うつ病からの脱出ーこれでは、うつ病にされてしまうー

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今回はこれでは、うつ病にされてしまうというテーマでお伝えします。

著書『新型「うつ」原因は首にあった!』から下記抜粋します。

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そもそもうつ病とは?

うつには、「うつ病」と「頸筋性うつ」の二種類があり、両者を区別しないで治療していることが、うつ病の患者さんの増加につながり得ることを、冒頭で述べました。

では、一般に、どのようなときにうつ病と診断されるのでしょうか? 私は精神医療の専門医ではありませんので、詳しく述べることは避けますが、うつ病と新型のうつの違いを述べるために、一般的なうつ病の概念について述べてみます。

現在、精神医療の世界でうつ病診断に採用されているのは、米国精神医学会の診断基準『DSM―Ⅳ―TR(精神疾患の分類と診断の手引き)新訂版』です。

これによると、うつ病は気分障害に分類されています。気分障害は、操の状態とうつの状態を繰り返す「双極性障害(躁うつ病)」と、うつ症状だけの「うつ病性障害」に分類されています。さらに、うつ病性障害は「大うつ病性障害(一般にうつ病といわれるもの)」「気分変調性障害」などに分けられています。

一般の人たちがイメージしているうつ病は、大うつ病性障害に該当します。このDSM分類の普及により、うつ症状があれば、その症状が起こった原因とは関係なく、全てうつ病として処理されていることが問題です。

そして今、精神科や心療内科の医師たちが困り果てているのは、「うつ病とは何か?」ということです。今まで、精神疾患のうつ病は、原因もわからなければ、完治させる的確な治療法もなかったのです。さらに、本来の精神疾患のうつ病以外のうつ症状も、全てうつ病と同じような薬剤を用いて、“薬漬け〞と言ってもいいような治療が行われているのです。

当センターを受診する患者さんのなかには、精神科、心療内科で二〇種類以上の薬を処方されている人もいます。患者さんによると、症状が一つ増えるごとに薬が増えていくのだそうです。精神科や心療内科の医師ですら「うつ病とは何か?」がわからなくなってしまったのです。

今や混乱状態にあると言っても、言い過ぎではないでしょう。

新型うつは精神疾患ではない。

精神科や心療内科で治らなかった多くの患者さんを治療してきてわかったことは、今急増しているのは、本来の精神疾患であるうつ病とは全く別の新型うつという新しい病気であるということです。

そして、新型うつは首の筋肉に原因があって起こるもので、首の異常を治すとうつ症状は治るのです。これを精神疾患のうつ病と見なして、抗うつ薬やカウセリング治療をしても治らないのです。

日本では、毎日一〇〇人近い自殺者が出ていますが、精神疾患である本番のうつ病は、発症率が変わりません。今爆発的に急増しているのは、精神疾患のうつではなく、精神疾患とは何の関係もない、首の筋肉が原因の頸筋性うつです。

首の筋肉が原因で、自律神経失調、頭痛、めまいなどを起こす不定愁訴が発生し、身体不良が起き、その結果としてうつが出てくるのです。

この新型うつは、治療していくと先にうつ症状が消え、その後に不定愁訴が消えていきます。

症状が軽い人もいますが、時間が経つうちに精神疾患のうつ病と区別ができないほど症状が強くなり、自殺にまで至ってしまうこともあります。

私が診察した患者さんのなかにも、病気の途中で「自殺を考えていた」という人が非常にたくさんいます。ほとんどと言っても言い過ぎではありません。

参考までに、精神科医が参考にしているDSM分類のうつ病の診断基準の一部を抜粋しておきます。

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「えっ、私がうつ病? まさか!」

精神的な不調があったり、どこの病院に行っても治らない不定愁訴があって病院に行くと、必ずといっていいほど各科をたらい回しにされます。そして最終的には、うつ病にされてしまったり、本人自身もうつ病ではないかと思い込んでしまうことが少なくありません。

次に挙げるAさんもその一人です。

 

医療用機器メーカーに勤務するAさん(36歳)は、製品の納期が迫り、追い込みで仕事をしているせいか、夜、寝つきが悪くなっていました。寝ついたとしても、夜中に目が覚めてしまい、慢性的に睡眠不足の状態が続いていました。そのうち、朝起きるのが辛くなり、日中もだるくなってきました。「体調不良は、仕事のプレッシャーによるストレスからだろう。繁忙期が終われば治る」と自分に言い聞かせ、仕事に打ち込んでいました。

無事に納品を終え、Aさんは新たな制作プロジェクトに取り組み始めましたが、仕事のプレッシャーからは少しも解放されません。不眠の日々は、相変わらず続きました。徐々に仕事への集中力もなくなっていき、睡眠薬を処方してもらおうと心療内科を受診しました。そこで、「うつ病」と診断されたのです。

