うつ病からの脱出ー知っておきたい、精神医学の歴史と計画 1ー

今回から上記のテーマでお伝えしていきます。

著書『大笑い!精神医学』から下記抜粋します。

そもそも精神医学の発祥とは?

わざと精神医学にダマされたいと思っている人しか日本にはいない、それが私の率直な感想です。

あえて自分で調べてみようとしない。調べるためのデータを得ようとしない……。

医師が、先生が、親が言うからと自分以外の人のせいにしている。いったいだれが得をして、だれが損をするのでしょう。もはやこの精神医学分野の問題は被害者という言葉が当てはまる問題ではないのです(もちろん被害者は存在しますが)。

つまりそこにはダマして勝ったものとダマされて負けたものしか存在しません。それらをすべて理解するためには、過去の歴史から勉強する必要があるのです。

皆さんが、本章で述べる精神医学における凄惨な歴史を勉強することを、私は願ってやみません。精神科医の行なってきた治療は、人に苦痛を与える、監禁と処刑以外の何物でもないのです。

もともと人を差別、監禁、迫害、殺人するというのは人類の歴史の一部でもありました。しかし、200年ほど前にそれをビジネス化して儲けようという考えを持った人々が現れました。それを概念化したのが「精神医学」であり、これは優生思想という考えをもとに発展しました(優生学という学問が作られたのはもっと後になりますが)。

だれかがだれかを排除したいとか迫害したいとか殺したいという願望のもと、こうした考えが許容され、罪のない人々が犠牲にされるようになりました。1800年代であれば、たとえば政治犯、たとえば異民族、たとえば異教徒、たとえば内部告発者、たとえば居住区の邪魔者、たとえば「知恵遅れ」と呼ばれた人々が、そのような扱いを受け収容されていったのです。じつはこれは2012年現在でも大差ありません。

 

精神医学を絶賛した独裁者たち

18世紀初めに始まった精神病院・施設は、人々を閉じ込めることを専門とし、それを金儲けのビジネスとして発展させていきました。そこで行なわれていたことは、治療と称したあまりにひどい拷問であり、それは死亡率が高すぎたので精神科医たちは評判を落としていました。

でも、ある特定の人たちにとっては最高の評判でした。このシステムを利用したい人間たち、応援した人間たちの代表格は、権威者や権力者であったのです。一般人にとっては拷問でしかなくても、彼らにとっては懲罰であり正当な治療でした。

この考え方、この精神医学的手法は多くの独裁者に絶賛されました。

その代表格が、たとえばビスマルクであり、レーニンであり、スターリンであり、ナチスのヒトラーでした。彼らが絶賛した理由は、内実は単なる人権侵害や殺人であっても、それを精神医学の名の下に治療として正当化できるからです。

実際に、ドイツ精神医学精神療法神経学会(DGPPN)のフランク・シュナイダー会長は、2010年の総会において、ナチス時代にドイツ精神医学の名の下に、強制移住・強制断種を強いられ殺害された犠牲者およびその家族に、「精神医学がホロコーストを主導した」として正式に謝罪しています。

精神病院で実際行なわれていた方法とは、ひたすら拘束をしたり、吊りあげられたり、ビックリ風呂というような昔でいう水責めなどです。

他にも過剰な熱を持った頭から血液を取り去るという理由で、足首に血ぶくれを作るとか、多くの拷問法が精神病院と精神科医によって施行されました。拷問博物館など拷問器具を扱う場所では、精神科医たちが実際に使った、多くの拷問器具を発見することができます。

恐怖と強制によって人間をコントロール

精神科医たちは、治療を医学的に見せる方法を一生懸命考え出しました。

ベンジャミン・ラッシュ(1745〜1813)は有名な医師ですが、「頭にたまった悪い血を抜く」ことで狂気を治療しようとしました。これを「瀉血療法」と呼びます。もちろんこの治療で何も解決することがないのはふつうに考えればおわかりいただけるでしょう。この時代には、狂気の定義さえ精神科医や支配階級層(この時代でいうと貴族やお金持ち)の価値観によるものが多かったことと思われます。

瀉血をすればなにもできなくなるのは当然ですが、ラッシュはそれで「人が大人しくなった」と主張し、治療効果を強調しました。他にラッシュが好んだ療法として、患者を板の上に縛って回転させ、拷問するという方法もありました。また、精神安定椅子という座らされたらイライラするような椅子を作り出しました。要するに恐怖と強制によって人をコントロールしようとしたのです。さらにラッシュには自分の息子を27年もの間、入院させていたというエピソードもあります。彼は典型的な黒人差別主義者で、黒人の肌の色を遺伝的病気と信じ、「肌の色が白い人間は唯一治療が成功した証拠」とまで言っています。さらに「黒人は白人の上に立つべきではない」とか「白人は黒人と結婚すべきではない。なぜなら精神的な疾患に影響を及ぼすから」と述べています。

このような行為を日々行なっていたベンジャミン・ラッシュですが、彼はなぜか奴隷制度廃止論者でもあり、今では「人道主義者」などと謳われ、アメリカ精神医学界のシンボルとなっています。こうした人物が精神医学界のシンボルになる理由は、この本をお読みいただいているうちに次第に明らかになるでしょう。

以上、抜粋終わり

精神医学の始まりは、

拷問のようなことから始まっているようです。

それが優生学と結びついた。

これは現在社会の根底にある問題です。

それはいずれお気づきになるかもしれません。

まずはどういう経緯で精神医学ができあがってきたのか?

過程を学んでいきましょう。

次回以降、更にお伝えしていきます。

うつ病からの脱出ー精神医学の正体 4-

今回も同テーマの第4弾です。

著書『お笑い!精神医学』から下記抜粋します。

精神科医に聞いてほしい19の質問

(自称)日本最高の権威的精神医療機関、国立精神神経医療研究センターのHPには驚くべきことが書かれています(2012年10月現在)。

「脳やこころの病気の多くはまだ原因が解明されていないか、あるところまで原因が解明されているが、まだ治療法の開発に至っていない」

えっ?向精神薬って治療に使ってるんじゃないの?電気ショック療法って治療法じゃないの?薬物治療っていう治療は治療法ではないってこと?と感じられたなら、皆さんの感覚は正常でしょう。つまり「精神科医は治せない!」と自ら表明しているようなものです。国の精神医療のトップがそう言っているのです。それでも皆さんは権威を信じ、ダマされ続けていくわけです。

もし皆さんに機会があれば、以下のことを精神科医たちに聞いてみてください。きっとごまかし以上の答えが得られることはないでしょう。その本当の答えはこの本の中で見つけていってくださることを望んでいます。

① 精神科の歴史が、迫害や隔離拘束や監禁や強制的な脳操作「ではない」という歴史が存在しますか?

② アメリカの精神疾患の診断マニュアル(DSM)が、病理学的な根拠が示されることなく、製薬会社お抱えの精神科医による、多数決によって作られた事実を知っていますか?

③ どうしてそのような利権と多数決とで決定されたものが、精神病として認定されるのか、その根拠は何ですか?

④ どうして精神科医ごとですぐに診断が変わってしまうのですか?(ちなみに人の心は難しいというのは答えになってません。医学の基本的な問題です)

⑤ 精神医学はモノアミン仮説(82ページ参照)を基本に据え続けてきましたが、それが科学的に否定されていることをご存知ですか?

⑥ もしご存知なら、その否定された学説を基本として作られた、根拠からして間違っている薬をなぜ使うことをすすめるのですか?

