うつ病からの脱出ーうつと凶暴性を引き起こす 2ー

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昨日のテーマの続きです。

著書『砂糖をやめればうつにならない』から下記抜粋します。

●砂糖はうつを引き起こす
 砂糖を食べると気分が悪くなる。そんな例をいくつか紹介しました。砂糖がうつの原因のひとつなら、砂糖の消費量が増えるほど、うつが増えるはずです。これを調べた人がいます。テキサス大学のローレン・マランゲル教授は、ニュージーランド、カナダ、ドイツ、フランス、アメリカ、韓国といった世界6カ国において:うつと1日1人当たりの砂糖の消費量の関係を報告しました。
それによると、うつの発症率が1番高い国はニュージーランドで、砂糖の消費量がl 番高かったのです。そして砂糖の消費量が増えるほど、うつの発症率が高くなっていました。
 たとえば、1日に1人当たり500キロカロリー(125グラム)の砂糖を消費するニュージーランドでは、人口の6パーセントがうつになっていました。400キロカロリー(100グラム)のカナダでは人口の5パーセント、200キロカロリー(50グラム)の韓国では人口の2パーセントでした。このことから、砂糖が気分を悪くし、うつを引き起こす要因となっていることは明らかです。
 低血糖の反対が高血糖症の糖尿病です。糖尿病とうつの関係は、よく知られています。
フィンランドとドイツの科学者は、糖尿病患者にうつが多発していることを報告しています。そればかりか、まだ糖尿病が発症していなくても、インスリンの効きめが低下した(インスリン抵抗性といいます)人は、うつになりやすいのです。

●アメリカやイギリスで進む食べものと脳の研究
 アメリカの科学者は、私たちの食べものが私たちの行動に密接に関係していることを示 してきましたが、最近、イギリスの科学者は、この関係をさらに深く追跡しています。
 脳と体をつくるのは食べものですから、食べものが心の健康を左右するのは当然です。 でも、まだ多くの人は、このことに気づいていません。そこで、イギリスの栄養療法士アマンダ・ギアリは、慈善団体から寄付を受けて「食べものと気分」というプロジェクトを進めています。
 かつて彼女は、シリアル、ビスケット、ケーキなど精白小麦粉でつくられた食べものをたくさん食べていて、へトへトに疲れ、ベッドから起きることさえできない日々を送 っていました。そんな彼女が、これらの食べものをすっかり排除したところ、健康が回復したのです。
 イギリスでは別のグループも活動しています。子どもの気分や集中力に食べものが大きな影響をおよぼすことに気づいた専門家、学校関係者、親の3者が共同で研究をはじめました。
 先進諸国では、うつや不安といった心の病が激増しています。その原因はいろいろ考 えられますが、いちばんの原因は食事が変わったことだと私は主張します。かつて自然食品が中心だった食事は、今では加工食品が中心になりました。これが、うつや不安、その他の心の病の増加した大きな要因であると私は考えています。
 かつては健康によい食べものを口にしていた私たちですが、ビタミン、ミネラル、ファイバーをまったく含まない砂糖や高度に精製されたカーボを多く食べることで、今では栄養不足におちいっているのです。
これが、昔にくらべ、今は100倍も心の病にかかる人が増えたおもな原因と私は信じています。食品からこれらの栄養素を取り除くという加工をしておいて、その不足によって病気になって苦しんでいるのです。皮肉であり、笑い話ではないでしょうか。

●気分のカギを握る脳内物質
 では、なぜ、人はうつになるのでしょうか?まだ完璧に解明されたわけではありませんが、うつは、脳内における化学物質の不調、否定的な考え方、社会的プレッシャー、遺伝が影響していると考えられています。でも、これが、脳内の伝達物質、ストレス、遺伝子、ホルモン、食べものとどう関係するかはまだよくわかりません。
 単純化していえば、あなたの脳は、伝達物質という特別なメッセンジャーを使って情報を神経細胞から隣の神経細胞に伝えているのです。この際に、大事なのが、神経細胞 の表面についているキャッチャーです。これが伝達物質をうまくキャッチしてはじめて情報が伝わるのです。
 気分に関してカギとなる伝達物質が3つ知られています。セロトニン、エンドルフィン、ドーパミンです。これらの伝達物質が、あなたをリラックスさせ、落ち着かせ、幸せを感じさせる張本人なのです。つまり、これらの物質が脳内に適切な量だけあれば、あなたは気分爽快で、元気で、落ち着き、集中力が得られ、楽観的になれるのです。
あなたがおいしいデザートを口にするとき、脳に快感をもたらすこれらの物質が放出されているのです。甘いもので気分がよくなるのは、こういうわけだったのです!

以上、抜粋終わり

砂糖の摂取がうつ病を招くということ。

もちろんすべての人が砂糖を摂取してそうなるわけではありませんが、しかしかと言って影響していないわけでもありません。

うつ病になっていないというだけで、体に何らかの影響を与えているものの、病気となるレベルまでには達していない、

ということです。

ですので、今は何も症状となるものが出ていなくても、やがて蓄積によって将来出てくる可能性は否定できません。

故に、砂糖の摂取は極力控える方が望ましいと思われます。

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