のビタミンですから、これが不足すると代謝が下がり、とてもやせにくい状態だといえます。 また、LDHは乳酸を分解する酵素で、本来は200以上はほしいところですが、138と低値です。LDHが低いと疲労物質である乳酸を分解できないので、とても疲れやすくなります。100台前半の人には、疲れやすい人が多いです。

CPKは筋肉の中にある酵素であり、少なくとも100はほしいところですが、柴田さんは48しかありません。これは運動量が少ないか、筋肉量が少ないことを意味しています。体組成で筋肉量が非常に少ないことと合致しています。筋肉量が少ないと燃やせるエネルギーの量が低下する調で、代謝が下がるだけでなく、筋肉のポンプ作用も十分にはたらかず、冷えたりむくんだりしやすくなります。日本人に多い「下半身太り」は、このパターンが多いのです。

フェリチン値は、月経のある女性の場合、80から100が理想です。80を下回ると、鉄欠乏による症状が起こることがわかっています。しかし柴田さんの場合、16・8しかなく、強い潜在性鉄欠乏状態です。鉄は酸素を運ぶために、また、細胞内のエネルギー工場であるミトコンドリアで、最終的に食べたものをエネルギーに変えるために必要です。鉄欠乏では当然代謝は悪くなりますし、月経前症候群(PMS)の症状にもつながります。また、鉄はコラーゲンを作るために必要ですから、鉄が不足すると、タン白質の不足とあいまって肌のしわやたるみなどの原因となり、お肌の老化を早めます。このような潜在性鉄欠乏状態の人が、食べない無理なダイエットをすると、老化を早めますから、「やつれた」といった印象になります。

そして尿素窒素の低値は、タン白質の摂取量がとても少ないことを意味します。脂肪を減らしても筋肉を減らさず、正しいダイエットをするためには、タン白質が絶対的に必要です。尿素窒素が8・5ではやせにくいです。タン白質をしっかりとることが、リバウンドしないダイエットを成功させるためのポイントのひとつなのです。

これらの結果から、柴田さんは代謝がとても落ちている状態と考えられるので、やせられないのは当然、といえるのです。

さらに柴田さんの場合、「低血糖」という大きな問題もあります。低血糖であるということは、すい臓から「太らせるホルモン」であるインスリンが過剰に分泌されている状態なので、当然太りやすくなります。

食べたカロリーを、細胞がエネルギーに変換してつかってくれれば脂肪になりにくいのですが、インスリンは細胞がエネルギーを利用する前に、即座に脂肪に変えてしまいます。このような状態ではダイエットを成功させるのはとても難しいことです。

柴田さんの場合、グリコアルブミン値が12.8と低いこと、低血糖によると考えられる症状があることから、低血糖症と考えられます。ですから、食べたカロリーが脂肪に変わりやすい体内環境になってしまっていたのです。

反対に、たくさん食べても太らないタイプの人は、代謝がよい人たちです。食べたものを細胞がエネルギーとして利用できれば、脂肪になりにくいのです。これには筋肉の量や栄養素の量、インスリンの分泌の状態などが関係してきます。

たくさん食べてもやせている人と、食べないのに太る人のちがいには、このように「代謝」が深くかかわっているのです。

柴田さんのような「代謝低下タイプ」は、カロリー制限だけの「食べない」ダイエットをしても、やせることはできません。下がった代謝を上げて、エネルギーを燃やせるような体を作っていくことが必要です。これはそのまま、健康を回復することにもつながります。

このように、患者さんそれぞれの太っている原因を見極めて、知的なダイエットをおこなう必要があります。ダイエットに関しては治療の項を参考にしてください。

 

以上、抜粋終わり

太りやすいかどうかは、

代謝量で決まります。

だから筋肉質の方は

代謝がいいので、

太りにくいですが、

筋肉が少ない方は、

代謝が低いので、

太りやすくなります。

なので、女性は男性に比べて、

筋肉量が少ないので、

太りやすいと言えます。

つまり太りたくなければ、

常に筋肉を鍛えておくことが必要です。

だから筋トレって大事ですね。