うつ病からの脱出ー脳と体のための栄養素 2-

今回は同テーマの第2弾です。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

  • 脂質

 

脂質が細胞膜をつくっている

脂質(脂肪)と聞けば、「え〜つ、太る元凶じゃない!」と眉をひそめる人が少なくないでしょう。しかし、体の最大のエネルギー源は脂質ですし、細胞膜をつくっているのも脂質なのです。

細胞の形とやわらかさは、細胞膜によって決まります。形を整えているのがコレステロール(これも脂質)、やわらかさを決めているのが脂肪酸です。

細胞の内側と外側では常に情報交換がおこなわれています。それを的確にスピーディにするカギを握っているのが、形とやわらかさ、つまり、それを決めている細胞膜の状態なのです。

特に脳の神経細胞は、処理する情報量がケタ違いに多いため、形が複雑になっています。コレステロールが果たしている役割は極めて重要。体内のコレステロールの実に約4分の1が神経細胞に集中している理由は、そこにあります。

また、コレステロールは、女性ホルモンやステロイドホルモンの材料にもなっています。それらをつくるためにも、体内にコ レステロールが十分なければいけません。

ともすると”悪役”にされてしまいがちなコレステロールですが、むしろ体にも脳にも、おおいに役立っていることのほうに こそ、日を向けるべきではないでしょうか。

 

いい脂肪酸、悪い脂肪酸

脂質の主成分は脂肪酸です。体のなかには20種類はどの脂肪酸があり、食べ物からも取り入れられていますし、体内でもつくられています。

食べ物で脂肪酸をとる場合には、注意してほしいことがあります。なぜなら、よい脂肪酸と悪い脂肪酸があるからです。

〝悪〞の代表がトランス脂肪酸。これには老化やガン、心臓病へのリスクが指摘されています。トランス脂肪酸は、マーガリンやマヨネーズ、ドレッシング、お菓子やパンに使われるショートニング、アイスクリームやポテトチップスなどの加工食品に多く含まれています。

揚げ物や炒め物によく使われるコーン油、べニバナ油、大豆油など植物系の油に含まれているのは、オメガ6(リノール酸)と呼ばれる脂肪酸です。もちろん、これは“悪玉”ではありませんが、とりすぎているのが問題。

一方、背の青い魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)、シソ油や亜麻仁油に含まれるアルファーリノレン酸など、オメガ3と呼ばれる脂肪酸の摂取は減っています。

この2つのバランスがとれていることが、 細胞の機能を高めるうえで大切ですが、一般的な食生活では、大きくオメガ6の摂取過多に傾いています。魚や魚油でオメガ3 を積極的にとり、併せてオメガ6を減らす工夫が必要です。

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  • 糖質(炭水化物)

 

「砂糖は脳のエネルギー」という誤解

糖質も、私たちの体のエネルギー源のひとつです。体温の維持、筋肉を動かす原動力といった重要な役割を担っている糖質は、私たちが摂取するエネルギーの60%を占めています。脳のエネルギー源も、もちろん糖質。

糖質といって連想するのは、まず、砂糖かもしれません。砂糖たっぷりの甘い物を食べると、疲れもとれるし、脳にもいい。そう考えている人は少なくないはずです。

しかし、脳のエネルギー源になっているのは、砂糖ではなく、血液中のブドウ糖です。「砂糖=脳のエネルギー」というのは間違いなのです。

脳をいい状態で働かせるためには、血中のブドウ糖、つまり、血糖の数値を一定にキープするのがポイント。そのためには、 食べた物が分子レベルに分解され、腸壁から吸収されるスピードを、ゆるやかにすることです。

糖質は、たんばく質や脂質に比べて、吸収が速く、短時間で血糖値を上げます。それが急激に上がり、また、急に下がることが、脳の大きなストレスになります。血糖値の乱高下を避けなければいけません。

 

食べ方で血糖値は コントロールできる

ここでもうひとつの誤解を解きましょう。「糖質=甘い物」と決めてかかっていませんか?しかし、ごほんやパンなど、主食になる炭水化物も糖質です。現在の食生活では、ごほんにしろパンにしろ、精製された白い物をとるのが一般的。それら精製食品は、実は吸収のスピードが速く、血糖値を急激に上げやすいのです。

だから、できるだけ精製される前の状態、白米は玄米の形で、パンも精製された小麦ではなく、全粒粉でつくられたものを食べるようにする。それだけで、糖質の吸収スピードは、グッとゆるやかになります。

食事のとき、どの順番で食べるかでも、吸収スピードは違ってきます。ごほんやパンに手をつける前に、たとえば、野菜をとると、野菜の食物繊維が、血糖値が急に上がるのを抑えてくれます。

メインのおかずになる肉や魚についても、同じことがいえます。血糖値が一番下がっているのは朝。朝食をしっかりとることが大切だとされるのは、 食事によって血糖値が上がり、体にも脳にもエネルギーが供給されるからです。

もっとも、一日のほとんどがデスクワークで、体を動かすことが少ない、といった人なら、必ずしも糖質をとる必要はありません。

なぜなら、たんばく質も脂質も、血糖を維持させるからです。特に、たんばく質には“糖新生”といって血液中にブドウ糖を出す働きがあり、これが血糖値が下がりすぎるのを防いでいます。

たんばく質、脂質を十分にとることで、 血糖値は安定した状態に保たれるのです。

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以上、抜粋終わり

糖の取り方についてですが、

我々は特に砂糖で摂取すればいいと、

いつの間にか知らないうちに刷り込まれてしまっています。

何故なら砂糖が体の悪いとは知らないからです。

確かに糖は体に必要ですが、

その取り方がポイントだとは知りません。

昔は精製された糖分が少なかったから問題はなかったのだと思いますが、

現在は精製された糖分がほとんどです。

この精製された糖分を取ることによって、

急激に血糖値を上げ、

それを繰り返しているうちに病気になってしまうなど、

誰も教えてくれません。

誰も知らないからですが、

そうして知らないことが、

どんどん病気を増やしていく環境を作りだしているのです。

このことをもっと周りの人に伝えることが、

この環境を変えることにつながります。

勇気を持って知った人から、

周りに伝えて行きましょう。

糖の取り方としては、

野菜や果物などの自然の食べ物から摂取するのが、

一番安全です。

自分の健康のことですから、

できることから始めて行きましょう。

うつ病からの脱出ー脳と体のための栄養素 1-

今回は脳と体のための栄養素というテーマでお伝えします。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

私たちは何を食べるべきか

地球に人類が出現したのは約400万年前。その頃の食生活は、現在とはまるで違っていました。狩猟で糧を得ていた人類は、山ではイノシシやシカを捕らえ、海では魚や海獣を捕獲し、それらの肉を食事の中心にして、あとは木の実や海藻をとっていたのです。

ところが、コミュニティができ、定住するようになると、生活様式も食生活も一変します。農耕がはじまり、ヒエやアワといった雑穀を栽培して食べるようになったのです。それが約1万年前といわれています。

