うつ病からの脱出ーパニック障害 3ー

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今回は同テーマの第3弾です。

著書『なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病』から下記抜粋します。

【解説】

田代さんは初診時、明らかな栄養失調状態でした。まずヘモグロビンが基準値を下回っており、貧血であったことは大きな問題です。52才で子宮摘出術を受け、閉経しているので、もう月経はありません。胃カメラをしたとき軽い胃炎が見つかりましたが、明らかな冒からの出血はありませんでした。明らかな出血がないのに貧血が起きている理由としては、まず栄養失調を考えなければいけません。

また、田代さんはデータから、明らかな低蛋白血症であり、鉄欠乏の状態でした。ほかの項目からビタミンB群の不足も示唆されました。これらはすべて血液の材料となる栄養素であり、その不足が長期にわたると、赤血球を十分に作ることができなくなり、貧血になってしまうのです。

貧血を起こすような栄養状態は、当然ホルモンや神経伝達物質などの材料が不足しているということであり、ホルモンバランスや自律神経調節、または精神的を症状にも影響をおよぼす場合があります。症状の原因としてこれらの栄養失調が考えられる場合には、まず不足している栄養素を補う必要があります。

田代さんの場合、これだけ栄養失調になっていたのは、ピロリ菌の影響と、ご主人に合わせてタン白制限をおこなっていたせいだと考えられます。進行した腎不全などの特殊な状態でないかぎり、タン白質を制限するということは、栄養失調を起こす大きを原因となり、健康を害するおそれがあるため、おこなうべきではありません。

また田代さんが控えていたタン白質の代わりに食べていたものは、炭水化物でした。白米やめん類などの精製炭水化物は、血糖値を急激に上げて結果的に低血糖を起こし、アドレナリンやノルアドレナリンを分泌させます。そしてこれがパニック発作や、怒りっぽさなどの原因になっていると考えられます。

ピロリ菌による萎縮性胃炎の存在も、栄養素の消化吸収を阻害するため、栄養失調の原因となります。とくにタン白質や鉄・カルシウムなどの栄養素の吸収不良の原因となることがあるのです。しかし糖分の吸収には影響しないため、糖分だけは吸収されてしまうので、低血糖症を起こしやすくさせる条件のひとつになる場合があります。ピロリ菌がいて胃炎などの症状がある場合は、医師に相談してみるとよいでしょう。

パニック障害とは

パニック障害とは、くりかえして起こるパニック発作と、発作が起こることへの不安、およびそれに伴う回避行動(パニック発作を起こした場所を避けるなどの行動)が特徴とされる、不安障害の一種です。

パニック障害の原因はまだよくわかっていませんが、脳の青斑核という部分におけるノルアドレナリンなどの神経伝達物質の分泌の異常が指摘されています。通常は薬物療法または心理療法などがおこなわれますが、なかなか治療が難しいのが現状です。

パニック障害の原因はいろいろなものが考えられますが、その中のひとつとして考えられるのが、低血糖症です。

あまいものなどの精製された糖分を食べることなどにより、低血糖が引き起こされると、今度は血糖値を上げるためのシステムが作動します。中でも重要なはたらきのひとつが、何度も書いているように、種々のホルモンが分泌されるということです。

血糖値を上昇させるために分泌されるホルモンの一種、アドレナリンとノルアドレナリンは、前述したように「攻撃ホルモン」と呼ばれるホルモンです。とくにノルアドレナリンは、不安感や恐怖感、絶望感などのネガティブな感情を引き起こします。一部のパニック障害の患者さんは、低血糖症によるこれらのホルモンの影響により、症状が誘発されていると考えられます。

症状や食事内容から低血糖症が疑われる場合は、5時間糖負荷試験をおこない、低血糖症の有無を判断するとよいでしょう。

また、低血糖症以外にも、食物アレルギーや重金属、腸内環境の悪化、ホルモンバランスの乱れなどによっても症状が起こる可能性があります。一般的な治療法で効果がない場合は、これらのくわしい検査をおこなってみると、まったく別の治療の糸口が見つかる場合があります。専門家に相談されることをおすずめします。

 

以上、抜粋終わり

上記の症例も食事の問題が絡んでました。

私は精神疾患はすべて食事の問題が、

絡んでいると考えています。

現代の食事は、

食べているから栄養は満たされている

とは限りません。

そこが問題なのですが、

この問題を解決するには、

食事に対する知識を深めなければなりません。

日々の生活のことなので、

しっかりと勉強して欲しいと思います。

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