⑦ そもそも向精神薬と麻薬や覚醒剤とを比較して、依存性や禁断症状や副作用について大差がないのか大差あるのかどちらでしょうか?

⑧ もし大差がないのならどうしてあなた方はその薬をすすめるのでしょうか? もし大差あるならどのような根拠で大差があるのでしょうか? 明確にデータ化して根拠を示してください。

⑨ 海外で精神薬問題が多くの識者によって暴露され、依存症や禁断症状や副作用についての数々のデータ改鼠などが行なわれてきたことに対して、どう説明しますか?

⑲ 精神病院で毎月1500人以上が死に、向精神薬による不審死が東京だけで毎月800人以上いることに対して、あなたはどう思われますか?

⑪ これは多いですか?少ないですか?これが氷山の一角ではないとするなら、その理由は何ですか?

⑫ 睡眠キャンペーン(106ページ参照)によって自殺が増え、精神医学界でさえそのことを認めていることについて、どう思いますか?

⑬ うつや統合失調症やその他の病気に関し、精神薬を使わないほうがはるかに成績が良いという数多くの論文について、あなたはどのような根拠でそれを否定するのですか?

⑭ 精神薬を投与してマウスに有害事象が次々と起こることに対し、あなたはどのような根拠で精神薬を擁護するのですか?

⑮ 日本や世界において、抗うつ薬がこれほどの自殺や他害を起こしていることに対してどう思いますか?

⑯ この種の事件は少ないと思いますか?さらにいえば少なければ許容していい問題でしょうか?

⑰ あなたが精神科医か精神医療関係者であるなら、あなたの医療機関では何%の人が完治して薬を止めることができましたか?また社会復帰できましたか?明確に数字を出してお答えください。

⑬ あなたの医療機関において最初は神経症圏の症状であった人で、現在統合失調症や躁うつ病として治療されている人がいったい何%いますか? 明確に数字を出してお答えください(専門家ならすぐに統計学的数字が出せるはずです)。

⑲ どうしてこのような事実があるにもかかわらず、あなた方は新聞やテレビでウソを堂々と述べ続けているのですか?

以上、抜粋終わり

もしあなたが精神科や心療内科を受診しているなら、

上記の質問を実際にしてみてください。

どういう答えが返ってくるのか聞いてみたいです。

またその質問の答えによって、

信頼に値する医師なのかどうか、

判断材料の一つにしても、

いいかもしれません。

医師に知るかと言われたら、

真摯に向き合う気がないということでしょう。

あなたはどう感じますか?

あなたの医師への信頼基準は何ですか?

ただ医師であるということだけで、

あなたは信頼できますか?

一度自分自身に問うてみてください。

 

 

うつ病からの脱出ー精神医学の正体 3-

今回はこのテーマの第3弾です。

著書『お笑い!精神医学』から下記抜粋します。

精神医学の甘い汁に群がる協力者たち

なぜ精神医学がこれほどまでに跳梁跋扈してしまったのか? それには精神医学者だけでは語れない、周囲の「協力者たち」の問題があります。

「協力者たち」とは、心理学者であり福祉行政従事者であり、その他精神医学のコメディカル(看護師、精神保健福祉士、言語聴覚士、作業療法士など)、そして薬剤師の存在です。利権を享受する政治家や官僚、製薬会社の上層部、自殺対策のためのNPO法人などもこれらに加担しています。彼らの中には精神医学の悪行に気づいていない人もいますが、実はその大半は気づいたうえで加担しているのが現実なのです。

たとえば心理学者は、昔なら心は心だという発想のもと、もう少し精神医学に反発し、薬を否定して、心理療法を勧める者も存在しました。しかし現在はそのような人物を探すほうが難しくなっています。口では「クスリはよくないよね」と言いながら、結局精神科受診を勧める心理士は数多いです。はっきりいって精神科を勧めるくらいなら、何もせずに見捨ててしまったほうがよほどましなのです(薬漬けにされないだけチャンスがあります)。

福祉行政はさらにひどい状況になっています。精神病院と協調して利用者を飼い殺しにしています。つまり精神病院と福祉施設を行ったり来たりして、社会復帰など夢のまた夢とされている人が少なくありません。これもまたカネであり利権です。福祉業界は基本的に出来高ですから、できるだけ多くの利用者を確保せねばならず、そのために飼い殺しが起こります。また福祉施設内でトラブルを起こされても困るので、できるだけおとなしくさせることを目的に、薬を多く飲ませる傾向があります。私もすべての福祉行政を否定するわけではありませんが、精神薬などという猛毒を飲ませながらの「福祉」など、そもそも成立しないと思うわけです。

病院に勤める看護師や作業療法士などで、良心の呵責に耐えかねその業界から離れていく人はあとを絶ちません。その一方で、自分の生活のため、食べていくためと称して精神医学に加担し続けていく人がいます。読者の中に、もし看護師や精神保健福祉士の方がいるなら、「患者のため」という言葉を偽りないまま実践しなければ意味がありません。

現場で働いているコメディカル、関連職業の人々が、精神医学を許容し、精神薬を許容し、嘘偽りを並べ、彼らに加担することは道理として許されるのでしょうか。薬剤師などは特に薬について医師に意見して、おかしい処方を是正する権利を持つはずです。門前薬局(処方箋を発行する病院や診療所のすぐそばにある薬局)から外される、雇用が危なくなるという理由の前に道理から外れるなら、それは結局精神医学者たちと同じ道を歩んでいるだけです。

私も何年も間違った道を歩み、ずっと被害を出し続けてきました。今も私を毛嫌いする人はたくさんいるでしょう。

だからこそ私は徹底的に精神医学や心理学を否定し続け、それゆえこれからもキチガイ医者として扱われていくかもしれません。現実感覚がないといわれるなら、それも仕方がありません。間違った道に気づいた私が体制に反発し、こうして贖罪的な行動を行なうのと同じく、いつでもそこから抜け出すことができるのです。本来なら私のようなヤクザなキチガイ医者が、前作や本書のような告発によって有名になっていること自体が間違いなのです。

カネと利権だらけの世の中から、精神医学や心理学や優生学や、それに付随するような社会洗脳を排除して、古き良き日本人の心を取り戻してください。皆さんにはそれをするチャンスがあります。私ほどにはまだ罪深くないはずですから。

以上、抜粋終わり

私はもともと鍼灸師になる前に心理療法を学んでいました。

その頃臨床心理士の資格を取ることも考えていました。

まだサラリーマンだったのですが、

臨床心理士の資格を取るためには大学院に行かなくてはならず、

わたしは中国の大学を出ていたので、

日本では大学卒業の資格にならず、

大学から受けなくてはならなかったので、

結局資格取得に時間がかかること、

資格を取得したところで、

当時は就職先もなかったため諦めました。

産業カウンセラーの道も考えましたが、

それも当時はまだ制度ができたばかりで、

仕事がありませんでした。

当時は心理カウンセリングだけでは仕事が成り立たなかったので、

結局断念しました。

しかし勉強は好きで、

今までずっと続けています。

ここ数年はどちらかというと、

ボディーが中心になっていますが、

その分食事の大切さなど、

今まで知らなかったことが増えました。

おかげでもっとトータルに診れるようになりました。

今となっては臨床心理士や産業カウンセラーにならなくて、

良かったと思っています。

何故ならいつの間にかこれらの仕事が、

精神科や心療内科の手先のような仕事になってしまっているからです。

結局医者への橋渡しになってしまっていて、

患者を治すどころか、

病気を亢進させる循環の中に入ってしまっています。

私もカウンセラーだけの仕事になっていたら、

何も気付かないまま、

恐らく同じようになっていたでしょう。

私は本当に病気を治すことを、

ずっと追求してきたので、

根治療法に出会うことができ、

何が根治療法で何が対処療法なのかを学ぶことができました。

どちらが良い悪いがあるわけではなく、

どういう治療をしたいかなのだけですが、

私が目指すのは病気の根治です。

今の日本社会の治療の中心は、

西洋医学を中心とする対処療法がほとんどですが、

私は東洋医学のような根治療法を薦めていくつもりです。

それが私にできる社会貢献だと思っているからです。

 

うつ病からの脱出ー精神医学の正体 2-

今回はこのテーマの第2弾です。

著書『お笑い!精神医学』から下記抜粋します。

精神医療は牧畜産業だ!

