今回は同テーマの第3弾です。
著書『新型「うつ」原因は首にあった!』から下記抜粋します。
六 歩いていたり、立っているときなんとなく不安定。
めまいを自覚するまではいかなくても、五と似た症状を感じる人もいるでしょう。いつも船に乗っているようなフラフラ感、平坦な道を歩いているのにデコボコの道を歩いているような錯覚、足元がフワフワとして雲の上を歩いているような錯覚、立っていても不安定な軽いフラツキ感を覚える人は、この項目にチェックを入れましょう。このような軽いめまい感のある人は多いのですが、首の筋肉が原因で起きています。
七 吐き気がある。
自律神経のバランスが崩れたことで引き起こされた胃腸障害で胸やけや吐き気が起きます。また、めまい、頭痛が吐き気につながるケースがあります。胃そのものに異常がある場合もあるので、内科検診も必要ですが、内科検診を受けても異常が見つからない場合は、首こりからくる可能性が高いといえます。
内科、消化器科で異常がないとき、ドクターから心療内科へ行くよう指示された患者さんが当センターへ来院することが多くあります。胃に外見上の異常がなくても自律神経の失調で吐き気が出ることを知らない胃腸の専門家が残念ながらたくさんいます。もっと勉強すべきです。
八 夜、寝つきが悪い。目覚めることが多い。
首の筋肉が原因で、寝つきが悪くなったり、眠っているときに目が覚めるというケースは非常に多くあります。頸筋症候群の患者さんでも意外に訴えの多い症状です。
九 血圧が不安定である。
血圧や心拍数を調節しているのは、自律神経です。首こりによって、自律神経のバランスが崩れると、血圧が高いときと低いときの上下幅が大きくなります。上の血圧が200前後になると、脳内出血の危険性が高まりますが、下がり過ぎるのも問題であり、そのような人は降圧薬を服用することができないことが多いのです。ひどい人は上の血圧が100以上、変動する人もいます。これも首の治療で完治できるようになりました。
血圧不安定が続くと、脳内出血や脳梗塞、心筋梗塞の危険性が高まるので、注意が必要です。
十 暖かいところ、または寒いところに長くいられない。
九と同様、体温調節を司っているのも自律神経です。暖かいところにいると気分が悪くなる人や、寒いところから暖かいところに移動すると顔が赤くなって、顔色がなかなか戻らない人は、この項目にチェックを入れましょう。
十一 汗が出やすい。
自律神経に異常があるときに多い症状の一つです。単なる汗っかきというレベルではなく、普通にしていてもダラグラと汗をかく、全身から噴き出すように汗をかくという人は、この項目にチェックを入れましょう。
なかには、ひと晩に何度も下着を取り替えるほど症状のひどい人もいますが、そのような症状も、首の治療によって正常に戻ります。
十二 静かにしているのに心臓がドキドキする。
じっと椅子に座っているだけでも、突然脈が速くなる。動悸や心悸亢進と呼ばれる自律神経失調の代表的な症状です。
脈拍を調整しているのも自律神経で、このバランスが崩れることが原因です。
満員電車などの中で、急に心臓がドキドキしはじめ、冷や汗が出てとても息苦しくなり「このまま死んでしまうのではないか」という不安が高じて、パニック状態に陥ることもあります。パニック障害との関連性を強く指摘される症状です。
十三 目が見えにくい。像がぼやける。
これは「瞳孔収縮不全」から起きる症状です。瞳孔を開かせるのは交感神経、収縮させるのは副交感神経の役目であり、これらはどちらも自律神経です。
カメラの絞りと同じ機能を持つ瞳孔が、自律神経の異常がひどくなると開きっぱなしとなる。つまり、瞳孔が正常に機能しないためにピントが合わず、目が見えにくくなったり、ぼやけたりするのです。
十四 目が疲れやすい。または痛い。
十三と同様、自律神経の乱れから瞳孔がうまく機能せず、疲れやすくなったり、痛みを感じたりする症状です。
十五 まぶしい。また目を開けていられない。
まぶしいときは、瞳孔が素早く収縮するのが正常な働きです。ところが、自律神経が乱れると、瞳孔が開き気味になって、まぶしいと感じるようになります。ひどくなると、目を開けていられなくなってしまいます。首の筋肉に異常のある人のなかには、散瞳薬を入れた人や死亡した人と同じように瞳孔が全開で、光に反応しない患者さんがよくいます。
十六 目が乾燥する。または涙が出すぎる。
目が乾燥するのは、涙が目全体に行き渡らないためです。近年は、このようなドライアイを訴える人が増えていますが、この原因はまだはっきりと解明されていません。とはいえ、涙の分泌には自律神経が大きく関与しています。
首こりが原因の場合は、ドライアイになりますが、なかにはその症状とは逆に、涙が出すぎることもあります。
以上、抜粋終わり
まだしばらく症状の説明は続きます。
次回も参考にしてください。