もちろん、精製技術などありませんから、収穫したそのままを食べていたわけです。

現在のように米も麦も精製したものを食べるようになったのは、わずかここ数十年のことでしかありません。

つまり、圧倒的に長い期間、肉中心の食生活が続き、その後もほとんどの期間、精製していない穀類を食べていた、というのが人類の“食糧史”といえます。

とすれば、私たちの体もそれに合わせてデザインされている、と考えるのが自然です。つまり、肉や魚などの動物性たんばく質と、精製していない米や小麦などの糖質(炭水化物)から、必要な栄養がとれるように設計されている。それが私たちの本来の体なのです。

 

イヌイットが教える正しい食べ方

しかし、1977年に米上院で報告された『マクガバンレポート』が、この本来の常識を覆します。ガンや心臓病などの原因は肉食中心の欧米型食生活にあるとし、肉をはじめ、卵、乳製品などの動物性食品の摂取を控えるように提唱したのです。その流れを受け、「肉は体に悪い」という考え方が、広く受け入れられるようになった、というわけです。

一方では精製技術が進み、米も小麦も胚芽や食物繊維をそぎ落とし、精白して食べるようにもなりました。

白いごほんやパンを主食にして肉を控える、という現代流の食生活は、正しいものなのか?その疑問に明解に答えてくれるのが、北極圏の氷雪地帯に住むイヌイットです。 通常はアザラシやシロクマの肉を食べ、魚や海藻がとれる夏はそれらも食べる、というのが彼らの伝統的な食生活です。そう、 人類が長く歴史に刻んできた食生活そのままです。

ところが、欧米文化が入り込んできた近年、彼らの食生活にも欧米化の波が押し寄せました。その結果、それ以前にはほとんど見られなかった糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞といった生活習慣病が、しばしば発症するようになったのです。肥満や高脂血症、 ガンなども〝欧米並み〞に増加しています。

肉中心の食生活を送っていたときには保たれていた健康が、欧米のように変わったことでどんどん損なわれている-これこそが正しい食生活とは何かを物語っているのではないでしょうか。

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脳と体のための栄養素

  • たんばく質

 

酵素もたんばく質でできている

私たちの体のほとんどは、三大栄賽素のひとつであるたんばく質でできています。 皮膚、筋肉、骨、歯、髪、爪……などはもちろん、ホルモンの材料もたんばく質です。 また、体内では休みなく代謝(ある物質を別の物質に変える化学反応)がおこなわれていますが、その代謝に欠かせないのが酵素です。

神経伝達物質の合成など、脳のなかでのさまざまな反応にも、酵素や補酵素が深くかかわっています。主役級の役割を果たしている、といったほうがいいかもしれません。

酵素の材料も基本的にはたんばく質です。 私たちの体も脳も、たんばく質に大きく依存しているのです。

 

酵素の働きとは?

ここで酵素について簡単に説明しましょう。酵素は消化酵素、代謝酵素の2つに大別されます。食べ物の消化や分解、吸収のプロセスで働くのが前者。でんぷんを分解するアミラーゼ、脂肪を分解するリパーゼ、 たんばく質を分解するプロテアーゼなどがその代表的なものです。

一方、代謝酵素は消化管から体内に入ってきた物質に働きかけます。代謝酵素が働くことで、物質が別の物質につくり変えられるのです。

すでに興奮系、抑制系、調整系という3 つの神経伝達物質についてはお話ししましたが、それらがつくられるときにも、当然、 酵素が重要な働きをします。

「だったら、酵素食品をせっせととったほうがいい?」

と考えるかもしれません。

しかし、酵素食品や飲む酵素は、消化の過程で分解され、アミノ酸の形で体内に入ってきます。酵素のまま入ってくるわけではありませんから、効果はそれほど期待できないのです。

大切なのは、やはり、材料であるたんばく質を十分に体内に供給することです。食事で良質なたんばく質をたっぷりとる。足りなければサプリメントで補う。これが〝酵素を効率よくつくって、うまく生かす〝た めのもっとも正しい考え方です。

たんばく質の種類はほぼ無限にある、といっていいでしょう。構造としては約20種類のアミノ酸がさまざまな姐み合わせでつながっているのですが、その組み合わせやつながり方で、独自のたんばく質が形成されています。

ところが、ここにもちょっとした問題があります。たんばく質が豊富な食品には肉や魚、豆腐や納豆などの大豆製品がありますが、それらをたくさん食べれば、そのまま体内にたんばく質が供給されるわけではないのです。 調理法や食べ合わせによって、体内に取り込まれるたんばく質の量は変わってきます。摂取のポイントは第3章でお話ししましょう。

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以上、抜粋終わり

上記の肉食の話ですが、

歴史はそうだと思いますが、

この中には、

人間が進化した過程や、

その土地の風土習慣的な考えが入っていません。

肉食を否定するわけではありませんが、

私は歯並びが摂取する栄養の一つの指標だと考えています。

犬歯は4本しかありませんので、

肉食は極力少なくする方が望ましい、

また日本人の食習慣の歴史においても、

やはり肉食は少なめが好ましいと考えています。

みなさんがどう思われるかは自由です。

ご自分で良いと思う方を選択してください。

うつ病からの脱出ー体験者の声ー

今回は低血糖症だった方の体験談をお伝えします。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

砂糖が引き起こしていた パニック発作

私がめまいや動悸、強い不安感を感じるようになったのは、子どもを出産して半年ほど 経ってからのことです。2002年夏、過労と過呼吸から救急車で総合病院に運び込まれ、 そのときは「様子を見るように」とのことで投薬はありませんでした。

その秋に受診した心療内科では、不安感が強いとのことで、ホリゾン、セファドール、 パキシルといった薬を処方されました。しかし、薬が効いている感じがなかったので、や がて病院には行かなくなりました。パニック障害という診断が下されたのは2004年になってからです。仕事中に発作が起きるようになったため、同じ心療内科を受診し、デブロメールやワイパックスを処方され、いったんは落ち着きましたが、それ以後も周期的に発作が起こりました。

2009年頃からは、食後1〜2時間後、強い眠気が出るようになりました。手足の冷えもひどく、夏でもカイロを手放せません。 1時間くらいすると元に戻り、また冷たくなる……という状態を繰り返し、冷たさを通り越して痛いくらいでした。

その頃、インターネットで自分の症状を検索してみたところ、新宿溝口クリニックがヒットしました。しかし、受診をためらっていました。

そうこうするうちに、2010年2月、大きな発作に見舞われました。仕事中に動悸・息切れが止まらず、熱が38・8度あったため、インフルエンザかと思い帰り支度をしていた ら、動悸がひどくなり倒れてしまったのです。そのまま救急病院に搬送されましたが、脳の CTも血液検査も異常なし。病院についたときには熱は37度台に戻っていました。風邪と疲労だろうということで風邪薬をもらって帰りましたが、その後2カ月37度台の熱が続きました。