なぜか2012年現在、徹底的に精神医学を批判・否定し、それを大手を振って発信する医師は私のみになってしまいました。それゆえか、私に対してネットなどを中心とした人格攻撃や誹誘中傷が非常に増えましたが、もともと何十年も前に私と同じようなことを言う人はたくさんいたのです。決して私が言いだしっぺでも、目立ちたいわけでも、金儲けがしたいわけでもないのです。そんな目的のためなら体制側・権威側についていたほうがはるかに楽です。もともとこの「精神医療は牧畜だ」という言葉は、日本医師会の元会長・武見太郎氏のものです。彼は歴代の会長の中でもかなり強い政治力を持った会長でありました。その氏がこう述べていることには重要な意味があります。私は「精神医療は牧畜だ」の意味をこうとらえます。

まず、牧畜ですから牧畜する「モノ」が必要です。その「モノ」こそ患者です。精神医療にとって患者とはヒツジやブタと同じ「モノ」なのです。これは私が言っているのではありません。牧畜だととらえている武見太郎氏や内情を知る人の代弁なのです。そして餌が必要ですが、餌とは精神薬に他なりません。そして牧場が必要ですが、それこそ精神病院であり患者の家そのものです。他のところへ行ってもらっては困るのです。牧畜ですからお金儲けする必要があります。そのためにどうすればいいかというと、ヒツジならば毛を刈って繊維にしたり、ウシならば乳を精製して売ればいいのです。これは通院して薬をもらって精神科医や製薬会社が儲けている構図と同じです。

そして最後はどうなるでしょうか? 屠殺され肉に加工されて売られる……。つまり最後は精神医学によって殺されます。

これは非常にうまい比喩ですが、決して過剰な表現ではありません。それを日本医師会のドンが公式に述べたということに、深い意義があるのです。

日本人が精神医学や心理学の思惑を知り、洗脳から解き放たれない限り日本人全員が牧畜されることになるでしょう。

 

精神科病棟が100人の村だったら

日本にある精神科病院の数は先進国のなかでも最多で、精神科医の数も1984年には 1425人たったのが、2008年には5629人まで増えています。そして精神科が増えるにつれ、精神疾患患者も増え、全国の入院患者は実に31万人にのぼります。ここでは、現状を認識していただくため、精神科や精神科病棟がどのような状況になっているのか、その実態をみてみましょう。

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上の図は厚生労働省の調査(2011年9月発表・通称630調査)が示した「精神科病院における入院、処遇、死亡の実態」です。

10年、20年という、人生の時間のほとんどを入院生活に費やしている人も決してめずらしくないのが実態です。

さらに精神病院の死亡数では、2009年6月のlヵ月間だけで、死亡を理由に「退院」した患者は1515名(自殺者数を含まない)に のぼり、一年間では概算1万8000人以上と思われます。

東京都監察医務院という、都内で発生した不審死を調べる組織が発表している論文によると、2010年度に行なわれた1万4396件 の検体のうち2938体の行政解剖が行なわれ、中毒死の半数以上が医薬品で、さらにこの96%が精神科処方薬です。この数字には大事なポイントがあります。これらは本人が自殺目的で多量服薬したわけではない、ということです。通院している病院で医師から処方される精神薬を飲んでいたら、「不審死」に至ってしまったということなのです。

また不審死の全員が解剖されているわけではなく、しかもこのデータは東京都のみのものであることに留意しなければなりません。個人的な予想でいえば年間5000人〜8000人は全国で向精神薬により中毒死している可能性があります。

これが日本の精神科医療がもたらしている現実です。精神科・心療内科では患者は良くならず、溜まっていく一方です。精神科や心療内科クリニックは急増していますが、それにともなって患者も増え続けています。良くならないだけならまだしも、症状が悪化し、薬漬けにされ、終日精神科病棟に閉じ込められたり、「死亡退院」させられているのが現実なのです。

なぜ精神医学はここまでするのか? その意味を知らねばなりません。確かに見せかけの目的は金であり利権です。しかし金だけですべて説明することはできないのです。その真の目的を知ることが、精神医学詐欺に引っかからないためには絶対に必要なのです。

以上、抜粋終わり

元医師会の会長の発言は本当なのでしょうか?

もし本当だとしたら、とんでもない話ですよね。

患者を馬鹿にし、

くいものにしている、

こんなムカつく話はないと思います。

またここ10年~20年ほどで、

心療内科という専門外来もできました。

それだけ精神患者が増えたのかと思ったら、

実は薬漬けにして、

患者を増やしていたとしたら、

これもとんでもない話ですよね。

いったいこの医療分野はどうなってるんだと、

憤りをを覚える話です。

私は根治療法を実践している鍼灸師なので、

別にうつ病だけでなく、

ほとんどの病気に対応でき、

治療できます。

また実際多くの疾患を治してきました。

とくに運動器疾患が多いですが。

しかし何故あえて精神疾患、

特にうつ病を専門にしたのかというと、

この医療分野が知れば知るほど、

でたらめなこと、

そして私自身が精神的なことに悩み、

この分野の勉強をずっとしてきたことにより、

思い入れが強いからです。

精神分野はきちんと治療すれば、

治る分野です。

そのことを知ってもらうために、

このブログを始めました。

そして書き始めに、

外因、つまり社会環境にたくさんの病気にさせれる原因が潜んでいることを知ってもらい、

予防してもらうこと、

そして本当に治したければ、

どうすればいいのか、

どこへ行けばいいのか、

まず自分で始められることから、

お伝えしています。

わたしなりに真実をお伝えしているつもりですので、

ご興味のある方は、

どうかお付き合いください。

うつ病からの脱出ー精神医学の正体 1-

今回のテーマは精神医学の正体についてです。

著書『大笑い!精神医学』から下記抜粋します。

気づかないうちに詐欺にかかっている・・・

皆さんは詐欺にかかっています。

「皆さん」とはいったいだれでしょう? この本を読んでいる読者の方でしょうか?確かにそうかもしれませんが実は違います。皆さんとは日本人全員のことであり、もっといえば世界中の人々のことです。世界中の人がこの詐欺にあっています。これは金銭詐欺という意味ではありません。皆さんにも社会にもわからないように、この世の中では詐欺が横行しているということです。これまでその最たるものが医療産業、製薬産業であり、その中の最たるものが精神医学であったのです。しかし、もうそんな時代は終わらせる必要があります。

おそらく皆さんは精神医学や心理学の何が詐欺なのか犯罪なのか、きちんと理解できていないでしょう。なぜそう言えるかといえば、これまで私がこの問いを多くの人に尋ねてきた中できちんと理解できている人がほんの数人しかいなかったからです。精神医学や心理学の諸問題をある程度理解している人はいます。しかしそれはあくまでも「ある程度」 です。ある程度理解している人は、このように述べることがあります。

「あの精神科医の先生はひどかったけど、きっといい精神科医の先生はいる」

「今の精神医学のシステムを変える必要がある」

「クスリはよくないので、カウンセリングなどを中心とした治療が模索されるべきだ」

「最近の精神医学教育は見直されるべきだ」

「どこか良い精神科を紹介してもらえないでしょうか」

これを聞けば、なるほどと皆さんは思うかもしれません。しかし、これほど無意味な議論、無意味な発言が存在するか、イヤイヤ存在しません、というのが私の結論なのです。

なぜ見かけ上よさそうなこの言葉たちが、無意味なシロモノなのでしょうか? それを見つけるためにこの本を読んでいただければと思っている次第です。

 

なんで精神科は薬をすすめるの?

