うつ病からの脱出ー低血糖症の診断と治療 5ー

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今回は同テーマの第5弾です。

著書『なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病』から下記抜粋します。

④刺激物を控える

低血糖症の人は、エネルギーをうまく作ることができないために、疲れやすく、テンションが低い人が多いです。このような人は、手っとりばやくテンションを上げるために、刺激があるものをほしがることが多いのです。たとえばカフェインやアルコール、タバコ、ひいては麻薬や覚せい剤等の薬物などを欲する人さえいます。

これらの多くは、アドレナリンなど興奮性の物質を分泌させたり、抑制系の神経を麻痺させます。そのため確かに一時的にハイテンションになりますが、これはあくまでその場しのぎにすぎません。すぐに効果が切れて、またテンションを上げるためにこれらのものがほしくなります。

低血糖症の人は、これらのものの依存症になることが多いのです。しかしこれを続けると、解毒のために肝臓に負担がかかったり、副腎が十分にホルモンを分泌することができなくなる「副腎疲労」と呼ばれる状態におちいったりします。さらに、ドラッグなどの場合は深刻な健康被害を及ぼします。

そうならないために、これらのものはなるべく避けることが必要です。

 

これ以外に、低血糖症の食事法でいくつか気をつけていただきたいことがあります。

ひとつは、「タン白質をしっかり食べる」ということです。

低血糖症の人はほとんどが栄養失調ですが、とくにタン白質が不足している人が多いのです。タン白質はじつは食事から十分にとることが難しい栄養素です。私たちには、細胞が壊されて捨てられていくぶんのタン白質をおぎなうために、体重1kgあたり最低1gのタン白質が毎日必要ですが、 150gのステーキを食べてもとれるタン白質は15g程度です(食品成分表によると肉・魚のタン白質の含有量は100g中20g前後ですが、調理により半減します)。このため、私たち日本人の多くはタン白質が不足しています。

タン白質は体を作る基本的な材料となる栄養素であり、とても大切なものです。タン白質が足りないと体が弱ってしまい、体力が落ちます。また、ホルモンや神経伝達物質の材料となり、体をうまく調節し、機能させるためにとても重要です。ビタミンやミネラルのサプリメントをとっても、タン白質が足りないとそれらをうまく利用することができません。低血糖症の症状を改善するためには、まず十分なタン白質をとることが大切なのです。

またタン白質の中でも、もっとも体に吸収されやすく、体内での利用効率が高いものは、動物性タン日貨です。動物性タン白質、つまり肉・魚・卵などの食品は、アミノ酸のバランスが優れているだけでなく、鉄や亜鉛、ビタミンA・ビタミンE・ビタミンB12、必須脂肪酸など、野菜からはとりにくい栄養素を同時にとることができます。とくに女性にこそしっかり食べていただきたい食材です。 目安として、1回の食事で、必ず「手のひらひとつ分」のタン白質を食べるようにしましょう。少なくともお肉だったら100g前後、魚だったら一尾かひと切れ、卵だったら2個、お豆腐だったら半丁くらいを、毎食必ず食べる、ということです。

体型を気にしている若い女性、とくに摂食障害の患者さんの多くは、「タン白質は太る」というイメージを持っており、肉や魚や卵などを極端に制限していますが、それは大きなまちがいです。三大栄養素の中で一番太るものは、糖分です。理由は、インスリン、すなわち「太らせるホルモン」をもっとも多く分泌させるからです。タン白質はインスリンを出しにくいので、太りにくい食材です。これに関してはダイエットの項でくわしく書いていますので参考にしてください。

残念ながらベジタリアンの人は、これらの動物性タン白質に豊富な栄養素が不足することが多いのです。人類は動物性食品を食べることによって独自の進化を遂げてきたのであり、植物性食品からのみでは代謝を維持するための十分な栄養素を得ることはできません。人体の代謝や生理的苦くみを考えれば、動物性のものを含めてしっかりとタン白質をとることが必要不可欠であることはいうまでもありません。アレルギーなどの問題や思想的な理由で動物性食品を食べないという場合は、そのような不足しやすい栄養素をサプリメントで補うことが、健康維持のためには必須といえるでしょう。

また、動物性食品というと、コレステロールが上がってしまうから食べすぎるのはよくない、と思っている人が多いですが、実際にはそんなことはありません。コレステロールは本来、ホルモンの材料や細胞膜の材料として必要不可欠な物質です。血液中のコレステロールの約80%は、必要だから肝臓でわざわざ合成しているのです。口から入ってくるコレステロールが少なければ肝臓でたくさんつくりますし、多ければつくる量を減らします。きちんと調節ができるので、控える必要などないのです。また、日本のコレステロールの基準は厳しすぎることが指摘されています。コレステロールは体にとって必要なため、高い場合より低い場合のほうが死亡率が高いのです。コレステロール神話にとらわれることなく、必要なタン白質をしっかりとるために、動物性食品もふくめたタン白質をしっかりとることが重要です。

もし実際にコレステロールが高い場合は、糖質のとりすぎやメタポリックシンドロームによって、糖代謝と連動して脂質代謝が乱れていることがほとんどです。この場合は、ダイエットおよび糖質制限がもっとも必要とされます。また、甲状腺機能低下症があるとコレステロールが高くなることがあるので、甲状腺の検査をされるとよいでしょう。

もちろん、胃腸の調子が悪い場合や、体調が優れない場合は、胃腸に負担をかけないという意味で、肉などの消化しにくいものを無理して食べる必要はありません。その場合アミノ酸のサプリメントを利用すると消化に負担がかかりにくくなります。また、アレルギーのある食品は動物性、植物性にかぎらず避けるべきです。

心がけていただきたいことのもうひとつは、「食物繊維をしっかりとる」ということです。

血糖値の安定のためにとても重要なのが、食物繊維です。食物繊維は、血糖値が急激に上がるのを防ぐ防波堤のはたらきをします。

緑黄色野菜や根菜類などの野菜、海藻、きのこ、豆類など、食物繊維が豊富な食べものを積極的に食べるようにしましょう。

食物繊維には、腸をととのえ、便通をよくするはたらきがあります。血糖値が急激に上がってしまう理由のひとつに、腸内環境がよくないことがあげられます。食物繊維や発酵食品などにふくまれる乳酸菌は、腸内環境を改善して結果的に低血糖症の症状を改善するのに役立ちます。

 

以上、抜粋終わり

コレステロールの摂り過ぎは

身体に悪いというのは、

嘘です。

これは製薬会社が儲けのために

作り出した話です。

逆にコレステロールが低いと、

免疫力が下がり、

病気になりやすくなります。

過剰な取り過ぎは問題ですが、

普通に摂取する分には問題ありません。

ですので、

あえて避ける必要はまったくありません。

この件に関しては、

また改めてお伝えしたいと思います。

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