うつ病からの脱出ーそれでもクスリを飲みますか? 7ー

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今回はこのテーマの第7弾です。

著書『大笑い!精神医学』かた下記抜粋します。

睡眠キャンペーンの成果とは?

厚生労働省の集計(速報値)では、2010(平成22年の自殺死亡者数は全国で2万9524人となり、09年から1183人減少。36都道県で減りました。全国的に減っている中、「睡眠キャンペーン」を本格的に導入している自治体では自殺者が増えています。「睡眠キャンペーン」では、「2週間以上継続する不眠の早期発見が、うつ病の早期発見・早期治療、ひいては自殺予防につながる」として、早めの専門機関への受診を促すことを目的としています。

ところが静岡県富士市では、2006年から「睡眠キャンペーン」を事前試行として実施しましたが、自殺者は反対に増えてしまいました。そればかりか同様のキャンペーンを行なった滋賀県大津市でも同じことが起こってしまったのです。

国が主導した睡眠キャンペーンはもののみごとに失敗に終わりました。精神神経学会でさえ「富士モデル」は「不治モデル」と言いきりました。

しかし多くの人がそれに気づいているかといえばどうもそうではないようです。試しに普通の患者さんに問いでも、「え、うつとか不眠って早いうちに睡眠薬飲むのが大事なんですよね?」といまだに思っています。

データ上、睡眠薬を使った群は自殺率が明らかに上がったという研究がちゃんとあります。

自殺遺族が集まる自死遺族連絡会(代表・田中幸子)では、睡眠薬や精神薬の服用が自殺につながると考え、地域の啓蒙運動として精神科受診をしないことや睡眠薬・精神薬を使用しないよう積極的に呼びかけを行ないました。その結果、本拠のある宮城県では自殺率が20%も改善したのです。

本当は睡眠薬にうまい使い方もへったくれもないのです。しかし患者も医師も目先の利益を追うばかりで睡眠薬をなくすのは至難の業となっています。睡眠薬の場合、安易にそれに頼ろうとする内科医や整形外科医などの罪も大きいといえます。

 

あぶない「医療保護入院」制度

2012年、厚生労働省の検討会は、入院が必要な精神疾患の患者を、保護者の同意があれば入院させることができる「医療保護入院」の制度で、保護者が同意しない場合でも医師の判断で入院を可能にするとの見直し案を取りまとめています。

これがどれほど危険なことか、この本を読んできた皆さんになら理解できることでしょう。名目としては保護者の同意がなければ入院させられないことや、保護者の意向で入院が長期化しやすいなどの問題が指摘されているとのことですが、それが何の意味もないことはおわかりでしょう。

「保護者(家族)の同意は不要」ということは、たとえば要介護の家族を「精神病」扱いにすることで、平成の「姥捨て山」のような機能を精神病院は発揮します。要介護でなくても、「自分の子ども・両親は精神病だ!」と精神保健指定医に吹き込むことで、強制入院させることができる、ということです。

「私はずっと親の面倒を見ようと決めていたのに、法律の強制だからしょうがないんですよ。ご近所さん、ご親戚さん」という言い訳が見事に成立するわけです。

発達障害といわれている子どもたちも、「この子、精神病だから」というレッテル貼りだけで、ベルトコンベア式に精神病院送りにできます。お偉いさんが「あいつ、邪魔」って言ったら、精神科移送サービス(有料)で全員精神病院送りにできてしまうのです。そこのあなたも、そこのあなたも(もちろん私など真っ先に)病院送りです。

まあ、なんと権力者的で素晴らしい法律なんでしょう。この法律について、厚労省は「精神障害者の家族会のほうから、今の医療保護入院は家族の負担が大きすぎるから改正するべきだという要望があり、出てきた話です」と説明していますが、家族会というものの本質が理解できるエピソードです。

以上、抜粋終わり

睡眠薬を常用している人はかなりおられますが、

特にお年寄りの方は、

何の疑いもなく、

眠れないからということで、

医者に処方された薬をのんでいます。

ひどい人は5種類以上、

毎日飲んでいるようです。

そのため見えるところでは、

むくみなどの副作用が出ています。

しかしそれを薬の副作用だとは思っていませんから、

服用し続けているわけです。

説明しても、

理解できる人もいますが、

ほとんどの方は理解できないようです。

自分で考えることをしないからです。

いつもこのような状況に、

腹立たしさを覚えていますが、

どうすることもできないのが現状で、

理解するまで何度も説明するしかないと思って、

繰り返し行っています。

医療保護入院制度ができれば、

私も精神病扱いにされて、

入院させられるでしょうね。

そうならないことを願ってます。

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