皆さんは精神科医がすすめる薬が「クスリ」だと思っているんですか?

医師が出すから「クスリ」ですか? 厚生労働省が認可するから「クスリ」ですか?みんなが飲んでいるから「クスリ」ですか?

「クスリ」とはそういうものではないでしょう。ここではその答えは載せませんが、「クスリ」とはいったい何なのかをもう一度考えてみてください。

精神薬はやめるべきシロモノですが、決して今すぐ減らしてはなりません。それは減らすために必要なものを学ばねばならないからです。

精神医学から抜け出すため、精神薬をやめるためにもっとも必要なものが何か?皆さんはわかりますか?

気合でしょうか? 意志でしょうか?

カネでしょうか? 家族の協力? 薬物の減量法?

残念ながら全部外れです。これらは確かに大事かもしれませんが、所詮2番目以降の問題でしかありません。

もっとも必要なもの、それは知識です。

ここでいう知識とは精神医学や心理学に関する根本的な知識です。

精神医学は総体として何を考え、何を目的とし、何のために存在しているのかを、完全に理解することです。これなくして薬を減らすという行為がうまくいくことなどありません。薬物の知識以前の問題なのです。

放射能の問題でたとえてみましょう。今や多くの方が原発反対派だと推測しますが、放射能についての知識だけで原発を否定しているのでしょうか? おそらくそういう方は少ないと思います。自信を持って否定している方は、放射能についての知識だけでなく、原子カムラや規制の矛盾やその周囲の利権、さらにいえばアメリカの思惑、反日勢力の思惑、経済界などの思惑を理解したうえで、原発に反対しているのです。

これとおなじことが精神医学の分野にもいえます。薬物の知識だけではなく、精神医学にまつわるさまざまな知識を理解しなければなりません。本人の願望や経験で語っている限り、精神医療の地獄から逃れることなどできるはずがありません。

だからこそ本書で、すべての背景を学んでいただきたいと願います。それを理解しない限り、薬から卒業することなどあり得ないのです。

以上、抜粋終わり

この著書は精神医学の根本を問うたもので、

そのそも精神医学とはどのような成り立ちなのか?

そこから説明が始まり、

精神医療業界の実態を洗いざらい告発しています。

よくこれほど現役の医者がどうどうと言えたなあと、

その勇気に関心させらえています。

最近は薬物療法中心ではなく、

薬を使わない、

患者に寄り添った治療を心掛ける医師も、

SNSの中で拝見するようになり、

少しずつ増えているように感じています。

しかし実際にはまだ面識は一度もないので、

はっきりとは申し上げられませんが、

この業界が患者にとって良い方向に向かうことを、

願ってやみません。

うつ病からの脱出ー「SSRI」が本当は「SRI」である理由ー

今回は「SSRI」が本当は「SRI」である理由というテーマをお伝えします。

著書『読んでやめる精神の薬』から下記抜粋します。

SSRI」が本当は「SRI」である理由

脳内の神経線維の末端からは、別の神経細胞に刺激を伝えるために、ドパミンやノルアドレナリン、セロトニン〈これらをまとめてモノアミン類という)が分泌されます。神経線維の末端と、別の神経細胞とをつないでいる部位をシナプスとよび、わずかな隙間が空いています。その隙間に分泌され、別の神経に刺激を伝える働きを終えたそれらモノアミン類は、分泌された神経末端に再び取り込まれます。 SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)の「再取り込み」というのは、このことを指して「再取り込み」と名付けられています。「再取り込み」が阻害されると、シナプス内のモノアミン類の高い濃度が持続するため、減少しているこれらモノアミン類を増やして、うつ病に効果がある、と理論的に考えられているのです。

ところで、モノアミン類が再度神経の末端に取り込まれるためには、それぞれの物質の運搬係が、その役割を担います。これをトランスポーター(運び屋)といいます。ドパミンの運び屋、ノルアドレナリンの運び屋、セロトニンの運び屋…などです。三環系抗うつ剤は主にノルアドレナリン運び屋の働きを妨害し、SRIはセロトニン運び屋の働きを妨害します。

試験管内で、ノルアドレナリン運び屋やドパミン運び屋は妨害せず、セロトニン運び屋だけを妨害することができる物質は、「選択的セロトニン再取り込み阻害剤」と呼ばれますが、もともとは「選択的」という語はついていなかったようです。試験管内ではセロトニン運び屋に選択的であっても、生きた動物を使うと、セロトニンだけでなく、ドパミンをも増やしているために、実際には、「選択的」とはいえないのです。

しかし、パキシルのメーカー(当時は、スミスクライン・ビーチャム、後にグラクソと合併してGSK:グラクソ・スミスクライン)は、「選択的」という語を付加して、(SSRI)という略語をつくりました。この余分の作用を持たない「クリーン」なイメージを強調する戦略が功を奏してか、急速に販売を伸ばし、他のものも「選択的セロトニン再取り込み阻害剤」(SSRI)という名前で呼ばれるようになりました。

このあたりの事情については、抗うつ剤の批判的検討で定評のある英国の二人が、その著書に詳しく記載しています。チャールズ・メダワー氏(医療消費者組織「ソーシャル・オーディット」代表)の「暴走するクスリ? 抗うつ剤と善意の陰謀」(吉田驚天、浜六郎他訳、NPO法人医薬ビジランスセンター〔薬のチェック〕発行、二〇〇五年)と精神薬理学学者のデイビッド・ヒーリー教授の『LET THEM EAT PROZAC』(翻訳書に『抗うつ薬の功罪-SSRI論争と訴訟」(田島治監修、谷垣暁美訳、みすず書房発行、二〇〇五年)です。

なお、「セロトニン再取り込み阻害剤」として初めて特許を得たのは、一九七二年に得たジメリジン、ついで七四年に得たフルオキセチン(商品名・プロザック)であったそうです。前者は八〇年に販売され、医療に用いられましたが、八二年にギランバレー症候群という神経難病を起こすことがわかり、市場から消えました。次いで医療に用いられるようになったのは、八三年、スイスでフルボキサミン(商品名・ルボックス)の販売が始まってからです。これは、日本でルボックス、デブロメールという商品名で販売される九九年の一六年も前でした。次いでプロザック(日本では販売されていない)の販売が八八年に始まり、海外では現在も販売されています。

その次にシタロプラムが八九年にデンマークで、米国では九八年に販売開始になりました(日本では シタロプラム中の活性成分のみを抜き出したエスシタロプラムをレクサプロとの商品名で二〇一一年から販売開始)。サートラリンはゾロフトとの商品名で一九九二年に北米で販売が開始されました(日本では同じものがジェイゾロフトとして二〇〇六年に販売開始)。