3月にまた発作が起こり、ほほ毎日になってきたため、4月にとうとうクリニックを受診。診断は反応性低血糖症でした。そこで糖質制限に加え、サプリメント、散歩などの軽 い運動を指導されました。秋頃には徐々に発作の回数が減ってきました。ちょっとした天候の変化や生活の乱れで発作が起きることもありましたが、今年に入って減薬をはじめ、今は薬を飲んでいません。ときどき発作はありますが、薬を飲んでいた頃とは変わりません。

私は砂糖が毒になるなんて、思いもしませんでした。甘い物が大好きで、1kgの砂糖を 1カ月で使い切っていました。

糖質制限をはじめた頃、会社で大きな発作がおき、心配した先輩が砂糖水を飲ませてく れたことがあります。(本来避けなければいけない砂糖ですが、緊急のため)口にして5 分も経たないうちに、急速に体がほぐれる感じ、じわーっと全身が満たされる幸福感を覚えました。この瞬間、「砂糖は麻薬というのは本当だ」と思いました。

すべての人がこのような病気にかかるとは思いませんが、食生活が体に与える影響は思 いのほか大きいのではないでしょうか。

この治療をはじめてから、調味料をはじめ、さまざまな食品に砂糖が使われていることを知りました。現在低血糖症ではない人も、この事実を知っておくべきだと思います。

以上、抜粋終わり

低血糖症はあまり認知された病気ではないため、

発見されることは、

まだまだ少ないと思います。

一つは砂糖が毒になることなど、

誰も知りません。

私たちの生活の一部になっているほどなのですから。

私も低血糖症という病気は、

去年詳しく知ることになりました。

検査は受けてませんが、

ほぼ間違くなく自分も低血糖症だったと思います。

わたしのような医療系の仕事をしていても、

関心がなければ気付かないのですから、

一般の方が知らないのも、

無理はないかもしれません。

この問題は食品業界とも絡んでいるため、

かなりやっかいな問題なのです。

この方は自分で調べて行動したため、

助かりましたが、

ほとんどの方は知らないため、

うつ病と診断されているかもしれません。

しかし問題は砂糖の摂取にあるのですから、

うつ病の薬を飲んだところで、

症状がひどくならないとしても、

良くなるこてはありえないでしょう。

私は以前は精神疾患の原因は心に問題があると思ってました。

しかし勉強していくにつれ、

最近ようなくわかってきたのですが、

実は心の問題はきっかけに過ぎず、

本当は肉体の方に原因があることが、

わかってきました。

種も仕掛けもあったわけです。

それも結構意図的に仕掛けられていることが、

裏社会のことを知るにつれて、

その実態がわかってきたのです。

肉体と心(精神)はお互いに連動していますが、

肉体に問題が生じると、

それが波及して、

心(精神)に問題を生じてくるのです。

もちろん原因のすべてが肉体にあるわけではありませんが、

ほぼ99%は肉体が原因だと感じています。

もちろん統計などないので、

これは私の感覚にすぎないのですが、

なぜ15年以上この問題に気付けなかったかと言うと、

心の問題は心に問題があると思い、

ずっとそちらしか見てなかったり、

心の問題を中心にしか勉強していなかったからです。

私は鍼灸師なので、

一番多く診る疾患は、

運動器が一番多いのですが、

それでも精神領域の方が好きなので、

勉強の方は肉体より、

精神領域の方が多かったのです。

それが4年前くらいに

別の治療法を勉強し始めてから、

肉体の勉強が始まりました。

それから栄養学なども勉強し、

だんだんと精神疾患患者が増えてきた原因が、

わかってきたのです。

それでこの状況を変えなければと思い、

マーケティング的には他の疾患の方が有利なのはわかっているのですが、

私にとってはこちらの方が重要だと思い、

改めて精神疾患を専門にしようと思った動機となりました。

まだまだ力不足ですが、

なんとかこの分野でお役に立ちたいと思います。

 

うつ病からの脱出ー「脳の栄養不足」5つのタイプ 3ー

今回はこのテーマの第3弾です。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

  • ビタミンB群欠乏

 

不眠はビタミンB群欠乏の せいだった!?

ビタミンB群とは、ビタミンBl、B2、B6、B12、ナイアシン(B3)、パントテン酸、葉酸、 ビオチンの総称。これらは単独ではなく、複合的に作用するのが特徴といえます。

もっとも重要な働きは、神経伝達物質の合成に深くかかわっていること。特にビタミンB6は、たんばく質がGABAやドーパミン、セロトニンにつくり変えられる過程で、なくてはならない栄養素です。

ビタミンB群欠乏であらわれる症状に、睡眠障害があります。睡眠をコントロールする神経伝達物質が十分できないため、睡眠のリズムが乱れ、夜寝つけなかったり、昼間眠くなったり、悪夢をよく見たりします。

子どもの場合は、よく寝言をいう、夜中に突然叫ぶ、といった症状があらわれることが少なくありません。

ビタミンB群を積極的にとるようにしたところ、寝つきがよくなったという事例が多数報告されていることからも、「B群欠乏→睡眠障害」の関連は明らかです。 眠れないからといって寝酒に頼る人がいますが、実はこれは逆効果。アルコールを分解するときビタミンB群が使われるため、なおさら睡眠をコントロールする神経伝達物質の合成が阻害されてしまうからです。

 

情報処理能力ともかかわっている

集中力、記憶力の低下もB群欠乏にともなう症状です。これらが不可欠な情報処理能力はガタンと落ちます。

それがはっきりあらわれるのがテレビの視聴や読書です。画面から次々に発信される映像や音声の情報を処理しきれなくなり、 観るのがいやになったり、わずらわしさを感じたりするようになるのです。

読書についても、人によって程度の差はありますが、読み進めなくなります。インターネットをはじめ、日々、大量の情報に接している現代人にとっては、これはかなりのハンディキャップになりそうです。

また、ビタミンB群は糖質に含まれるブドウ糖を代謝するプロセスでも使われます。糖質をとりすぎると、低血糖症になりやす いのはもちろん、ビタミンB群の欠乏にも拍車をかけることになります。

ビタミンB群がとりにくい食品事情

ビタミンB群欠乏が増えている背景には、 日本の食品事情もあります。精製食品の蔓延がそれです。

ビタミンBlがたっぷり含まれているのは玄米です。最近は健康志向から玄米が見直されていますが、ごはんといえば精製されてすっかりビタミンBlがなくなってしまった白米が主流。パンにしても精製された小麦からつくられたものばかりです。

こうした食品事情の変化に加え、昔に比べ食品自体に含まれる栄養素が減少してきていることも、栄養不足に拍車をかけているといえるでしょう。

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  • たんばく質欠乏

 

たんばく質欠乏は見つけにくい

たんばく質はうつに大きな影響を与える脳の神経伝達物質の主原料です。それだけではありません。私たちの体は皮膚から骨、筋肉、血管、内臓、各種ホルモン、酵素、免疫の抗体にいたるまでたんばく質を必要としています。

