うつ病からの脱出ー「脳の栄養不足」に気付かないのはなぜ?ー

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今回は「脳の栄養不足」に気付かないのはなぜ?というテーマでお伝えします。

著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。

3つの神経伝達物質の働き

興奮系、抑制系、調整系、3つの神経伝達物質のなかで、一番種類が多いのが興奮系。ノルアドレナリン、ドーパミン、アセチルコリン、グルタミン酸などです。 自然界の生物はいつ外敵に襲われるかもしれない状況で生きています。そのため外敵から身を守るために、攻撃と防御に関係する興奮系の神経伝達物質がたくさんあるのです。

これが適度に分泌されていると、元気があってやる気にもあふれ、ほどよい緊張感がありながら、気分もよいという好ましい心の状態になります。逆に不足すると、元気がなくなり、気分も暗く落ち込むことになるというわけです。 抑制系の神経伝達物質の代表格がGABA(ガンマーアミノ酪酸)で、脳の神経細胞の30%をGABAが占めています。興奮した脳を鎮めるのがGABAの働き。興奮系がアクセルなら、抑制系はブレーキ役を果たしています。

調整系の神経伝達物質では、セロトニンが代表格です。セロトニンは興奮系の神経伝達物質に分類されますが、行動に対してはそれを抑えたり、鎮めたりするなど、抑制的に作用することから、調整系として扱われています。

うつの治療薬は、この3つの神経伝達物質のバランスを整えるような設計がされています。だから、症状も改善するわけですが、あくまでも効果は一時的なもの。後ほど詳しく述べますが、実はそれが大問題なのです。

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「脳の栄養不足」に気付かないのはなぜ?

見逃されている「うつ」の原因

「へぇ、心って脳がつくってるんだ」と驚かれた人もいるのではないでしょうか。

心を健全に保つためには、脳のなかの神経伝達物質のバランスを適正に保つことが 必要です。そのために不可欠なのが栄養です。神経細胞も神経伝達物質も、栄養を“材料〞としてつくられているからです。

必要な栄養が過不足なく供給されなければ、神経細胞も神経伝達物質も、その役割を十分に果たすことができません。 そのことは、うつの人に共通する(誤った)食傾向がある、ということともピタリ符合しています。「食傾向の誤り→脳の栄養不足→神経伝達物質のバランスの崩れ→「うつ症状」という構図です。

ところが、現状のうつ治療の現場では、こうした栄養からのアプローチは、大きく立ち遅れています。うつと「脳の栄養不足」を関連づけて考える視点が、圧倒的に欠けているのです。

その大きな理由としてあげられるのは、通常の血液検査では「脳の栄養不足」が見つけられないということ。だから、表面にあらわれている症状だけに頼ってうつの診断を下す、ということになってしまっているのです。

しかしその背後には「潜在的な栄養不足」 があり、それがうつをはじめとする心や体の不調を招いている可能性があるのです。

 

「うつ」診断、最大のネック

うつの診断マニュアルとして高く評価されているのが米国の精神医学会が編集した 「DSMIⅣ」という精神疾患の分類と診断の手引き書です。いわば、精神科医のバイブルで、世界中の精神科医はこれをもとに 病名を決めている、といっても過言ではありません。

このなかでは、患者さんが訴える症状だけではなく、体の疾患や環境的な問題、パーソナリティ障害なども考え合わせ、総合的に診断を下すこと、つまり、「多軸評定」をおこなうよう提唱されています。

具体的には、診断にあたっては、甲状腺のチェック、たんばく質やビタミンB群、 鉄、葉酸などの欠乏の有無のチェック、代謝のチェックなどもおこなう必要がある、といった記述があるのです。

たとえば、パニック障害の診断では、動悸、発汗、身震い……など13の症状のうち 4つ以上が突然あらわれ、10分以内に症状がピークに達したら、そう診断すべし、とあります。しかし、13症状のいくつもが「鉄欠乏」の症状と重なっているのです。 それならば当然、鉄欠乏がないかというチェックが必要なわけですが、現実にはこのような多軸評定はほとんどおこなわれていないといっていいでしょう。 あらゆる心の病で、同じことが起こっています。栄養不足が見過ごされたまま安易に薬が処方されている今、多軸評定でうつ を診断することが求められています。

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以上、抜粋終わり

うつ病の診断の仕方に問題があるようです。

もともと米国で作られた診断マニュアルも、

いい加減に作られたことは、

以前お伝えしました。

つまりマニュアルがいい加減なのですから、

正しい診断など、

できるわけがありません。

だから診る先生によって、

診断名が変わるというような事態になるわけです。

あなたがつけられた診断名は妥当なのでしょうか?

それはあなた自身しかわからないかもしれません。

もう一度自分の症状を客観視して、

本当にそうなのかどうか、

あるいはその家族や関わっている友人が、

調べてみる必要がありそうです。

うつ病からの脱出の第2歩目は、

自分の診断を疑ってみるです。

 

 

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