パロキセチンは一九九一年にセロキサツトという商品名で英国で、次いでパキシルという商品名で米国で販売が開始されました。パロキセチンは、SSRIという名前を付けたこと、短時間作用型のために効力を実感されやすいこと、うつ病だけでなく、パニック障害という、なじみやすい病名に有効との戦略が成功して、多用されています。 現在でもプロザックとバロキセチン、それにゾロフトが「3大SSRI」(SRI)といわれています。

以上、抜粋終わり

薬の作用の過程で、

あるものだけに特定して機能を停止することなど、

人間にはできないのです。

だから全身に作用し、

副作用となって体にあらわれるわけです。

人間の身体は薬にとって、

そんなに都合よくはできていないのです。

うつ病からの脱出ーパキシルの添付文書の記載は不十分?-

今回はパキシルの添付文書の記載は不十分というテーマでお伝えします。

著書『読んでやめる精神の薬』から下記抜粋します。

日本の添付文書の記載はなお不十分

日本のパキシルの添付文書を見ると、現在、使用上の注意についての「重大な基本的注意」の一〇番目に以下の記載があります。

 

「本剤を投与された婦人が出産した新生児では先天異常のリスクが増加するとの報告があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人では、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合以外には授与しないこと」

 

また、「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の「1・**妊婦等」の項では、以下のように記載されています。

 

「妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ本剤の投与を開始すること。また、本剤投与中に妊娠が判明した場合には、投与継続が治療上妥当と判断される場合以外は、投与を中止するか、代替治療を実施すること。

①海外の疫学調査において、妊娠第1三半期に本剤を授与された婦人が出産した新生児では先天異常、特に心血管系異常(心室又は心房中隔欠損等)のリスクが増加した。このうち一つの調査では、一般集団における新生児の心血管系異常の発生率は約一%であるのに対し、パロキセチン曝露時の発生率は約二%と報告されている。

②妊娠末期に本剤を投与された婦人が出産した新生児において、呼吸抑制、無呼吸、チアノーゼ、多呼吸、てんかん様発作、振戦、筋緊張低下又は亢進、反射亢進、びくつき、易刺激性、持続的な泣き、嗜眠、傾眠、発熱、低体温、哺乳障害、嘔吐、低血糖等の症状があらわれたとの報告があり、これらの多くは出産直後又は出産後二四時間までに発現していた。なお、これらの症状は、新生児仮死あるいは薬物離脱症状として報告された場合もある。

③海外の疫学調査において、妊娠中に本剤を含む選択的セロトニン再取り込み阻害剤を投与された婦人が出産した新生児において新生児遷延性肺高血圧症のリスクが増加したとの報告がある。このうち一つの調査では、妊娠三四週以降に生まれた新生児における新生児遷延性肺高血圧症発生のリスク比は、妊娠早期の投与では二・四、妊娠早期及び後期の投与では三・六であった」

 

「重大な基本的注憲」の一〇番目とはいえ、これだけの厳重な注意がなされていることから考えて、SRIを妊婦が使用することの危険性を厚労省も十分に認識していることの表れだといえるでしょう。

パロキセチン(商品名・パキシル)をはじめとするSRIは、妊娠中はもちろん・妊娠可能な女性には用いるべきではありません。現在すでに使用している場合も、少しずつ減量していき、最終的には中止できるように努力したほうがよいでしょう。

先天異常の危険が高まること、重篤な離脱症状が二二〜三二%にも及ぶこと、持続性肺高血圧の危険が二五倍にも高まることなどについて、添付文書の警告欄に記載すべきと考えます。

以上、抜粋終わり

添付文書の記載が不十分なことも問題ですが、

この問題を医者が認識して、

患者に処方しているかどうかが問題です。

なぜなら処方するのは医者だからです。

薬については医者はあまり詳しくありません。

本来の仕事は治療であって、

薬学は専門ではないからです。

しかし専門でない医者が薬を処方しているところに、

この医療システムの欠陥があります。

医者の方は治すために処方しているはずですが、

薬の理解度が低いために、

病気を治すどころか、

病気の推進をしてしまっているケースがあります。

特に精神医療の分野は薬物治療がメインなので、

その傾向が強いようです。

そもそも精神的な病気を薬で治そうとすることに、

無理があります。

なぜなら精神医療の分野の病気は、

もともとは精神的苦痛から生じているからです。

そこを診ずして薬で治そうとすることに無理があります。

もっと患者に寄り添うなら、

患者の声を聴く必要があるでしょう。

また、患者側も薬を飲んだら治ると考えることにも問題があります。

自分の心の声を無視しているから精神が病んでくるのですから、

その心の声と向き合わなくては治りません。

最も精神を病む人は、

本来優しい心の持ち主で、

他人を傷つけられないから、

自分を傷つけてしまう傾向にあります。

しかし、この世で一番大切なのは自分なのです。

自分あっての他人なのです。

自分が人生の主導権を握ったとき、

本来の自分の人生を歩むことができます。

まずは他人主導から自分主導へと、

主権を取り戻しましょう。

そうすることで自分の人生の扉が開き始めます。

そして誰にでも守護霊という、

目に見えませんが、

自分を守ってくれている存在がいます。

だから決して一人ではないのです。

自分の人生を取り戻せば、

守護霊が自分の進むべき道を陰から導いてくれます。

それを信じて前に進みましょう。

 

うつ病からの脱出ーSRIによる胎児への影響ー

今回はSRIによる胎児への影響についてお伝えします。

著書『読んでやめる精神の薬』から下記抜粋します。

SRIによる胎児への影響

SRI、特にパキシルは、それを使った子への直接の影響だけでなく、女性が使った場合は、妊娠時の母体への毒性や不妊、妊娠後には流産や早産、胎児の先天異常(心臓奇形など)、出生後に起きる急性の症状として、呼吸窮迫症候群やけいれん、新生児死亡、持続性肺高血圧症が数多く報告されていますし、精神神経系の発達障害などについても大いに懸念されます。

胎児や新生児へのSRIの影響を早くから問題視していたイギリスの精神科医、デイビッド・ヒーリー氏は、「GSK社が実施した試験に基づき、FDAは同社に対して〇五年、パロキセテンの妊娠に関する表示をカテゴリーDに変更するように要請したが、この試験結果が発表されたのは二年後の〇七年のことであった」と述べています(TIP誌〇九年八・九月合併号)。

そして、GSKが提供したデータをきちんと解析すれば、催奇形性のリスクについて、重度の異常の発生は三〇%、心臓の欠陥に特化すれば五〇%も増大するという統計学的に有意な結果が出ていることを報告しています。

私は、こうした胎児の異常が動物実験で認められなかったのかについて、日本で承認の根拠になった資料(新薬申請資料概要)を点検してみましたが、その結果、多数の重大な事実を発見しました。

動物実験において特に目立ったのは、新生児死亡率の増加、親動物(オス・メスとも)に用量依存性の有意な死亡、不交配、不交尾、不妊(不受胎)、流産(全吸収)、着床後胎児の死亡の増加などでした。また、オスのみが使用した場合の不妊も認められました。

そこで、人でも同様のことが起きるのではないかと考え、症例や疫学調査報告を調べた結果、SRIを使用した母親から生まれた新生児には、出生の環境の激変に耐えられないための、けいれんや急激な呼吸困難を中心とする症状(呼吸窮迫症候詳)や持続性の肺動脈高血圧(新生児遷延性肺高血圧症)が多く起きることが、疫学調査で確かめられていることがわかりました。出生直後の症状は、中毒症状と離脱症状が混じったような症状で「新生児適合不良」とも呼ばれています。

