うつ病からの脱出ー低血糖症の成り立ち 4ー

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今回は同テーマの第4弾です。

著書『なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病』から下記抜粋します。

あまいもの中毒

このようにして、私たちは簡単に「あまいもの中毒」になってしまいます。この状態になってしまうと、「あまいものが食べたい!」という体の欲求はとても切実なものになります。

 

あまいものが大好きだ

砂糖は脳の栄養だと聞いたので、毎日欠かさずチョコレートを食べるようにしている

疲れたときはあまいものにかぎる

缶コーヒーや炭酸飲料などを飲むのが習慣になっている

食後に必ずデザートを食べなくては気がすまない

あまいものを食べることは人生の楽しみだ

コンビニのスイーツコーナーは必ずチェックして、絶対になにかしら買う

時間がないので・食事はあまいジュースやお菓子などですます

あまいものを食べていると幸せである

ケーキや菓子パンが主食である

あまいものがなくては生きていけない

 

このような状態は、いうなれば「糖分の中毒」です。

一度このような状態になってしまうと、ヘビースモーカーがタバコをやめられない、アルコール依存症患者がお酒をやめられない、というのと同じで、あまいものを食べずにはいられない状態になってしまいます。まさに、「やめられない、とまらない」という状態です。

(注‥あまいものが大好きだという方が必ず低血膳症であるとはかぎりません)

このような血糖値の乱高下をくりかえしていると、次第に自律神経やホルモンバランスなどの大切な体内の調節機構(ホメオスターシス)が乱れ、自律神経失調症状やホルモン失調などもくわわり、じつにいろいろな症状を起こすようになります。

当然ながら食事の内容もかたよったものになってしまうために、栄養失調にもなり、その症状もくわわって、さらにさまざまな精神的・身体的症状に悩まされるようになるのです。

 

太ってしまう理由

低血糖症によって引き起こされるのは、精神的な症状だけではありません。

低血糖症ではさまざまな症状が起こりますが、多くの患者さん、とくに女性の患者さんにとって、おそらくどんなことよりも許しがたいであろうと思われる症状があります。

それは、「太る」という症状です。

肥満は、低血糖症の症状のひとつなのです。

何度も書いてきたように、あまいものなどの精製された糖分を食べると、血糖値が急激に上がります。すると、上がった血糖値を下げるためにインスリンが過剰に分泌され、その結果、血糖値が下がってしまうのです。

そもそも、インスリンがなぜ血糖値を下げるのか、ということを考えてみましょう。インスリンは血糖(グルコース)を細胞内にとりこんで、エネルギーとして利用するためにはたらいているホルモンであり、本来は生きていくために絶対的に必要なものです。インスリンが適度な量で分泌されていれば、ちょうどいいスピードで細胞はエネルギーのもとであるグルコースをとりこむことができ、エネルギーとして利用できるので、とくに問題が起こることはありません。

しかし、インスリンが過剰に分泌されてしまうと、困ったことになってしまうのです。

脂肪組織・筋肉組織では、インスリンが多く存在すると細胞内へのグルコースの透過性が増大し、グルコースがどんどん細胞内へ流れ込んできます。その結果として、血糖値が下がるわけです。

しかし、私たちの細胞がグルコースをエネルギーに変換できるスピードには、限界があります。

細胞がグルコースをエネルギーに変えるスピードよりももっと速く、グルコースが細胞の中に入ってきてしまったら、グルコースが細胞内でたくさんあまってしまうことになります。このあまったグルコースはどうなるのでしょう? そう、脂肪に変わってしまうのです。

簡単にいうと、「インスリンは過剰な糖分を脂肪としてたくわえることで、血糖値を下げているのです。このために、低血糖症には肥満の人が多いのです。標準体重の人でも筋肉が少なく脂肪が多い、「隠れ肥満」の人が多く見受けられます。この状態が進行すると、メタボリックシンドロームや糖尿病などになり、さらにすすむと動脈硬化や心筋梗塞・脳梗塞など、いわゆる生活習慣病になってしまうのです。これに関しては第2章でくわしく説明していますのでお読みください。

低血糖症は“現代病”を読み解くキーワード

このように、低血糖症は、精神的な病気や肥満まで、じつにさまざまな症状や病気と関係しています。

現代は、空前の「健康ブーム」です。しかし、私たちがいかに「健康によい」といわれていることを実践しても、いかに医学が進歩しても、病気の人が減るばかりか、逆に増えているのは、私たちがしている健康のための努力の方法が間違っているためではないでしょうか。

それを解決するための鍵のひとつが、低血糖症なのです。

次章からは実際の症例をあげ、低血糖症の症状についてくわしくみていくことにしましょう。

 

以上、抜粋終わり

精神が病んでいる方で、

甘い物が好きでやめれない方、

一度自分が低血糖症でないか、

疑ってみて、

自分の症状が低血糖症の症状に、

合致していないか、

確かめてください。

ひょっとしたら、

自分は精神疾患ではなくて、

低血糖症なのかもしれませんよ。

もしそうだったら、

薬を飲んでも、

症状は改善しません。

治療法が違うのですから。

もしやと思ったら、

すぐに確認してみてください。

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