今日は主題テーマの最後です。
著書『砂糖をやめればうつにならない』より以下抜粋します。
●あなたは低血糖症なのか?
糖負荷試験を採用しないとすると、どうやって低血糖症の診断をするのでしょう。よく使われるもうひとつの方法を紹介しましょう。それは、つぎの3つを満たせば低血糖症と診断するというものです。
(1) 低血糖症の症状がいくつもある
(2) 症状があらわれているときに血糖値が50以下になっている
(3) 症状があらわれたときにブドウ糖やクイックカーボを摂取すると、症状が迅速に回復する
市販されている血糖値の測定器を使用すれば、この方法はわりと簡便かと思います。でも、(2)の血糖値の測定は辛いかもしれませんので、省いてもよいでしょう。だから、右の条件(1)と(3)を満たせば、十中八九、低血糎症であると思います。
ここで、自分が低血糖症ではないかという疑いを持つ人にひとこと、ご注意申し上げます。もしかして、一晩絶食した後にブドウ精液を飲み、市販の血糖値の測定器を使って自分で糖負荷試験をしようという誘惑にかられるかもしれません。でも、この考えはよくありませんので、捨ててください。自己流の糖負荷試験は、不正確であるばかりか、とても危険だからです。
●低血糖症から若者を救え
低血糖症になるリスクのもっとも高いグループは、たぶん若者です。低血糖症は肥満を引き起こし、やがて糖尿病につながります。糖尿病になると、腎臓が壊れ、人工透析が必要になりますし、目が襲われると盲目になります。この一連の病気の根元にあるのが、低血糖症なのです。
低血糖症は、神経質、イライラ、気分の変動、うつ、冷や汗、めまいなどさまざまな症状としてあらわれますが、正しく診断されないために、なかなか正しい治療が行われていない、厄介な病気です。
アメリカでは、若者に糖尿病が増えつづけています。低血糖症も同じ傾向にあります。ファストフードレストランが軒を連ね、加工食品や冷凍食品が巷にあふれているという点、それから、肥満が増え、若者に糖尿病が増えているという点でも、わが国はアメリカとよく似ているのです。
未来を担う若者を低血糖症から守るには、どうすればいいのでしょう?もし、あなたが親なら、子どもがコーラのガブ飲みをし、キャンディ、ファストフードを食べすぎているかどうかを注意深く観察してみてください。
十代の若者は仲間同士で集まり、繁華街やファストフード店でドーナツ、キャンディ、 チョコレート、クッキー、ポテトチップスを食べながら、コーラを飲むなど、砂糖やクイックカーボを大量に食べる傾向があります。仲間が食べれば、自分もそうしなければというプレッシャーがかかります。このプレッシャーは相当なものです。だから、若者は、低血糖症になるリスクが大人にくらべ高いのです。
もし低血糖症になると、社会生活や学校での勉強に支障をきたし、長期的には彼らの健康を害します。
じつに、「アメリカ低血糖症支援協会」には、子どもが倒れたり、階段からころげ落ちたり、キレたりした後で、低血糖症と診断された子どもを持つ親からのメールが毎年、増加傾向にあり、このことに同協会の理事長ロベルタ・ラッギエーロは、危機感を表明しています。
甘いものが大好きな19歳の大学生アシナは、低血糖症を起こしてしまいました。数人の医師が診断にまごつくなか、彼女は数年かけてようやく正しい診断に巡り合いました。彼女は、こう言います。「以前、私は低血糖症など聞いたことがありませんでした」
でも今では、彼女はまわりの仲間がジャンクフードを食べるというプレッシャーにもかかわらず、彼女自身は正しい食事を実践しているのです。「でも、容易ではありませ」と彼女は認めます。
それは、そうです。彼女が仲間と外に出たとき、彼女の“へンな食事(本当は正しい食事)”を見た友人のひとりが奇妙な態度をとるかもしれません。でも、彼女は「ただ無視するだけ。健康でいたいなら、強くなくてはなりません」とキッパリと言います。
以上、抜粋終わり
低血糖症の疑いがある人は、5時間の糖負荷試験を受けると良いと思いますが、現状では簡単にいかないかもしれません。
そのため、ご自分で(1)と(3)を試してみて、満たしていたら低血糖症である可能性が高いと考えられます。
あとは、日常からクイックカーボを取らないように気をつけることで、徐々に改善してくると思われます。
もっと早く治したい方や自分一人では心配な方は、専門家にお願いするのがいいでしょう。
その時の選択の1つに、経絡治療がお勧めです。
是非検討してみてください。
必ずお役に立てると思います。