パキシルなどのSRIが、セロトニンやドパミンといった生命活動の根幹にかかわる物質を増加させることは、すでに述べました。セロトニンやドパミンには、血管収縮作用があります。生命維持のために必要な血圧を保ち、血管が破れたときには収縮して、止血を促します。しかし、その過剰状態が続くと、局所は虚血(貧血)に陥ってしまいます。

胎児は血管をつくりながら成長しているので、その血管が収縮を続けると、その部分の成長が一時的に止まるであろうことは、想像に難くありません。妊娠中にSRIを服用するということは、お腹の中の胎児の血中濃度にも急激な変化が起こり得るということでもあり、先天異常を増加させることもあり得ると考えておくべきなのです。

さらに、セロトニンは、出血した際に、血小板の凝集を起こさせ、血液を固まらせる働きをしています。SRIは血小板が活性化されるのを阻害しますので、たとえ小さくても、出血が起きたときには、止血することが難しくなります。妊娠中に出血傾向が高まることはとても危険であり、流産や早産が生じる可能性も十分に考えられるのです。

 

生まれてからもつきまとう悪影響

母親が妊娠中に使用していたSRIは、胎内でそのまま胎児に移行します。流産や早産はそのために起きると考えられますが、無事に妊娠満期となり、出生できたとしても、母体内とは環境が一変し、SRIの血中濃度が急激に低下します。その変化に適応しきれないために、さまざまな症状が生じることは容易に想像できます。急速に中毒症状と離脱症状が混じったような複雑な症状が出現します。重症の呼吸障害(無呼吸、呼吸抑制、呼吸困難など)や虚脱、低血糖などをともなう「呼吸窮迫症候群」やけいれんは、典型的な新生児適合不良の症状といえるでしょう。これらの症状は、おおむね、SRIが急速に減少したための離脱症候群と考えられていますが、中毒性の変化である可能性も否定しきれないので、「新生児適合不良」と呼ばれています。

動物実験では、多くのラットが三日目までしか生きられなかったという結果が出ています(109頁図1)。

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体重五〇kgの人に換算すると、一日四三㎎にあたる量のパキシルを投与した場合、出生後四日まで生きられなかったラットは七六%にも上りました。毒性がないとされる一日一〇㎎換算まで減らしても、死亡率は二〇・四%と高いものでした。この実験結果は、人でも、妊娠母体がパキシルを服用したときの胎児への危険性の高さを示しています。

パキシルに限らず、SRIを服用後、中断した場合に離脱症状が生じることは、九三年から報告されはじめ、広く認められています。

 

〇二年に実施されたコポート調査では、パキシルを妊娠後期に服用していた五五人の妊婦と、妊娠後期には服用しなかった五四人から生まれた対照群である新生児(母親数と同数)とを比較しています(109頁図2)。その結果、パキシルを服用したグループ五五人のうち一二人(二二%)から生まれた新生児が、集中治療(ICU入院)と長期入院を要しました。もっとも多かった症状は呼吸窮迫で九人(一六・四%:うち一人は低血糖も合併)、ほかに、徐脈、低血糖、哺乳障害が各一人でした。服用しなかったグループでは五四人中三人(五・六%)に合併症を生じ、ICUに入院する必要がありました。二つのグループの差は明らかです。

また、早産率でも、服用したグループ二〇%(二人)に対して、服用しなかったグループが三・七%(五四人中二人)と、有意な差が生じました。

厚労省(医薬品医療機器総合機構)に報告された新生児離脱症候群の症例は、〇八年までに、パキシルが二一件、フルポキサミンが六件、セルトラリンが二件、ミルナシプランは○件でした。内容的に新生児離脱症候辞が考えられる新生児仮死の一四件などを加えると、パキシルは六八件、フルボキサミンは八件、セルトラリンは三件、ミルナシプランは二件となります。先天性心疾患を中心とする先天異常は、フルポキサミンやセルトラリンでは○件ですが、パキシルでは一九件ありました。

日本におけるパキシルとフルボキサミンの出荷額と平均薬価から求めた推定使用者数(万人年)を考慮すると、新生児離脱症候群が起きる危険度は、パキシルがフルポキサミンの八倍となっています。

胎内でSRI依存状態となり、出生後に離脱症候雑として、けいれんや無呼吸、脳症、循環虚脱、昏睡などの重篤な害反応を受けた子どもは、その後のセロトニン系の正常な発達が阻害され、ひいては精神や神経の発達に障害が残る可能性が懸念されます。

その懸念の根拠となる動物実験があります。シタロプラム(日本で一一年に発売されたレクサプロの元物質)を新生児期(出生後八〜二一日) のラットに使用したところ、成長後に多動や性行動の低下が認められたのです。

また、メーカーが実施したパキシルの動物実験(前出の国への承認申請に用いた申請資料概要)によれば、新生児の明らかな骨格の奇形は認めなかったとされていますが、変異の割合は用量が増すごとに増加しており、他の異常と合わせて考えると、関連ありと見るのが自然でしょう。

SRIは、新生児持続性肺高血圧症も自然の発症の数倍に増加させます。そしてこれも、パキシルがもっとも起こしやすいのです。

新生児が肺高血圧を起こす原因はいくつかありますが、母親がSRIを服用していた場合にも、新生児はこの病気になりやすいのです。後述するように、SRIの添付文書には、妊娠初期と後期にSRIを用いると、用いていなかった場合の三・六倍肺高血圧を起こしやすかったとあります。別の疫学調査では、五倍起こしやすいとされています。そしてパキシルは、二〇倍超の危険度ですので、SRIの中でもっとも起こしやすいのです。

さらに危険なのは、SRIを用いていて早産(二八週末満)で生まれた子です。SRIを用いていなかった子に比べて、新生児遷延性高血圧症の危険度が約三〇倍であったと報告されています。

SRIを使っていると、どうして新生児持続性肺高血圧症が起きるのかについて、疫学調査を報告した論文にもあまり書かれていません。ですが、説明は可能です。SRIの離脱症状として起きる呼吸窮迫による低酸素血症と、SRIの離脱による血液凝固が高まることが関係しているでしょう(おそらく後者が主)。

先にも述べたように、けがなどで止血したときには血小板が活性化する必要があり、そのためには、セロトニンを血小板内に取り込む必要があります。ところが、パキシルなどのSRIはこれを阻害するために、血小板の活性化を弱めます。すると、たとえ小さくても、出血が起きたときには、止血することが難しくなり、流産や早産が生じる可能性も十分に考えられるのです。

SRIを服用していた母親から生まれた子では、SRIの濃度が急速に低下しますから、胎内とは逆に、その反動として凝固能が高まり、肺動脈に微小な血栓を生じて血管を閉じてしまいます。そのために肺動脈圧が高まると考えるのは自然なことです。早産(二八週未満)で生まれた子に新生児持続性肺高血圧が三〇倍も多かったというのは、早産で生まれた子は、母親の胎内ではSRIの濃度がとても高く、出生後に血中濃度が低下する落差が大きく、その反動としての凝固能の高まりも大きいために、血栓もできやすく、肺動脈高血圧も起きやすいと考えられます。

さらには、肺動脈圧が高まれば、卵円孔や、欠損した心室中隔が自然に閉鎖するのを困難とし、それが永続的な心房中隔欠損や心室中隔欠損につながる可能性が高くなることは、容易に推察されます。

以上、抜粋終わり

上記のことを知ると恐ろしくて妊婦には使用できませんね。

あなたはどうしますか?