しかし、たんばく質の摂取は十分とはいえない人が多いのが実情。しかも、たんばく質の欠乏は見逃されやすいのです。たんばく質はさまざまな神経伝達物質の合成にかかわっているため、不足してもこれといった特徴的な症状があらわれにくいからです。それだけに、気づかないうちにたんばく質欠乏になっている可能性は大きいといえます。

誤解が多いのもたんばく質の特徴です。 「動物性たんばく質はとりすぎてはいけない」「豆腐や納豆でたんばく質は十分」といったものがそれ。その結果、肉や卵を控え、明らかなたんばく質欠乏になっていることが少なくありません。

 

“食いだめ”できないたんばく質

知っておいてほしいのは、食事からたんばく質をとる、とらないにかかわらず、毎日、一定量のたんばく質は消費されていくということです。

「腕や太ももが細くなった」と喜んでいるダイエット中の女性がいますが、それは摂取するたんばく質の量が足りないため、筋肉のたんばく質が使われた結果なのです。

一日に必要な量のたんばく質は、体重1 kgあたり1〜1・5gといわれています。

しかも、たんばく質は“食いだめ”ができません。今日3日分食べたから、あと2 日間は食べなくてもいい、というわけにはいかないのです。毎日、しっかり摂取しなければ欠乏することになります。

もうひとつ、たんばく質の摂取で大事なことは、「バランスよくとる」ということです。先にもあげましたが、豆腐や納豆など植物性のたんばく質をたくさんとっていればそれでいいか、というとおおいに問題ありなのです。

植物性のたんばく質と動物性のたんばく 質をバランスよくとってこそ、体内でうまく使われるからです。植物性、あるいは動物性に偏ったたんばく質の摂取は、せっかくの栄養素をム夕にしてしまいかねないということも知っておいてください。

また、たんばく質の必要量は、成長期、妊娠期、授乳期など、体の変化に応じて変わってきます。先ほどあげた一日の必要量は、あくまで目安であり、そのとき体が必要とする量をとる、というのが原則です。 もちろん、アスリートや肉体労働に携わっている、といった場合には筋肉にたんばく質が大量に使われますから、その分たっぷり とらないと欠乏症になることがあります。 食事を中心にたんばく質の摂取を考えるのが基本ですが、そのような場合はサプリメントで補給するというのも、ひとつの方法です。

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以上、抜粋終わり

上記に関して、

私はタンパク質の取り方で、

植物性と動物性の両方必要だというところが、

意見が違うところです。

私は卵は食べますが、

お肉は普段ほとんど食べていません。

外食で出されたときだけいただいてます。

しかしこれと言った問題は出ていません。

それにお肉を食べないベジタリアンも大勢いらっしゃいますが、

もちろん彼らも問題なく日常を過ごしています。

人間なければ自分の中でない物質を作る機能があります。

だからこのタンパク質の問題に対してだけは、

ちょっと意見が違うのです。

みなさんも自分が正しいと思う方を実践してください。

うつ病からの脱出ー「脳の栄養不足」5つのタイプ 2ー

今回は同テーマの第2弾です。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

「脳の栄養不足」5つのタイプ
亜鉛欠乏
亜鉛と鉄は同時に欠乏しやすい
男性に起こりやすいのが亜鉛欠乏です。これは食生活と深いかかわりがあります。男性は女性に比べてアルコールの摂取量が多く、食事も外食や加工食品に偏りがち。亜鉛は精子に多く含まれ、さらにアルコールを分解する際に使われるので、摂取量が多ければそれだけ消費されてしまうのです。
また、加工食品は亜鉛の含有量が少ないため、十分な量を体に取り入れることができません。
典型的なのが単身赴任の男性です。毎日のようにお酒を飲み、食事はレトルト、冷凍食品オンリー。これでは亜鉛欠乏に一直線です。実際、単身赴任して3カ月後にうつ症状が出てきた男性が、検査してみると重度の亜鉛欠乏になっていた、というケースもあります。
亜鉛と鉄が含まれている食品は共通するため、亜鉛欠乏と鉄欠乏が同時に起こりやすい、というのも特徴といえます。

こんな症状があったら 亜鉛欠乏の疑いあり
亜鉛欠乏の症状で代表的なものが、味覚障害です。欠乏すると次第に濃い味を好むようになり、症状が進むとまったく味を感じなくなります。うつの人にも同様の訴えが見られますが、当然、亜鉛欠乏が疑われます。
また、免疫力が低下して風邪をひきやすくなったり、肌がカサカサに荒れるなどの皮膚のトラブルに見舞われやすくなるのも亜鉛欠乏を示すサイン。アトピー性皮膚炎の人は亜鉛欠乏が多く見られます。傷の治りが遅い、跡が残る、といったことも起こります。
私が必ずチェックしているのは、爪にできる白い斑点。これは亜鉛欠乏を判定する重要なポイントです。

亜鉛欠乏は 低血糖症の引き金になる
亜鉛はホルモンともかかわっています。成長期に亜鉛が不足すると、身長が伸びなかったりしますし、男性では男性ホルモンの合成や精子の形成が悪く、意欲がなくなったり、性欲が減退するということにもなるのです。
見逃せないのが低血糖症との関連です。亜鉛は血糖値を下げるインスリンの分泌を調整する役割を果たしています。そのため、亜鉛が不足すると、調整機能に支障をきたし、インスリンの出が悪くなったり、逆に大量に出すぎたりするのです。それが低血糖症を招くことは、いうまでもありません。
インスリンは、本来、血糖値の上昇とタイミングを合わせて分泌されるのですが、 亜鉛欠乏はそのタイミングを狂わせたりもします。その結果、血糖値が不安定になり、低血糖症につながっていきます。
また、亜鉛が不足して血糖値の調整がうまくいかなくなると、食欲のコントロールにも狂いが生じます。摂食障害に悩む人を調べたところ、半数以上が亜鉛欠乏だった、というデータも報告されています。

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以上、抜粋終わり

亜鉛欠乏は今特に男性の間では深刻な問題になります。

男性の精子の数が減っていることが、

指摘されていますが、

亜鉛不足と関係しているようです。

最近の食事で亜鉛を含む食べ物の摂取が少なくなっているのも原因かもしれません。

簡単で気軽に食べれる食事が好まれるようになったため、

きちんと栄養のある食べ物を採らなくなってきているのでしょう。

特に男性の一人暮らしでは、

コンビニ弁当やスーパの弁当など、

出来合い物ばかり食べているので、

カロリーはあっても、

栄養が全然ない物ばかりを、

好んで食べている傾向があるようです。

そのため近年は不妊問題が深刻化してきていますが、

男性の身体的問題も、

かなり潜在的になると思われます。

肉を食べる必要はありませんが、

牡蠣などの魚介類、

チーズ類、

ごまやナッツなどの種実類、

藻類や小麦胚芽、

卵黄、

豆類などなど、

他の食べ物で多く含まれている物の中で、

好きな物を多く摂取するように、

心掛ければいいと思います。

クッキングを楽しめば、

いろいろと工夫ができ、

食べ物の幅も広がります。

同じ物ばかりでは飽きてしまうので、

是非いろんな料理に挑戦して、

楽しみながら栄養も摂取していきましょう。

最初は作ることが、

面倒くさく思っても、

出来上がりが美味しければ、

そのうち作ることが楽しくなってきます。

わたしは料理は好きなので、

休みの日は、

結構作ったことがない料理を、

クックパッドなどをみながら作っています。

出来上がって、

妻と一緒に食べるのが楽しみで、

作り方の手順通りに作れば、

まず失敗することはありません。

出来上がった料理は

だいたいいつも美味しいです。

料理の楽しさをしれば、

自然に勉強するようになりますので、

栄養などのことも、

自然と詳しくなってきます。

うつ病の人には、

料理は身近で、

簡単に起こせる行動なので、

リハビリだと思い、

やってみてはいかかでしょうか?

