うつ病からの脱出-低血糖症を引き起こす食べもの、飲みもの 2 -

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今日は前回の続きです。

著書『砂糖をやめればうつにならない』より下記抜粋します。

・製粉と精米によって悪いカーボがつくられる!?
 悪いカーボは、砂糖や砂糖のように高度に精製されたカーボ(クイックカーボ)です。悪いカーボと、もともとよいカーボからつくられます。
 褐色の小麦の粒を製粉すると白い粉ができます。製粉は、小麦を砕き、ローラーで粉末にすることで、ファイバーの多い褐色のふすまと胚芽を取り除き、デンプンだけを残すプロセスのことです。
 製粉のそれぞれのプロセスで、多くの栄養素が失われていきます。胚芽を取り除くときに、ビタミンと不飽和脂肪酸が消失します。ふすまを取り除くときに、ファイバー、マグネシウム、ここでもさらにビタミンが失われます。
 こうしてつくられた美しい白い粉が精白小麦粉で、ビタミン、ミネラル、ファイバーが完全に取り除かれ、栄養学的に価値のほとんどないデンプンの塊なのです。
 精白小麦粉と同じように、玄米も精白というプロセスを経て栄養価のほとんどない白米になります。田んぼでできた米は黄色い殻に包まれています。この殻つきの米がもみです。もみの殻を取り除くと「玄米」になります。玄米はぬかに包まれていて、このぬかを取り除くプロセスが精米です。精米された米が「白米」です。
 精米によってファイバー、ビタミンB1、E、鉄が取り除かれ、白色のデンプンだけが残ります。色も玄米の黒から白米の白に変わります。
 なぜ、栄養学的に価値のほとんどないデンプンの塊が現代社会で大人気なのでしょうか?理由は2つあります。1つはイメージです。白はステータス・シンボルとされています。白い粉は、全粒粉の小麦粉や玄米にくらべ、より純粋で高級だと宣伝されたからです。富裕層はこのイメージ戦略に飛びつき、白い粉を価値の高い珍しいものとしたのです。こうして白い粉は、高級感のある、ステータス・シンボルになりました。
 2つめは、白い粉が腐敗しやすい不飽和脂肪酸をまったく含まないことによって、全粒粉よりも賞味期限が長くなることです。白米や精白小麦粉でつくられた精白パン、そうめん、うどん、餅菓子、ケーキなどは、見た目に美しく、賞味期限が長いのです。
 でも、悪いカーボ(クイックカーボ)は、所詮、デンプンの塊にすぎません。エンプティ・カロリーなのです。そんな栄養価のない食べものを長く食べていると、血糖をうまくコントロールできなくなり、短期的には低血糖症があらわれ、長期的には糖尿病やがんなどに苦しむことでしょう。

・あなたの脳と体を守る全体食
 もし、あなたが精白パン、餅菓子、白米、パスタ、菓子パン、ケーキなどをたくさん食べているなら、すでに砂糖依存症になっているか、あるいは近い将来に、砂糖依存症におちいる可能性があります。
 そんな食生活を、玄米や雑穀などを中心とした食事に変えてみてはいかがでしょう。全粒紛(全体食)は歯ごたえがあり、ザクザクした食感があり、料理するとよい香りがただよいます。
 ハーバード大学のウォルター・ウィレット教授は、10年以上にわたって数千人を対象にクイックカーボ(高度に精製された炭水化物)とスローカーボ(全体食)の健康への効果を研究してきました。
 この結果、スローカーボ食は、クイックカーボ食にくらべ、健康を維持するのにすぐれていることが証明されました。たとえば、スローカーボ群は、クイックカーボ群にくらべ、糖尿病、心臓病、がんなどのリスクが大幅に低下していたのです。
 要するに、自然食品であるスローカーボは、加工食品であるクイックカーボにくらべ、健康によいのです。
 今の段階では、どの成分が全粒粉の健康効果を担うのかを決めることはできません。いくつかの成分が相乗効果して効果を発揮していると思われます。
 野菜、果物、マメ類、キノコ類など、それからファイバーの多い全粒粉の玄米や小麦を食べると、血糖がゆっくり上昇するため、インスリンをつくる膵臓への負担が軽くなります。
 ファイバーは血糖を安定させるだけでなく、脳卒中や心臓病から私たちを守ってくれます。ファイバーには、血液中のコレステロール値を低下させる、腸管への刺激によって血液凝固を妨げる因子をつくるという2つの効果があります。こうして血栓ができにくくなるので、脳卒中や心臓病を防ぐことができるのです。
 それから血栓は、コレステロールを運ぶLDL(低比重リポタンパク質)が酸化されることから形成されます。全粒粉に多く含まれるビタミンEはLDLの酸化を防ぐため、血栓の形成と、これにつづく、脳卒中や心臓病を予防するのです。
 また、全粒粉に含まれるフィトエストロゲンと呼ばれる植物エストロゲンが、がんを防ぐことも確認されています。
 しかも、穀物のぬかやふすまには、心臓病や糖尿病を防ぐマグネシウム、セレン、銅、マンガンなどのミネラルが多く含まれています。

以上、抜粋終わり。

精製されていない玄米や全粒紛が栄養豊富なことは理解していただけたと思います。

しかし見た目や食感は精製されたものに劣るように感じる人もいるでしょう。

ですが、我々が食べる理由というのは、そもそも体に必要な栄養素を補充するためです。

特にうつ病の方は脳の栄養不足が原因の一つなのですから、早く改善する必要があります。

楽しむことも大事ですが、それで体や心を壊してしまっては本末転倒です。

見た目や味はいくらでも工夫できるのですから、栄養を摂ることを優先してください。

それが健康な体づくりになりますし、また予防にもなります。

病気になりたくなければ、何を優先すべきなのか、もう一度考え直しましょう。

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