よくご自分で検討してください。

うつ病からの脱出ーパキシルについて 2-

今回はパキシルについての第2弾です。

著書『読んでやめる精神の薬』から下記抜粋します。

少量の変動で血中濃度に大きな変動をもたらす

パキシルは、血中濃度の個人差が大きく、さらに同一人物でも用量の変化の程度以上に血中濃度が変化します。用量が二倍になると血中濃度は四倍、用量が四倍になると血中濃度は一九倍になるのです。これは用量を減らす場合も同様で、二分の一に減量すると、血中濃度は四分の一になりますし、四分の一に減量すると血中濃度は一九分の一となります。つまり、少しの量の変動で血中濃度に大きな変動をもたらすということで、中毒症状たけでなく、誰脱症状も出やすくなることを意味しています。

一方、別の抗うつ剤のフルポキサミンは、服用量を二倍にすれば血中濃度も二倍になり、四倍にすれば血中濃度も四倍になりますので、フルボキサミン自体の中毒や離脱はそれほど大きく問題になりません。

ところが、フルポキサミンは、ベンゾジアゼピン系統の多くの薬剤の血中濃度を二倍に増やす作用があることがわかっています。したがって、ベンゾジアゼピン剤とフルボキサミンを併用している場合に、フルポキサミンを減らすと、ベンゾジアゼピン剤も減量した効果があり、急速に減らすことで、SRIの離脱症状だけでなく、ベンゾジアゼピン剤の離脱症状まで出ることになり、危険です。

すでに述べたように、パキシルは、服用開始時、増量時、減量時や中断時などに、自殺関連(自殺、自殺企図、自殺念慮)や暴力関連(敵意、攻撃性、殺意、殺人)などの害反応が報告されています。

FDA(米国食品医薬品局)の諮問委員会の資料では、一部に抗うつ剤の害を生じ得ることを、患者とその家族、医師に対してきちんと伝えるべきであるとした上で、次のように記載しています。

「特に委員会が強調したいことは、抗うつ剤が用いられたら、有害な影響が現れないかどうかをよく監視する必要があること。しかも、最初の一週間がとくに重要である」

「両親など責任を持つ者には、『アクティベーション症候群』の症状や特徴に関して話をしておくこと、さらに、そのような(異常な)行動は、治癒開始早期に現れ得るので、緊急に主治医を受診する必要がある」

米国ではその後、パキシルだけでなく、多くの抗うつ剤の添付文書にこの点が記載されるようになりました。

たとえば、パキシルの製品情報(米国の添付文書)では、「服用開始後、最初の二~三カ月の問、用量変更時は増量する場合も減量する場合も、病状が悪化したり、自殺関連行動、いつもと違った行動をとることがあるので、十分に監視が必要である」と、太文字で記載されています。

ひるがえって、日本の厚労省の対応はどうでしょうか。

実際に傷害などの他害行為があった合計三五件に、ミルナシプランによる傷害などの他害行為につながる可能性があった四件を加えて因果関係を精査し、そのうち、パロキセチン二件、フルボキサミン二件については、因果関係が否定できないと評価した上で、添付文書を改訂し、注意を喚起しました。

しかし、これまで述べてきたパキシルなど抗うつ剤と他害行為との関連の強さを考慮すれば、「関連が否定できない」のが、パロキセチン二件とフルボキサミン二件のわずか四件というのは、いつもの厚労省のやり方とはいえ、明らかに過小評価です。ほぼ全例で関連があると考えるべきでしょう。

以上、抜粋終わり

いつも厚労省のやることは後手後手で、

国民のことを考えいるわけではありません。

利益優先なのですから、

いつも被害がひどくなって、

対応しないとまずくなると思ったときだけしか動きません。

ですので、自分の身は自分で守りましょう。

他人事みたいですが、

それが現実なのです。

政府が認めていることだから問題ない。

医者がしている治療だから間違いない。

これらすべて他人任せにしていると、

いつか自分も被害をこうむる当事者となるかもしれません。

もし政府や医者がやっていることが正しいなら、

最近の例では、

子宮頸がんワクチンについて、

何故あのような被害が多発するのでしょう?

それは安全より常に利益優先に動いているからです。

国民は金を搾り取る集金マシーンぐらいにしか考えていないのです。

だから年々税金は増え、

我々の暮らしは苦しくなるばかりなのです。

だから自分の身は自分で守るしかないのです。

そのためには正しい情報を常にインプットしなければなりません。

新聞やテレビは国の広告塔で、

正しい情報を伝えようとはしていません。

彼らは常にスポンサーの利益につながることしか報道できないのです。

彼らのスポンサーとは誰でしょうか?

製薬会社を含めた大企業ばかりです。

特に製薬会社の宣伝は多いですよね。

それは常に自分たちの有利に働くように、

企業イメージをよくするためです。

だからスポンサーの不利益になるようなことは言えないのです。

本当に社会をよくしたいなら、

病気も減らなければならないし、

薬がこんなに売れるのもおかしいはずです。

何故今こんな社会状況なのか?

社会が進歩しているならよくなるはずです。

しかし我が国は年々所得が減り、

生活はますます悪くなっています。

何故なのか?

それは国を動かしている政治家や官僚が、

本当に国をよくしようと働いていないからです。

ただ自分たちがよければいいと思っているからです。

そんな人たちが行っている政策が我々国民にとっていいわけがありません。

自分の人生を他人任せにしてはいけません。

すべては自己責任なのです。

だから自分でもっとよく調べ、

知識で武装してください。

それが自分を守る唯一の方法です。

 

うつ病からの脱出ーパキシルについて 1ー

今回のテーマはパキシルです。

著書『読んでやめる精神の薬』から下記抜粋します。

パキシルによる他害行為の報告例

二〇〇九年五月八日に開催された厚生労勘省(以下、厚労省)の薬事・食品衛生審議会医薬品安全対策部会に提出された資料には、〇九年三月末までに発生したSRI服用の他害行為などの例が多数報告されています。

それによると、パキシルを使用して傷害などの他害行為があった副作用の報告例が二六件、傷害などの他害行為につながる可能性のあった副作用の報告例が四五件、他害行為のない副作用の報告例が一〇二件ありました。

他害行為がないと分類された一〇二件の中にも、衝動性、衝動行為、激越、錯乱、妄想性障害、昏迷、アカシジア、精神病性障害、自傷行為、自殺念慮、自殺企図、自殺既遂、攻撃性、躁病、せん妻など、かなり激しい例が少なくありません。

これらの中から、典型的と思われる例をいくつか紹介しておきます。

1「他害行為があった」例に分類されている二六件より抜粋

三〇代女性。「うつ病」との病名でパキシルが用いられ、電話で主治医を罵り、自殺するといった。母親に対して皆殺しにしてやるといい、刃物で自分や母親を切る。灯油を撒いて火を点け、襖を被って物を投げるなどした。副作用名は「激越」。

二〇代男性。「うつ状態」でパキシルが用いられ、けんかをし、他人の首を刀で刺し、警察に逮捕された。副作用名は「躁病」。

四〇代男性。「うつ病」との病名でパキシルが用いられ、鉄製のバールで妻の頭を殴打。全治一カ月の重傷を負わせ、傷害罪で逮捕された。副作用名は「攻撃性」。

2「 他害行為につながる可能性」のある例に分類されている四五件より抜粋

二〇代男性。「強迫性障害」の病名でパキシルが用いられ、家族に「殺してやる」と包丁をふりかざし、窓ガラスを割るなどの行為があった。副作用名は「敵意」。

四〇代男性。「躁うつ病」との病名でパキシルが用いられ、人を殺したくなるという症状が現れた。副作用名は「殺人念慮」。

七〇代女性。THA手術(人工股関節置換術)後の痛みに対して、パキシルが用いられたところ、攻撃的な言動や態度が現れた。副作用名は「激越」。

四〇代男性。「うつ病」の病名でパキシルが用いられ、一〇〇メートル先を曲がる車に対し、クラクションを鳴らした。副作用名は「激越」「攻撃性」「衝動行為」など。

 