本当に楽しいですよ。

うつ病からの脱出ー「脳の栄養不足」5つのタイプ 1ー

今回は「脳の栄養不足」5つのタイプというテーマでお伝えします。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

「脳の栄養不足」5つのタイプ
低血糖症(無反応性低血糖症、 乱高下型低血糖症)
「無反応性低血糖症」とは?
低血糖症の2つめのタイプは「無反応性低血糖症」です。これは文字通り、食事をとったあとも血糖値が上がらないのが特徴。10代〜30代前半の人に多く見られますが、 血糖値が上がらないため、脳や筋肉などエネルギーを必要とする体の部分に十分なブドウ糖を供給することができません。
インス リンは頻繁に出たり出なかったりを繰り返しています。 血糖値がこのような曲線を描く人は、疲労感が強く、常に体のだるさを感じています。朝になってもなかなかベッドから起き上がることができず、仕事や学校に行くのも億劫になる、といったことにもなります。
たくさんエネルギーを必要とする脳がエネルギー不足になっているわけですから、 思考力は低下します。やる気が感じられず、動きも緩慢なため、一見するとク“なまけ病〞と受けとられがちですが、実は無反応性低血糖症が隠れているケースが多いのです。

「乱高下型低血糖症」とは?
血糖値が上がったり下がったりを繰り返すのが「乱高下型低血糖症」です。脳へのエネルギー供給が極めて不安定ですから、心にもそのままの変化があらわれます。
ニコニコと朗らかにしていたのに、突然、表情が険しくなったり、めそめそしていると思ったら、次の瞬間には笑い出したり、といったことになるのです。血糖値と同じように感情が“乱高下〝するのが、このタイプの特徴といっていいでしょう。
また、血糖値が急激に下がるのに備えて、 常に交感神経が緊張状態を強いられ、そのために交感神経を司るホルモンがたくさん分泌されます。脳内の神経伝達物質では、ノルアドレナリンの数値が高くなっていることが多いといえます。
なお、これらの低血膳症のタイプは、一股に認知されている正式名称ではありません。血糖値の変化の傾向によって、任意に分類したものです。

低血糖症はうつと診断されやすい
ここまでお話ししてきたように、低血糖症の人にあらわれる症状は、うつ症状と極めて似通っています。そのため、栄養のトラブルである低血糖症が、うつと診断されてしまうケースが非常に多いのです。
すでに説明したように、うつの診断は患者さんの症状だけを判定材料にして下されます。
「やる気がなくなり、夜もよく眠れないし、気分が滅入ることが多い……」
そんな症状を訴えたら、まず、例外なくうつと診断されます。そして、うつの治療薬を処方されるわけです。本来なら、栄養面からアプローチしなければいけないケースで、薬漬けにされてしまうことの弊害は甚大です。

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「脳の栄養不足」5つのタイプ
鉄欠乏
鉄欠乏には精神症状もある
鉄欠乏というと、真っ先に貧血を思い浮かべるのではないでしょうか。 しかし実は、鉄は脳の神経伝達物質の合成にも深くかかわっているのです。神経伝達物質はいくつもの合成プロセスを経てつくられますが、おもに鉄を必要とするのはその初期の段階です。
鉄欠乏になると、神経伝達物質の合成がうまくおこなわれず、さまざまな精神症状があらわれてきます。たとえば、ちょっとしたことでクヨクヨと思い悩んでしまう、憂うつな気分が長く続く、といったことになりますし、睡眠のリズムが乱れて、寝起きが悪くなったり、夜中に目が覚めるといったことも起きてきます。
いうまでもなく、これらはうつでよく見られる症状です。そこで、鉄欠乏の人がうつと診断される、というケースがしばしば起きてくるのです。
鉄は酸素を運ぶ役割を担っていますから、 欠乏すると酸素の供給が十分におこなわれ ず、いわゆる酸欠となって、疲れやすい、筋力が落ちる、めまいや立ちくらみがする、ということにもなります。
また、鉄はコラーゲンの再合成にもかかわっていて、その欠乏はコラーゲン不足をもたらし、体の節々が痛くなったり、肌や髪、爪の質の低下につながったりします。
血管の壁もコラーゲンが材料ですから、これが弱くなり、アザができやすい、歯茎から出血しやすい、などといったことも起きてきます。美容の面でいえば、シミができやすくなるのも鉄欠乏のシグナル。このように鉄の役割は重要ですが、現代人は総じて深刻な鉄欠乏に陥っています。特に生理のある女性は、1カ月に30gの鉄が生理で失われるのに対し一日の鉄の平均摂取量は1 ㎎強ですから、計算上は生理の出血だけで使い果たしてしまっていることになります。
積極的に鉄を多く含んだレバーや赤身の肉を食べてほしいものですが、相変わらずのダイエットブームで肉は敬遠されているのが実情。女性ばかりでなく、男性もメタボ対策に必死で「肉を控える」という誤った常識にとらわれています。ここは意識を大きく変革して、肉をどんどん食べる食生活に切り替えましょう。

貯蔵鉄不足でも同じ症状が起きる
もうひとつ、貯蔵鉄についても知っておかなければいけません。鉄のほほ3分の2 は赤血球のヘモグロビンにありますが、残りの大部分は貯蔵鉄(フエリチン)として、 肝臓などにストックされていて、必要に応じて使われるのです。この貯蔵鉄が減っている状態でも、めまいや立ちくらみ、頭痛など鉄欠乏と同じ症状が起こります。 貯蔵鉄が常にストックされていることが大切ですが、通常の血液検査には貯蔵鉄の状態を調べる項目はありません。気になる方は、一度詳しい検査を受けてみることをおすすめします。

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以上、抜粋終わり

うつ病の原因もいろいろありますので、

上記や次回の内容も参考にして、

自分がどのタイプなのかを把握して、

治療に役立ててください。

 

