今回は向精神薬とはいったい何なのかというテーマでお伝えします。
著書『心の病に薬はいらない!』から下記抜粋します。
向精神薬と麻薬はほとんど同じ?
次はよく示す表ですが、向精神薬と麻薬や覚醒剤をいろいろな意味で見比べてみると、いかにこれらが凶悪な存在かが理解できます。
つまり向精神薬によって悪くなったり、一時的によくなった気がしたり、やめることができずに悩んでこの本を開いたのは、ある意味で必然なのです。
【向精神薬】
・抗うつ薬はセロトニンの取り込みを阻害する
・メジャートランキライザー(抗精神病薬)はドーパミンの活動を抑える。セロトニンにも作用する
・抗パーキンソン病薬はドーパミンを増やしたり刺激する
・抗不安薬はベンゾジアゼピン結合部に作用し、ノルアドレナリンやドーパミンを抑制する
【麻薬・覚醒剤】
・MDMAはセロトニンの再取り込みを阻害する。細胞内セロトニンを高める
・LSDは脳内のセロトニンシステムに働きかける
・覚醒剤はドーパミンを放出し取り込みを阻害する
・コカインはセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリントランスポーターを阻害する
・ヘロインはモルヒネの親戚でセロトニンやGABAを増やすとされる
今の向精神薬に関する仮説はすべて嘘である、というのが根幹です。
元々その仮説はモノアミン仮説と言って、1960年代にジョゼフ・シルクラウドという人物が提唱し始めたものです。ごく簡単に言えば、セロトニンが減少している→うつ病である、とか、ドーパミンが増加している→統合失調症である、という仮説です。
しかしその仮説はすでに嘘と証明されており、これらの薬を見てわかるように、薬物があるホルモンに作用するのを動物実験として証明したにすぎません。逆に説明すれば、たとえばうつ状態の人がいるとして、その人は実はセロトニンが高いかもしれないのです。正確に言えば高い人もいれば低い人もいて統一性がありません。いまだ誰も100%の科学的因果関係を証明した人がいないのです。
おそらくこの日本にうつ病と診断されている人は100万人近くいますが、その中で直接セロトニンの脳内濃度を測った人はいないと思います。私も測定することができません。測定することもできないのにどうしてこの仮説が成立するのでしょうか?
これが、いわゆるセロトニンやドーパミンブームの始まりで、まったく根拠のない嘘であり、それは今のグルタミンブームにも続いているわけです。
ナンシー・アンドリアセンという医師の有名な論文に、向精神薬を1種類飲むだけで脳は1年に最大1%萎縮するというものがあります。しかしそれはわざわざ論文にしなくても、薬物の歴史背景と現実をたどるだけで、素人でもわかりそうなものです。
逆に言えば向精神薬が脳を悪くしないというなら、その人は違法ドラッグが脳を悪くしないと主張してもらわないと困ります。依存も禁断症状も違法ドラッグにはまったくない、と言ってもらわないとつじつまが合いません。
向精神薬も麻薬も覚醒剤も、その薬理学的特性から依存症の形成と禁断症状に至るまで酷似しているのです。それでもそれらが違うと言っている人は、単なるアホか確信犯にほかなりません。
モルヒネに関しても、医学書では依存性がないと断言しきっているものもありますが、よく考えれば恐ろしいものです。モルヒネはヘロインの元になるアへンなので、そう違いなどあるはずがないのです。これも元の論拠になっているのは意味のないモノアミン仮説と動物実験です。
そもそも末期のがん性疫病に使われることがほとんどのモルヒネで、依存性の証明などするはずもないですから。
逆に、だからこそモルヒネは使用を検討する余地があるのです。依存性云々を考慮するより、今の状態を緩和するほうが重要なステージにいるからこそ、許容されうるのかもしれません(とはいえ危険な物質です)。しかし他の向精神薬にその許容性があるとはほとんど思えないでしょう。
向精神薬を抜くうえでは、この薬が麻薬や覚醒剤と同じレベルであるという認識を強く持つことです。それは常に禁断症状の危険性を秘めています。抜いたときや減らしたときに頭痛、体の痛み、食欲の低下、ソワソワ感やイライラ感、不安の増強、動悸、手足のムズムズ感や感覚異常など、これらは代表的な禁断症状ですが、実はこれくらいは軽いほうなのです。重い禁断症状になると自殺企図、人を襲うなどの他害行為、記憶の消失、錯乱、退行症状などが出現しうります。
それらすべてを本人はもとより家族も理解していないかぎり、向精神薬を抜くことはできません。
以上、抜粋終わり
以前から指摘している通り、
精神疾患の病理は、
すべて仮設です。
最近はそのことが間違っていることも、
わかってきました。
その事実を日本人だけが、
未だに知りません。
自分は何の努力もせず、
ただ医者に頼っているからです。
まず自分と向き合い、
どうすれば良くなるのか?
自分で調べ、
行動した人しか、
回復することはありません。
自分のことなのですから、
他人任せにしているうちは、
絶対に良くなることはないのです。
すべては自己責任です。
その意識が持てない限り、
うつ病から脱出することはないでしょう。