パキンルは大人よりも子どもで攻撃性が高まる

では、どのSRIが暴力・他害行為を起こしやすいのでしょうか。前項で述べたように、〇九年三月末日までの副作用報告から抽出した「敵意/攻撃性」に該当し、パロキセチン、フルポキサミン、セルトラリン、ミルナシプランが使用されていた合計二六八件の内訳はそれぞれ、一七三件、六五件、一五件、一五件でした。また、実際に傷害などの他害行為があった例は、それぞれ二六件、七件、二件、四件(ミルナシプランによる例は他害行為につながる可能性のあった例)でした。

起こしやすさを比較するためには、これらの薬剤がどれくらい使われているのかを推定する必要があります。そこで、 SRIとSNRI(セ ロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤)の〇八年までの推定市場規模と薬価から計算した推定年間使用者数と、これら副作用報告数を比較して計算すると、パキシルは、他の抗うつ剤に比べて、敵意/攻撃性が二・六倍、他害行為は四倍も危険度が高いことが分かりました。

この敵意/攻撃性について、もう少し詳しく見ていきましょう。英国の、うつ病に対する承認を得るための一連の第-相試験(第一シリーズI相試験)では、「激越/焦燥」が、プラセボ群六五人中〇人に対して、パキシル群では一一〇人中一八人に生じていました。

同じく英国で実施された、健康成人男性ボランティアを対象としたパキシルの適応拡大のための第-相試験一六件(第二シリーズI相試験)の集計データでは、プラセボ群一三八人中〇人に対し、パキシル群では二七一人中三人に「敵意/攻撃性」が生じていました。

これら「激越/焦燥」と「敵意/攻撃性」という二種類の有害事象を「激越/攻撃性」としてまとめて総合解析すると、パキシルを服用することで激越/攻撃性を増す危険度は一三・六倍で、統計学的に有意でした。これは、フィッシャーの正確法という方法を用いて計算した場合、パキシルが「激越/敵意/攻撃性」を起こしやすいとの結論が間違う確率は、万に一つもない(P<0・0001)ということを意味しています。 「激越/焦燥」と「敵意/攻撃性」をまとめた理由は、第一シリーズでは激越/焦燥が報告されて「敵意/攻撃性」の項目がなく、第二シリーズでは逆に「敵意/攻撃性」だけで「激越/焦燥」が報告されていなかったこと、「激越/焦燥」は容易に攻撃性につながる症状で、敵意/攻撃性に近いといえるからです。また、両者はまとめて報告されることも多く、実際、厚労省の報告でも、攻撃性の報告例の中には、医師が「激越」として報告した例が含まれています(上記参照)。

客観的なデータをもう少し追ってみましょう。小児ならびに成人を対象としたプラセボ対照ランダム化比較試験の総合的な分析では、プラセボに比べ、敵意/攻撃性がパキシル群で有意に高頻度となることが記載されています。敵意/攻撃性を示した患者は、プラセボ群六四五五人中二〇人(〇・三一%)、パキシル群九二一九人中六〇人(〇・六五%)で、危険度は二・一倍となっています。

また、パキシルを服用したことで敵意/攻撃性が高まる危険度は、大人よりも子どもにおいて顕著となっています。小児・思春期の大うつ病患者に対してSRIを用いた臨床試験で、敵意または激越が出現するリスクが比較されていますが、パキシルの相対危険は、七・七と突出して大きいのです。相対危険が三・〇を超えている薬剤はパキシルのみでした。

さらに、パキシルのメーカーであるGSK(グラクソ・スミスクライン)社がインターネット上で公表した臨床試験データのうち、小児に関してまとめた表に基づいて、年齢別に敵意/攻撃性と、自殺に関連した症状の発生状況を検討しました。

臨床試験の対象は七〜一八歳ですが、これを一二歳未満、二一〜一五歳、一六歳以上の三つのカテゴリーに分けた結果を見ると、プラセボ群では、暴力行為も自殺も、年齢による差はほとんど認められませんでした。ところが、パキシル群では、

一二歳未満で七・三%

一二〜一五歳で三・〇%

一六歳以上で一・〇%

と、年齢が低いほど敵意/攻撃性が現れる傾向が明瞭に認められています。一方、自殺には逆の傾向が出ています。

一二歳未満で〇・五%、

一二〜一五歳で四・〇%、

一六歳以上で五・四%

と、年齢が高くなるほど強くなる傾向を示しています。

諸外国では、小児への大うつ病、不安障害、強迫性障害に用いた六件のランダム化比較試験が実施されています。いずれの試験でも、小児への大うつ病、不安障害、強迫性障害への効果は証明されず、パキシルは 「無効」でしたが、害については、いくつかの試験で単独でも自殺及び攻撃性が増大していました。

私が総合解析した結果でも、効果は証明されず「無効」でしたが、確実に自殺および攻撃性の害がありました。自殺はプラセボの約二・五倍、激越もしくは攻撃性の害は約七・七倍増加していました。「効かない」のに、害だけは確実にあるのです。

外国のデータですでにこれだけの結果が出ているので、日本の子どもで、いい結果が出ることはまず期待できません。ところが、〇九年三月から、日本の一九の施設が参加して、一八歳未満(七〜一七歳)の子どもを対象にした臨床試験が行なわれました。

効果はないのに害だけは確実に出る - このような状況で臨床試験を実施することは、きわめて非倫理的であり、中止すべきと考え、機会があるごとに訴えてきました。しかし、試験は二年二月まで行なわれ、五六人(プラセボ群二七人、パキシル群二九人)が試験に組み入れられたところで中止となりました。六五人ずつ選ぶ予定でしたが、約半数を選んだところで中止となったのです。中止理由については明らかにされていませんが、海外の臨床試験でことごとく無効であったこと、逆に害は個々の試験でも有意に出ることがあったことなどを考慮すると、有効との見通しが立たなくなったか、または害が明瞭にあったか、あるいは、試験対象の人が集まらなかったか、あるいはそれらの組み合わせであったと思われます。

この臨床試験についてGSK社は、精神科医からの要望が強いために計画した、としています。これが本当なら、本来子どもの健康な精神を保つことに責任を持つべき精神科医(とくに小児精神科医)として、あるまじき行為です。

なお、GSK社がサルを用いて行なった動物実験では、人間と同じ用量(サルにおける四㎎/kgは、血中濃度で人間と同程度)を与えましたが、二回行なった実験で四匹中二匹が死亡しました。しかし、GSK社は、二匹で行なって二匹とも生存、としました。

その理由は、死亡した二匹は一回日の実験で死亡したのですが、原因が明らかにされないまま実験をやり直し、最初と同じ量が投与された後の実験で使用した二匹は死亡しなかったとして、一〇〇%生存(二/二)としたのです。

しかし、やり直しの実験でも攻撃性が認められていることから考えると、最初の実験で死亡した二匹は、攻撃性が高まったことが原因で死亡したのではないか、との疑いがぬぐいきれません。

以上、抜粋終わり

パキシルについても有効なのかどうか、

上記を参考にして服用を考えてください。