うつ病からの脱出ー栄養療法と投薬治療はここが違うー

今回は栄養療法と投薬治療はここが違うというテーマでお伝えします。

著書『うつ病は食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

「やる気が出る」メカニズム
うつに対応する栄養療法は、うつ症状をもたらしている脳の栄養状態を調べ、不足している栄養素を見極めて、それを補っていくことで、症状の改善をはかろうとするものです。
症状だけに目を向け、薬でそれを抑え込もうとする投薬治療とは明らかに違います。 具体的にその違いを見ていくことにしましょう。
うつの典型的な症状に「やる気が出ない」 というものがあります。原因のひとつとされるのが、セロトニンという脳内の神経伝 達物質が十分に分泌されないことです。 セロトニンなどの神経伝達物質が入っているのは、脳の神経細胞のシナプス小胞と呼ばれる、ブドウの房のような形をした部分です。
心がやる気がない状態に陥ると、シナプスを介して「やる気を出さなきゃだめだぞ!」という電気信号が伝わり、シナプス小胞からセロトニンが放出されます。
セロトニンは次の神経細胞のシナプスの受容体でキャッチされ、さらに次へと伝えられて、〝やる気〞が喚起されるわけです。 そして、信号の伝達が終了すると、受容体から外され、シナプス小胞に再吸収されて キープされることになります。

投薬治療はかえってセロトニンを減らす!?
セロトニンが不足していると、このメカ ニズムがうまく働かないため、やる気がなかなか起きません。
そこで、投薬治療で使うSSRIという薬は、再吸収をブロックすることで、シナプス問のセロトニンの濃度を高め、電気信号の伝達をスムーズにおこなわせようとします。
濃度が高まれば、確かにやる気がない状態は改善されますが、再吸収されないセロトニンは減ってしまいます。そのため、使っているうちにSSRIの効き目は悪くなり、量が増える、種類を変えなければ効かない、ということになってしまうのです。
一方、栄養療法はセロトニンそのものを増やそうとするものです。増やすためにはその材料となる栄養素を十分に供給することが、もっとも重要なポイントです。
セロトニンの材料となるのは、アミノ酸や鉄、亜鉛、ビタミンB6などですから、まず、 食事でそれらがとれるようにメニューを工夫し、また、サプリメントを活用して補うという方法をとります。 セロトニンが増えれば、やる気を出すメカニズムも自然に働き、症状はどんどん改善されていきます。それまで薬に頼っていた人も、薬の動きがよくなって量が次第に減り、最終的には薬と縁を切ることも可能になります。
抗うつ剤などの精神疾患に用いられる薬は、患者さんに副作用という、新たな悩みをもたらします。しかし、栄養療法なら〝副作用ゼロ〞で症状を改善していくことができるのです。

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「脳の栄養不足」5つのタイプ
低血糖症 (反応性低血糖症)
血糖値とインスリンの関係
「脳の栄養不足」が起きている人は、同時に低血糖症になっている可能性が高いといえます。血糖値の調節がうまくいかず、安定した血糖値の変化が保てないのが低血糖症ですが、イライラや不安感、集中力の減退、夜中に目が覚める……などがそのおもな症状です。そのため、うつや不安障害の診断が下されてしまうことが多いのです。
血液中のブドウ糖の濃度を示す血糖値は、通常、ホルモンで調整されて一定の範囲に収まっています。濃度が高くなると膵臓からインスリンが分泌され、濃度を薄めて血糖値を下げ、逆に濃度が低くなると、アドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾールといったホルモンが働いて、濃度を上げるわけです。
ブドウ糖は脳のエネルギー源ですから、血糖値が安定していれば、脳へのエネルギーも安定して供給されることになります。
血糖値は食後ゆるやかに上がり、その後ゆるやかに下がって、3〜4時間後には空腹時とほぼ同じ数値になる、というのが正常な変化。重要なのは空腹時の数値より下がりすぎないことです。
ところが、糖質のとりすぎなどによって 調整機能に不備が起きると、食後しばらくして血糖値が下がってきているときに、大量にインスリンが分泌されてしまい、それに対応して血糖値を上げるホルモンも放出される、その結果自律神経を乱し、心にも体にもさまざまな症状があらわれることになるのです。

「反応性低血糖症」とは?
低血糖症には3つのタイプがあります。 まず、「反応性低血糖症」。食後に急激に血糖値が上がり、ピークに達すると急激に下がるのが、このタイプの特徴です。3〜4 時間後には空腹時の数値の50%にまで低下してしまうこともあります。
血糖値が急低下すれば、上げるためにたくさんのホルモンが放出されます。どのホルモンが作用するかで違いますが、心身にさまざまな変調をもたらします。興奮系のアドレナリン、ノルアドレナリンが大量放出されると、動悸や手足のしびれ、筋肉のこわばり、頭痛、精神面ではイライラや不安感、恐怖心などがあらわれることになります。
また、血糖値が下がりすぎることによって、エネルギー源として脳に供給されるブドウ糖が不足してしまうため、集中力が落ちたり、強い眠気に襲われたり、といったことも起きてきます。
さらに、このタイプで問題になるのは、インスリンの分泌が遅れ、しかも大量に出るということです。インスリンには脂肪を合成する働きがあるため、分泌されるインスリンの量が増えればそれだけ太りやすくなるのです。
食事の量は増えていないのに、「なんだか太ってきたなあ」という人は、このタイプの低血糖症を疑ってみる必要があります。

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以上、抜粋終わり

私はうつ病の治療の一つには、

食事の改善が必要だと考えています。

これは自分でも出来るので、

ちょっと勉強すればいいだけです。

そのためには知識が必要なので、

それをこのブログでお伝えしています。

参考にしていただければ幸いです。

うつ病からの脱出ー私たちは食べたものでできているー

今回は私たちは食べたものでできているというテーマでお伝えします。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

分子整合栄養国学の考え方

私たちの体は60兆個の細胞でできています。その細胞がそれぞれの機能をしっかり果たすことによって、体は健康に保たれ、生命が維持されているわけです。では、細胞をつくっているのは何でしょう?たんばく質や脂質、糖質などの栄養素です。

栄養素の供給源は、もちろん、毎日の食事です。食べたものによって細胞はつくられる、つまり、私たちは生命を維持しているのです。この考え方を前提としているのが「分子整合医学」です。

分子整合医学では、適切な食べ物を適切な量、適切なバランスで食べていたら、細胞は元気に働き、体も適切(健康)な状態 になる、と考えます。それをもとにして生まれた療法が「栄養療法」、正しくは「分子整合栄養療法」(オーソモレキュラー療法)と呼ばれるものです。

うつとかかわっているのは脳の神経細胞であると先ほど述べました。脳の神経細胞も、必要な栄養素(食べ物)を供給することによって、細胞の組織が生まれ変わり、症状が改善していきます。

 

新療法を確立させた2人の博士

分子整合栄養医学という、それまで医学界になかった考え方を提唱したのは、ライナス・ポーリング博士です。ノーベル賞で化学賞、平和賞の2つを受賞している博士は、病気の予防、治療の効果を高めるには、体を分子(細胞)レベルで考える必要があることを唱え、ビタミンをはじめとする栄養素を使った予防、治療の有効性を訴えました。

しかし、当時の医学界はそれを受け入れず、猛反発と轟々たる非難を博士に浴びせたのです。そんななかで、ポーリング博士と同じ視点を持っていたのが、カナダの精神科医であるエイブラム・ポッファー博士でした。

