今回は同テーマの第2弾です。
著書『なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病』から下記抜粋します。
○代謝を上げるビタミンB群
読者のみなさんには、低血糖症の話をとおして、GIに気をつけた食事が大切だということをご理解いただいたと思います。ダイエットの場合もこれが重要なポイントであるのはいうまでもありません。
しかしそれだけでは「下がった代謝を上げる」ことはできません。生化学的な根拠にもとづいて、代謝を上げるダイエットに必要不可欠だといえるのが、ビタミンB群なのです。
私たちの体は、60兆個の細胞があつまってできています。私たちが生きていくために毎日酸素(空気)と食べものを必要としているように、ひとつひとつの細胞も酸素と栄養を必要としています。これらの細胞が食べる(利用する)カロリーの量が多ければ多いほど、代謝がよい、ということになります。つまり細胞が食べたものをどんどんエネルギーに変えて消費してくれれば、カロリーが余って脂肪として蓄積されにくくなるため、太りにくい、といえるのです。
しかし、ひとつひとつの細胞がミトコンドリアという細胞内の「エネルギー工場」で、食べたものをエネルギーに変えるステップには、ビタミンB群が必要です。下の「三大栄養素がエネルギーに変えられるまで」という図をごらんください。私たちが食べたものはミトコンドリアに入り、最終的にTCAサイクルという「エネルギーを作り出す釜」にほうりこまれて、燃やされてエネルギーとして利用されます。しかしそれらを燃やすためには、十分な量のビタミンB群が必要です。ものを燃やすためには火をつけなければなりませんが、たとえるならビタミンB群は、私たちの細胞の中のカロリーを燃やす釜で「火をつけるためのマッチ」のようなものです。ビタミンB群が足りないと、細胞にどんどん食べもの(カロリー)が運ばれてきても、それらを燃やして利用することができません。
カロリーが入ってきてもそれを燃やすことができなければ。カロリーは余って脂肪としてためこまれることになります。その結果、太ってしまうのです。
このような状態では太るだけでなく、エネルギーが不足するため、疲労の原因となります。また、ビタミンB群が足りなければ、カロリーをとってもとっても細胞内は「飢餓状態」なので、満ちたりることがありません。まるで、目の前にごちそうがあるのに、それを食べることができずに指をくわえてながめている子どものようなものです。このような「細胞内飢餓状態」が、肥満を引き起こすだけでなく、過食を引き起こす原因のひとつにもなっていると考えられるのです。
逆にビタミンB群が十分であれば、無理なカロリー制限などしなくても、脂肪を効率よくエネルギーに変えて燃やしてくれます。まさにビタミンB群はダイエットの救世主といえるのです。
しかしここで重要なのは、ビタミンB群の「量」です。60兆個の細胞でカロリーをどんどん燃やすためには、それに応じた量のビタミンB群が必要です。量が足りないとこの効果は残念ながら期待できないので、十分な量のビタミンB群を補うことが必要です。
○代謝を上げるほかの栄養素
ビタミンCは、脂肪をエネルギーに変えるために必要不可欠です。脂肪酸がミトコンドリアにとりこまれるときにカルニチンの助けが必要ですが、カルニチンの合成にビタミンCが必要なのです。ビタミンC不足でも脂肪を効率よく燃やすことができないので、ビタミンCを十分摂取することが必要です。
鉄も、ミトコンドリアで最終的にエネルギーを生み出す酵素に必要です。このため鉄欠乏では代謝が低下します。また、鉄欠乏では甲状腺ホルモンの作用不足が起こります。甲状腺ホルモンが不足していると太りやすくてやせにくくなります。体温が1度低下すると代謝が14%低下するといわれています。鉄欠乏を治すことも代謝を上げるためには重要です。
亜鉛は食欲のコントロールを正常にするために大切です。また、インスリンを産生するためには亜鉛が必要です。
代謝を上げてダイエットを成功させるためには、まずこれらの栄養不足の程度を把握し、不足の程度にみあった栄養素の補給をおこなうことをおすすめします。
以上、抜粋終わり
ダイエットにかかせない栄養素がビタミンです。
食事でビタミン類を全部補おうのが難しいなら、
マルチビタミンなどのサプリメントを使うのも
良いかもしれません。
亜鉛も必要ですし、
ダイエット中は食事とともに、
サプリメントを使うのも、
成功率を高めることかもしれません。
ただしサプリメントは期間限定して使うこと、
高額なものは使用しないこと、
とすれば良いのではないかと考えます。
ダイエットが終了すれば、
足りない栄養素は
食事できちん取るように考えてください。
あくまでこれが基本的食生活ですから。