今回はCase 5の紹介です。
著書『新型「うつ」首が原因だった!』から下記抜粋します。
Case 5
肩こり、ふらつき、パニック、うつ。 仕事ができなくなって退職
30歳女性Gさん
二二歳の頃からうつ症状が出始め、心療内科を受診すると、「うつ病」と診断され、パキシルを服用していたGさん。しかしパニック発作を頻発するようになり、電車にも乗れなくなって…。
症状経過
私は一五歳の頃から首こりの症状が出てきました。次第に憂うつな気分が出るようになり、首こり、肩こりが強くなりました。何もする気が起きなくなり、無理をして学校に行こうとすると、お腹が痛くなり、学校も休みがちになりました。
二〇歳頃から首こりがひどくなり、いろいろな症状が出てきました。頭痛、めまい、ふらつき、吐き気などの症状が出て体調が悪くなり、学校に行けなくなりました。この頃、無理矢理学校に行くと、突然不安になり、脈が速くなって、息が苦しくなることがありました。手足もしびれ、お腹が痛くなり、トイレへ駆け込みました。救急車で病院に運ばれ、「パニック障害」と診断されたのです。
以後、パニックの発作が駅や電車の中でも起きてしまうかもしれないという不安から、外出できにくくなり、困り果てていました。さまざまな目の症状も現れました。目が疲れやすくなり、像がぼやけるようになって、目の奥が痛くなりました。手足が冷たいのに、顔や上半身がのぼせて熱くなるという症状も出てきました。
二二歳の頃からうつ症状が強く出て、心療内科を受診すると「うつ病」と診断されてパキシルを処方され、飲み始めました。
胸はいつも圧迫されているように感じられ、夜も十分に眠れなくなりました。長い時間、寝言を言っていたようですが、私は全く記憶に残っていません。朝はだるくなり、起きることが苦痛になっていました。
二五歳の頃よりパニックの発作が頻発するようになり、電車に乗れなくなりました。
パキシルは、一日二錠(20㎎×2+10㎎×1=50㎎)飲んでいました。消化器の症状も出てきて、腹痛、下痢が続くようになりました。
二六歳のときに仕事が続けられなくなり、退職せざるを得なくなりました。以後は、家に閉じこもったまま、“生ける屍”のような状態で、毎日が辛く、地獄のような日々を送っていました。
受診時、首のチェックポイント三六カ所全てに異常が見つかり、入院治療をすすめられました。ベッドがなかなか空かなかったために、三カ月待って、ようやく入院できました。
入院一週間後には意欲が出てきて気分の落ち込みなどがなくなり、二週間後には、不安感やイライラなどがなくなって、六つのうつ症状は全てとれました。頭痛やめまい、像がぼやけるなどの身体症状もどんどん改善され、それに伴い、体調はみるみる良くなっていきました。
入院前には三錠飲んでいたパキシルも徐々に減らしていき、最後は中止しました。パキシルを飲むのをやめられたのは大きな収穫でした。
触診のたびに首の痛みの箇所や度合いが減り、自分でも治っていくのをはっきりと実感できました。自覚症状が消えたことと抗うつ薬をやめたことで体は大変楽になっていました。
不定愁訴が全部消えて晴れて退院。健康な体を取り戻すことができ、病院のスタッフの方々にはとても感謝しています。
退院後の現在、体調はいたってよく、元気で仕事に励む毎日です。
解説
入院して一週間後には、Gさんのうつ症状六つのうち、「何もする気が起きない。意欲がない」、「気分が落ち込む。気が滅入りそうだ」など、三つの症状が消えました。身体症状の頭痛、頚部痛、めまい、像がぼやけるなどが改善し、体調は良くなっていきました。
抗うつ薬は、入院前より一日パキシル三錠(50㎎)飲んでいたのを、入院一週間後には二錠(40㎎)に減らしました。入院二週間後にうつ症状は一度ゼロになったので、入院三週間後にパキシルは一錠(20㎎)に減らしました。
入院六週間後には、まだ不眠は続いていました。
入院九週間後に不眠は解消され、疲れやすさがとれてきました。
入院一一週間後には、まだ朝はだるくて起きにくい状態でした。うつ症状はなくなっていたので、パキシルは一日二分の一錠に減らしました。
入院一三週後にはパキシル服用を中止。退院時にはすべての不定愁訴が消えて、晴れて退院となりました。
退院九カ月後の現在、Gさんは、パキシルを全く飲まなくてもうつ症状は出ていません。身体の症状、不定愁訴も出ていません。全くどこからみても普通の健康な状態で、元気に働いています(ケース5・Gさんの治療経過(図表)は、口絵に掲載)。
新型うつは94%程度の治癒率ですが、パニック障害はほとんど100%治癒しています。これは私が世界ではじめて開発した自律神経失調の治療法で治るのです。パニック障害は自律神経失調の発作で精神疾患ではありません。
以上、抜粋終わり
新型うつの94%が治っているというのは、
高い治癒率だと思います。
恐らく残りの6%は
低血糖症がからんでいるのではないかと思います。
パニック障害は100%の治癒率とは素晴らしいですね。
たいへん尊敬できる素晴らしい医師だと思います。