「えっ、私がうつ病? まさか!」

Aさんはショックを隠すことができませんでした。しかし、ひとまず医師の指示に従おうと、抗うつ薬による薬物療法を受けることにしたのです。

処方された薬で不眠は治りましたが、日中のだるさや頭痛がひどく、部屋に引きこもりがちになりました。精神科医にこのような不調を訴えると、薬の量や種類が増えていくばかりです。にもかかわらず、症状は一向に良くならない。そのうち、薬の副作用のせいか、夜徘徊したり、記憶の一部が欠落するようになっていったのです。

Aさんは「うつ病の診断だけでも意外だったのに、薬漬けの状態となり、副作用らしき症状まで現れてきたことには、全く納得がいかなかった」と言います。

安易にうつ病と診断し、即、抗うつ薬を処方する現状の診療には大きな問題があります。精神科や心療内科の診断、治療に疑問を抱き、Aさんのように訴える患者さんは大勢います。

どこの病院に行っても不調の原因がわからず、病院を渡り歩くワンダリングを続け、最終的に精神科や心療内科を受診して、「うつ病」の診断あるいは「うつ病一歩手前」「抑うつ状態」と言われ、抗うつ薬を処方される。医師に言われるまま抗うつ薬を服用し続けても、一向に症状が改善されない。調子が悪いので、抗うつ薬とは手を切りたいという人たちだけでなく、精神安定薬の大量服用やリストカットにより、自殺未遂を繰り返した人たちも少なくありません。

こうした不幸な患者さんたちは、首こりが原因のうつ症状(頚筋性うつ)であることがわかれば、かなり重い症状に苦しんでいても、首を治療することによって、非常に高い確率で回復していきます。

Aさんは、治療を受けることでうつ症状がほとんど消え、「この数年間にはなかったぐらい元気になった」と言っています。

一方、「軽いうつ病」と診断され、抗不安薬を服用していたBさんも、薬物療法には不信感がありました。

 

Bさん(40歳)は、ある日突然、激しいめまいと目の痛みを経験。続いて、不眠、胃腸障害、肩の痛み、首の痛みなどが次々に起こり、近所のかかりつけ医にかかったのですが原因は不明でした。紹介された総合病院で消化器科、耳鼻科、眼科、整形外科などを次々に受診しましたが、原因はやはりわかりません。最終的には心療内科を紹介され、「軽いうつ病」と診断されたのです。

心療内科では、抗不安薬と睡眠薬を処方されて服用しましたが、良くなりませんでした。

「薬物療法では、一生治らないのではないだろうか?」

そんな疑問や不安を常に抱きつつ、心身ともに幸い毎日を送っていたそうです。

頚筋症候群の治療を受けて回復したBさんは、現在、抗不安薬から解放され、体調もすこぶる順調です。

「体調が良くなったからこそ、心療内科で薬物療法を受けていた当時の具合の悪さが実感できる」と言います。

こうした数々の臨床経験から、私は近年増加している「仮面うつ」や、精神科で「軽症うつ」といわれるうつの患者さんは、実は首の治療で治せる新型うつ、つまり「頸筋性うつ」である可能性が高いとみています。特に仮面うつは、ほとんど頚筋性うつと言ってよいほどです。

首の筋肉が原因のうつは、驚くほどたくさんの患者さんがいて、首の筋肉の治療で完治できるのに、精神科や心療内科で薬漬けにされ、五年も一〇年も治療が長引いてしまうのは、大きな社会問題ではないでしょうか? 実際、五年以上抗うつ薬を飲み続けでも症状は改善しないので、「首のこりを疑って受診した」という患者さんがたくさんいます。

むろん、首治癒は万能というわけではありません。この治療で、先に述べた精神疾患である「大うつ病性障害」や「双極性障害(躁うつ病)」は治せません。

また、うつ病と新型うつを併発している場合、首の治療を受けることで、新型うつは完治しますが、精神疾患のうつ病は治りません。

真性の「うつ病」と新型の「頸筋性うつ」とを 区別する

原因があってうつ症状を起こしている場合、それを解消すれば症状は消えていくはずです。ところが現実には、多くの心療内科やメンタルクリニックでは首の筋肉の異常が原因である頸筋性うつの患者さんに対して、うつ病の患者さんと同じ治療を行っています。頚筋性うつの原因は首の筋肉、「頚筋」にありますから、単にその一つの症状として出ている「うつ」に対し、抗うつ薬を処方しても根本的に治るはずがありません。せいぜいうつ症状が軽くなる程度で、副作用に悩まされることもしばしばです。頸筋性うつではうつ症状のほかに身体症状の不定愁訴がたくさん出ているはずです。

うつ病の患者さんの治療は、薬物療法と精神療法が中心です。精神科や心療内科でうつ病と診断されて、安易に抗うつ薬を処方されたりしないためにも、うつ病と新型うつの違いについて、きちんと理解しておきましょう。

下記では、両者の違いについて表にしています。

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以上、抜粋終わり

上記のように、

安易に病院へ行くと、

薬漬けにされ、

ドツボにはまることになります。

病院は治すところではありません。

症状を緩和してくれるとこです。

そこのところを間違えていると、

餌食になります。

 

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