生化学分野の博士号を持つホッファー博士は、常々、体にあらわれている症状は、分子で構成されている体のなかの物質が、何らかの変化をきたすことによって起きている、と考えていました。ガン患者の精神疾患の治療にもあたっていた博士は、精神疾患も脳内で起きている生化学的な変化によるものではないか、という仮説を立てたのです。その証明のための研究を重ねた博士は、ついにナイアシン(ビタミンB3 )を中心とした栄養素を投与する治療(栄養療法)が、統合失調症に効果を上げることを確認。論文として発表しました。

それを受けて、自分の考えにさらに確信を得たポーリング博士は、分子整合栄養医学を提唱するにいたるのです。ちなみに、 分子整合栄養医学という言葉がはじめて登場したのは米国の権威ある雑誌『サイエンス』誌上でした。

こうして生まれた栄養療法は、精神疾患 だけでなく、ガンやアンチエイジングにも生かされています。

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栄養療法の血液検査は ここが違う!

栄養療法は、まず血液検査で体の栄養状態を知ることからはじまります。一般的な健康診断でも血液検査はおこないますが、 栄養療法のそれは検査項目の数がまったく違います。

たとえば、通常の検査では、赤血球の数やヘモグロビンの濃度から貧血、すなわち鉄欠乏という判定を下します。一方、栄養療法の血液検査では、血液のなかに溶け込んでいる鉄量の測定、肝臓などにストックされている貯蔵鉄の量の測定……といったことまでおこないます。このように多項目にわたってチェックす ることで、貧血という症状があらわれる前に、体で起きている鉄欠乏が発見できるのです。

胃の状態も血液検査からわかります。栄養療法では、消化・吸収の機能が正しく働くことが極めて重要になります。その判定、あるいはピロリ菌の有無なども、チェック項目になっています。といっても、採取する血液の量は20cc程度ですから、通常の検査と負担は変わりません。

2時間糖負荷検査では わからないことがある

もうひとつ重要なのが糖負荷検査です。血糖値とインスリンの量は食事をすると変化します。そこで、検査用のブドウ糖液を飲み、食事をとった状態にして、データをとるのがこの検査です。

通常の糖尿病の検査でも、2時間糟負荷検査はおこなわれます。しかし、これでは 不十分なのです。2時間糖負荷検査では、12時間絶食した空腹状態で、ブドウ糖の入ったジュースを飲み、50分おきに4回採血して、それぞれの血糖値とインスリンの量 を測るのですが、糖尿病を発見するには有効でも、自律神経系の異常やそれが引き起こしている精神疾患などは見逃されてしまうからです。

私のクリニックでは、さらに細かいデータを集めるために5時間糖負荷検査を実施しています。食事によって栄養素が体内に取り込まれると、代謝のために体のさまざまな機能が動き出します。その過程で起きる変化は2時間にとどまりません。

たとえば、2時間を過ぎてからインスリンが大量に分泌され、血糖値が急に下がるということもありますし、さらに時間が経過した3時間後にもっと血糖値が下がって、 低血糖状態になるということもあるのです。

2時間後にも大きな変化が起きているとすれば、そこから自律神経異常、つまり、血糖の調節異常があることが判定できます。 血糖値がうまく調節できないことは、精神疾患にもつながっていきますから、その見極めは非常に重要です。うつに対応すると いう視点からいえば、5時間糖負荷検査は 不可欠といっていい、と思います。

こうした検査は、栄養療法を効果的にすすめるうえでの前提になります。それなしには的確な栄養療法は不可能なのです。

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以上、抜粋終わり

現在5時間糖負荷試験をしている病院は、

まだ極めて少ないようで、

なかなか探すのが大変です。

でもうつ病の中の人には、

かなり低血糖症の方もおられるので、

一度検査してみるといいのではないかと思います。

なぜならうつ病の治療と、

低血糖症の治療では、

治療が変わってくるからです。

病態を把握する上でも、

必要な検査だと感じています。

うつ病からの脱出ー「脳の栄養不足」に気付かないのはなぜ?ー

今回は「脳の栄養不足」に気付かないのはなぜ?というテーマでお伝えします。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

3つの神経伝達物質の働き

興奮系、抑制系、調整系、3つの神経伝達物質のなかで、一番種類が多いのが興奮系。ノルアドレナリン、ドーパミン、アセチルコリン、グルタミン酸などです。 自然界の生物はいつ外敵に襲われるかもしれない状況で生きています。そのため外敵から身を守るために、攻撃と防御に関係する興奮系の神経伝達物質がたくさんあるのです。

これが適度に分泌されていると、元気があってやる気にもあふれ、ほどよい緊張感がありながら、気分もよいという好ましい心の状態になります。逆に不足すると、元気がなくなり、気分も暗く落ち込むことになるというわけです。 抑制系の神経伝達物質の代表格がGABA(ガンマーアミノ酪酸)で、脳の神経細胞の30%をGABAが占めています。興奮した脳を鎮めるのがGABAの働き。興奮系がアクセルなら、抑制系はブレーキ役を果たしています。

調整系の神経伝達物質では、セロトニンが代表格です。セロトニンは興奮系の神経伝達物質に分類されますが、行動に対してはそれを抑えたり、鎮めたりするなど、抑制的に作用することから、調整系として扱われています。

うつの治療薬は、この3つの神経伝達物質のバランスを整えるような設計がされています。だから、症状も改善するわけですが、あくまでも効果は一時的なもの。後ほど詳しく述べますが、実はそれが大問題なのです。

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「脳の栄養不足」に気付かないのはなぜ?

見逃されている「うつ」の原因

「へぇ、心って脳がつくってるんだ」と驚かれた人もいるのではないでしょうか。

心を健全に保つためには、脳のなかの神経伝達物質のバランスを適正に保つことが 必要です。そのために不可欠なのが栄養です。神経細胞も神経伝達物質も、栄養を“材料〞としてつくられているからです。

必要な栄養が過不足なく供給されなければ、神経細胞も神経伝達物質も、その役割を十分に果たすことができません。 そのことは、うつの人に共通する(誤った)食傾向がある、ということともピタリ符合しています。「食傾向の誤り→脳の栄養不足→神経伝達物質のバランスの崩れ→「うつ症状」という構図です。

ところが、現状のうつ治療の現場では、こうした栄養からのアプローチは、大きく立ち遅れています。うつと「脳の栄養不足」を関連づけて考える視点が、圧倒的に欠けているのです。

その大きな理由としてあげられるのは、通常の血液検査では「脳の栄養不足」が見つけられないということ。だから、表面にあらわれている症状だけに頼ってうつの診断を下す、ということになってしまっているのです。

しかしその背後には「潜在的な栄養不足」 があり、それがうつをはじめとする心や体の不調を招いている可能性があるのです。

 

