今回は同テーマの第2弾です。
著書『大笑い!精神医学』から下記抜粋します。
3匹の子ブタも精神障害?
心療内科や精神科にかかっている患者の病名や、病気であるということそのものがウソっばちであることが、少しずつ見えてきましたでしょうか?
たとえば不安や強迫の普遍性について。これらの反応というのはむしろ人間として自然なことです。予想不能な出来事が起きればパニックを起こして当たり前ですし、不安を感じるのも当たり前です。「私の不安は人より大きいんです」と言う人がいたとして、それを柾明するすベもありません。それもまた主観であり病気と呼ぶ根拠が存在しません。強迫観念たって同じであり、頑固、信念、執着、妄執も……所詮似たような意味に置き換えることができます。人間が知恵や知能を持っている以上、こだわりを持つのは必然でしかなく、そのこだわりが変わるときとは、大きすぎる外的変化が起きたときか、こだわりを持つ人が負けたときくらいしかないのです。にもかかわらず、精神科は「不安障害」とか「強迫性障害」という病名をつけ、それを薬で治療しようとします。
人格障害という言葉もあります。確かにそういう行動形態は存在するかもしれません。しかしこれも言葉を変えることができます。サイコパス、トラブルメーカー、自己中、わがまま、ナルシストなどなど。私はこれらが良いと言っているのではなく、これらを疾患だととらえることが間違いであると言っているのです。
気分変調もうつも同じです。気分変調などというものはだれにでも必ず存在しますし、働きすぎで疲れたり、社会的に厳しい状態に追い込まれたら気力がなくなるのも必然です。昔は休めば良かっただけなのに、それを許さぬ社会を放置しておいたまま、うつ病も抗うつ薬もないでしょう。
PTSDという病名もあります。確かにその状態は存在するかもしれないが、そうするとやはりほぼすべての人間がPTSDになります。トラウマを抱えていない人間など私は一人もみたことがありません。戦争体験者、被災・犯罪被害、いじめ経験、パワハラ、DV、虐待その他諸々、日本にそれらを何一つ体験せず、ぬくぬくと生きてきた人がどれくらいいるのでしょうか。一人もいるとは思えないし、であれば国民すべてが治療対象となってしまいます。
現在、統合失調症といわれる人も、なぜ病気と呼ばれないといけないのでしょう? 今やコンプレックスなどから被害妄想的になっている人にも統合失調症という診断が下されます。支離滅裂な会話や行動があったりすれば、これも統合失調症とされます。こうしたことが統合失調症の診断基準になるのであれば、世の中のずいぶん多くの人が統合失調症ということになってしまいます。
精神科領域におけるすべての病名など「便宜上」であるにすぎず、その「便宜」は患者のためのものではなく、診断書を書き、患者を作り、投薬を正当化する以上の意味はないということを理解しなければなりません。
簡単な例で、パワハラと職場問題で精神的不調になっている人が精神科を受診したとしましょう。そのとき、ある精神科医は「適応障害」と診断し、ある精神科医は「抑うつ神経症」と診断し、ある精神科医は「うつ病」と診断し、ある精神科医は「パワハラによるPTSD」と診断します。こんなものは医学とは呼べません。
医学は科学的検査に基づく根拠性によって、凡人でも同じ判断、一定のレベルに至るよう構成されていなければ成立しないのです。なぜなら医学そのものがもともと傷害行為だからであり、それを正当化する手段がなくなってしまうからです。精神医学はここからまったく外れている、というより外れきっています。主観でデータを操作したり結果を操作できるものを科学とも医学とも言いません。
あるアメリカの研究では演技をさせて複数の「患者」を精神科に受診させましたが、その演技をした「患者」全員に下された診断は「統合失調症」でした。演技でも全員病気の診断になるのです。そのバカバカしさがおわかりでしょうか? 精神障害とされるもののすべてが人間の特徴そのものを記載しているのだから、だれもがどれかに当てはまって当たり前なのです。
このことは人間に苦しさや症状がないということを意味するわけではありません。不安もうつ(気力低下)もこだわりも幻覚さえも、確かに存在する人はいます。
しかしそれはあくまでも症状であり、生理的な反応であり、だれにでも存在する苦しみであり、そうであるがゆえにそれは疾患でも障害でもなく、医学によっては解決できないという理解が必要なのです。これは人格の善し悪しレベルの問題ではなく、科学によって定義や証明さえできないものが治療に結びつくわけはないのです。だから精神科にかかるということは、悪くなって当たり前でしかないわけです。
以上、抜粋終わり
精神疾患は昔はそれほど多くはありませんでした。
最近はいろいろと定義を作ったので、
それを病気と思うようになってしまいました。
精神症状とはつまり精神状態であって、
普通にあることです。
しかし病気と思えば納得していまう人が多いために、
ここまで拡大してしまったのだと思います。
この背景には昔の人ほど、
心身がストレスに強くないのだと推察されます。
私はこの背景には戦後の食事に問題があると考えています。
すぐに血糖値を上げてしまう食べ物が氾濫しています。
これが積み重なることによって、
身心のバランスを崩す結果になっていると考えています。
なので、まずは日々の食事から見直すことをお薦めします。