今回は同テーマの第2弾です。
著書『なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病』から下記抜粋します。
- GIの低い食品を食べる
そもそも、血糖値が急激に上がってしまうものを食べることが、低血糖を起こす原因ですから、血糖値を上げる食べものは避け、血糖値を上げにくい食べものを食べることが治療になります。
単純にいうと、血糖値を上げる食べものは、糖分だけです。
つまり、低血糖症の食事療法の基本原則は、「糖分を控える」ということです。
もちろん、糖分にもいろいろありますから、すべての糖分がよくないわけではありません。また、いわゆる炭水化物と呼ばれる食品以外の食品にも、糖分は含まれています。
そこで食べものを選ぶときの参考にしていただきたいのが、GI(グリセミック・インデックス)です。(巻末212ページ)
GIとは、「血糖値の上がりやすさ」を意味する数値です。GIが高い食品は、血糖値を急激に上昇させるため、インスリンが多く分泌され、結果的に低血糖を起こします。逆にGIの低い食品は、インスリンを出しにくいため、低血糖を起こしにくい食品です。
砂糖やブドウ糖果糖液糖、また白米や白パンなどの精製された糖分は高GIであり、血糖値を急激に上げ結果的に血糖値を下げてしまう、低血糖症には非常によくない食品ということになります。
最近、ブドウ糖をつかった加工食品が「疲労回復によい」として販売されていますが、単糖類のブドウ糖は二糖類の砂糖よりもさらに分子が小さいため、砂糖よりも急激に血糖値を上昇させてしまいます。このため、低血糖症の人にとっては、「砂糖よりも悪い」食品です。
逆に、低血糖を起こさないためには、GIの低い(50以下)食べものを食べればよいわけです。おおまかな低GI食品と高GI食品の分類は以下のとおりです。
低GI食品(食べてよい・または積極的に食べるべき食品)
・肉
・魚介類
・卵
・大豆製品
・乳製品
・野菜
・海藻
・きのこ
・くだもの
・ナッツなど
低GIだが人によって気をつけたほうがよい食品
・玄米や全粒粉のパンなどの全粒穀物
高GI食品(食べてはいけない〜なるべく避けるべき食品)
・あまいお菓子や飲みもの
・スナック菓子
・砂糖やブドウ糖果糖液糖が入った食品や料理
・白米や白パンなどの精製された穀物、またはそれを使った加工食品
低血糖症の食事療法を、イメージしやすいように簡潔にいうと、
・あまいものはやめる
・主食を減らしておかずを中心とした食事にする
ということです。
もしあなたが「あまいものをやめなさい!」といわれてとてもがっかりしたり、低血糎症なんて存在しない、デタラメに決まってる、と反抗したり、どうにかして食べる方法がないかと画策したりするようであれば、あなたは低血糖症である可能性が高いです。なぜなら、あまいものが食べたい、という欲求そのものが、低血糖症の症状だからです。
がっかりする人が多いかもしれませんが、低血糖症の治療ではあまいものは一切禁止です。あまいものをやめないかぎり、低血糖症は治りません。
そもそもあまいものは人間の体にとって食べる必要がないものです。なぜならあまいお菓子や飲みものは、カロリーだけはありますが、タン白質やビタミン・ミネラルなどの栄養素はまったくといっていいほど入っていません。それだけでなく、大切な血糖値を不安定にさせ、体内環境の乱れを引き起こす、私たち人類が何万年もかけて進化して得た生理機能にまったくそぐわない食べものです。体に害を及ぼすことはあっても、いい影響を与えることはない、といっても過言ではありません。
いまは「あまいもの中毒」になっていて、どうしても食べたいかもしれませんが、血糖値のアップダウンがなくなるまで我慢すると、あまいものは自然とはほしくなくなります。
しかし、それでもどうしてもあまいものが食べたい!!という人は、血糖値に影響を与えない人工甘味料を使ったスイーツの作り方が巻末にありますので、手作りされるとよいでしょう。
次に問題となるのは主食のとり方です。
白米を食べても低血糖症にならない、という専門家もいますが、パンがダメでコメなら大丈夫、ということはありません。コメでも麦でも、精製された穀物はすべて低血糖症の原因になりえます。
それに対して玄米や全粒粉のパンなど未精製の炭水化物(糖分)は、食物繊維が多く含まれているためGIが低いので、低血糖を起こしにくい炭水化物です。
ただし、胃腸の弱い人は玄米をうまく消化できない場合がありますので、胚芽米や麦ごほんなどにしてもよいでしょう。
以上、抜粋終わり
この中に人工甘味料なら
血糖値の上昇が緩やかなので良いと書いてますが、
これは間違いです。
人工甘味料も精製された糖分なので、
単糖類になり、
急激な血糖値の上昇を招きます。
注意してください。