「うつ」診断、最大のネック

うつの診断マニュアルとして高く評価されているのが米国の精神医学会が編集した 「DSMIⅣ」という精神疾患の分類と診断の手引き書です。いわば、精神科医のバイブルで、世界中の精神科医はこれをもとに 病名を決めている、といっても過言ではありません。

このなかでは、患者さんが訴える症状だけではなく、体の疾患や環境的な問題、パーソナリティ障害なども考え合わせ、総合的に診断を下すこと、つまり、「多軸評定」をおこなうよう提唱されています。

具体的には、診断にあたっては、甲状腺のチェック、たんばく質やビタミンB群、 鉄、葉酸などの欠乏の有無のチェック、代謝のチェックなどもおこなう必要がある、といった記述があるのです。

たとえば、パニック障害の診断では、動悸、発汗、身震い……など13の症状のうち 4つ以上が突然あらわれ、10分以内に症状がピークに達したら、そう診断すべし、とあります。しかし、13症状のいくつもが「鉄欠乏」の症状と重なっているのです。 それならば当然、鉄欠乏がないかというチェックが必要なわけですが、現実にはこのような多軸評定はほとんどおこなわれていないといっていいでしょう。 あらゆる心の病で、同じことが起こっています。栄養不足が見過ごされたまま安易に薬が処方されている今、多軸評定でうつ を診断することが求められています。

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以上、抜粋終わり

うつ病の診断の仕方に問題があるようです。

もともと米国で作られた診断マニュアルも、

いい加減に作られたことは、

以前お伝えしました。

つまりマニュアルがいい加減なのですから、

正しい診断など、

できるわけがありません。

だから診る先生によって、

診断名が変わるというような事態になるわけです。

あなたがつけられた診断名は妥当なのでしょうか?

それはあなた自身しかわからないかもしれません。

もう一度自分の症状を客観視して、

本当にそうなのかどうか、

あるいはその家族や関わっている友人が、

調べてみる必要がありそうです。

うつ病からの脱出の第2歩目は、

自分の診断を疑ってみるです。

 

 

うつ病からの脱出ー「うつ」の食べ方には共通点があるー

今回は「うつ」の食べ方には共通点があるというテーマでお伝えします。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

増加する「うつ」、 その治療の問題点

104万1000人。何の数字だと思われますか?これは厚生労働省が発表した 2008年時点での「うつ病、躁うつ病の患者数」。この数字はその後も増加傾向にあります。 気分が滅入る、落ち込みが激しい、やる気が起きない、不安や焦燥感に苛まれる、夜眠れない……といったものがうつの典型的な症状ですが、「あれっ、それだったら 自分にもある」と感じている人は少なくないはず。

そんな現状のなかで最大の問題は、うつに対する治療、対応です。先にあげたようなさまざまな症状だけで、医師は「診断マ ニュアル」をもとに、うつかどうかを判定します。

それ自体も疑問のあるところですが、さらに首をかしげざるを得ないのが、実際の治療です。うつは心の病ですから、本来、丹念なカウンセリングをおこなう、ということに重きが置かれるべきなのですが、ほとんどのケースでそれはおこなわれず、薬を中心にした治療が主流となっています。 これは、カウンセリングに精通したドクターや十分に経験を積んだカウンセラーが不足しているためです。 投薬治療は、そのとき出ている症状を抑えるための対症療法です。 たとえば、風邪をひいて熟が出ていれば解熱剤で下げる、咳が止まらなければ咳止めを処方する、というもの。これと同じことがうつの治療でもおこなわれているのです。

眠れなければ睡眠薬を、落ち込んでいれば抗うつ剤を……という具合。しかも、うつの治療薬には依存性があるため、改善しても「薬がなくては不安」ということになりがちですし、飲み続けているうちに動きが悪くなり、量を増やしたり、種類を変えたりしなければならなくなったりする。これも見過ごせない問題です。

 

「うつ」を訴える人の食べ方 4つの共通点

投薬治療ではなかなかうつの症状がよくならないことは、たくさんの症例が物語っています。“攻めどころ〞が違うのです。では、どこを攻めるべきか?そのヒントはうつの人の食べ方にあります。うつ症状を訴える人には、次のような食傾向があるのです。

  1. 食べない・・・カロリーを気にして食事を控えすぎ、栄養不足に陥っている。
  2. 糖質依存・・・米、パン、麺類、甘いお菓子などの糖質をたくさん食べている。
  3. ドカ食い・・・ストレス解消に大食いしたり、食事の回数や時間帯が定まらず、食いだめしたりしている。
  4. 単品食い・・・野菜だけ、果物だけなど、特定の食品に偏りすぎている。

心の病であるはずのうつが、なぜ食事と関係しているのか、まずは脳と栄養の関係から見ていきましょう。

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心の変化には脳がかかわっている

心をつくる脳のメカニズム

なぜ、私たちの心はさまざまに変化し、うれしい、悲しいといった感情が生まれるのでしょうか。そのとき置かれている状況や気分が心に働きかける、と考えている人が多いと思いますが、実は心のありようや感情の起伏は脳がつくっているのです。脳には膨大な数の神経細胞があり、神経伝達物質を介して情報伝達がおこなわれています。その時々の心の状態や感情をつくり出すのもそのなかの神経細胞なのす。 担い手はそれぞれに違う働きをする興奮系、抑制系、調整系の神経細胞。

3着の関係は「やじろべえ」をイメージするとわかりやすいでしょう。左右には興奮系、抑制系の神経細胞があって、中央の支点に調整系の神経細胞がある、と考えてください。それぞれの系列の神経細胞から、神経伝達物質が適切に分泌されてバランスがとれていると、やじろべえは水平を保ちます。これが心も感情も安定した状態です。ところが、神経伝達物質のバランスが崩れると、安定が失われます。悲しみや怒り、イライラや不安などの感情が湧き上がってくるわけです。うつにともなうそれらの感情は、脳のなかで神経伝達物質のバランス が崩れることで起きている、といっていいでしょう。

以上、抜粋終わり

現在のうつ病の治療は薬物治療が主流です。

心の病気に薬で対応しています。

薬とは症状を抑えているだけで、

病気を治しているわけではありません。

患者側はここを勘違いしています。

薬さえ飲めば病気は治ると。

すべての病気に言えますが、

薬で治る病気などないのです。

すべて病気を治しているのは、

その人自身が持っている自然治癒力なのです。

だからうつ病の治療法に矛盾があると指摘しているわけです。

うつ病からの脱出のカギを握る一つが、

脳の栄養状態です。

ほとんどの方が、

普段食べている物に関心がなく、

栄養のことに対して無関心です。

だた食欲を満たすだけで、

自分が食べているものが、

自分の体や心に関係していることを、

意識していません。

だから病気になっても、

食事に問題があるのだとは、

思いつきもしないわけです。

しかし我々の生活の中で、

食事は毎日しているのですから、

関係がないわけがありません。

そのことをもっと意識する必要があるのです。

うつ病からの脱出の第1歩は、

まず日ごろの食事内容を見直すことから始まります。

最初に1週間何を食べたのかチェックしてみましょう。