今日は第2弾です。
著書『精神科は今日も、やりたい放題』から下記抜粋します。
「昔はADHDなんて言わなかった。子どもって言ったんだ」
もう一つADHD(注意欠陥多動性障害)という概念がある。この概念が発達障害に属するのかどうかは意見が分かれるところだが、ADHDの概念のほうがより詐欺的で被害が大きいようである。
ADHDの詳しい知識は成書に譲るが、ひと言でいえば不注意で片付けが下手で思いつきで行動するということである。
これが特に子どもの病名として使われるということはいったい何を意味するのか?
アメリカのある良心的精神科医は、ADHDについて次のように嘆いたといわれる。
「昔は注意欠陥多動性障害(ADHD)なんて言葉は使わなかった。子どもって言ってたんだよ」
子どものいったい何割が不注意でないというのか?
片付けが上手か下手かはしつけによってまずは規定されるもので、十分なしつけによっても片付けられない子どもはごく少数であろう。思いつきで行動するなど夢多き子どもの最たるものであろう。もっといえば、子どもも片付けができないといけないとする発想そのものが、すでに固定観念の極みである。
であるとすればこの定義は何なのか?この定義は病人を増やしたい精神医療界側の思惑と、ろくな教育もしないで子どもに責任を押し付けようとする親側の思惑が、一気に合致した結果といえる。子どもは何も知らずにだまされた被害者、であるからこそ私はこの診断名が詐欺以外の何物でもないといえるのだ。
ADHD治療薬は、ほとんど覚醒剤
そしてADHDの場合、さらに問題となるのが薬の問題である。
ADHDでは専用の治療薬としてストラテラとコンサータという薬が承認されている。ADHDは集中力がないのでこれらの薬で集中力を高めようというのがお題目だ。
しかしこれらは本当に覚醒剤そのもののような薬であり、とてもじゃないが子どもに飲ませられるような代物ではない。海外では多くの注意喚起がなされているが、精神科医たちはすべて無視しているのが現状である。
たとえばストラテラの場合、各国政府機関による響告として以下のようなものがある。
【二〇〇五年】
二月・・・英国医薬品庁は、ストラテラが肝障害を引き起こす危険性について通知した。
八月・・・欧州医薬品審査庁医薬品委員会は、パキシルなどの抗うつ剤やADHD治療薬のストラテラが、自殺未遂、自殺念慮、攻撃性、敵意、反抗的行動、怒りを引き起こすとして、子どもの抗うつ剤服用に対して、それまでで最も強い警告を発行した。
九月・・・FDA(アメリカ食品医薬品局)は、ストラテラに対し、服用している子どもや若者に自殺念感の危険性が増大するという枠組み警告表示などの改訂を、イーライ・リリー株式会社に指示した。
九月・・・カナダ保健省は、ストラテラが自傷行為のリスクを含む行動と感情の変化を引き起こす可能性について医療関係者に通知した。
【二〇〇六年】
二月・・・FDA諮問委員会は、ADHDに対する中枢神経興奮剤について、心臓発作や脳梗塞、突然死を引き起こす可能性があるとして、パッケージに今までで最も強い「ブラックボックス」警告を記載するよう要請した。
二月・・・英国医薬品庁は、ストラテラが、発作や鼓動間隔を長くする潜在的な危険性と関係があることを報告した。また、ストラテラをプロザックやパキシルのような抗うつ剤と併用した場合に、心臓のトラブルを引き起こす可能性についても警告した。
五月・・・カナダ保健省は、「ADHDLの治療薬として処方されたすべての治療薬(ストラテラを含む)に対して、まれに突然死を含む心臓病の危険性があるという新たな警告を発行した。この公的な注意書きでは、中枢神経興奮剤が心拍数と血圧を上げ、その結果「心不全や心臓発作、突然死」を引き起こす可能性について警告されている。
一〇月・・・オーストラリア保健省薬品・医薬品行政局は、「ADHD」治療薬であるストラテラが攻撃性を引き起こしたという苦情を受けて、製造元の情報により強い警告を追加するように命じた。
【二〇〇八年】
六月・・・カナダ保健省は、前年までにストラテラの使用との関連が疑われる有害反応報告を一八九件受け、このうち五五件が自殺企図と分類され、うち四一件が小児(六〜一七歳)であったことを発表した。そして、ストラテラの製品の注意書きに「患者の年齢を問わず、自殺念慮、または自殺行動を示唆する他の徴候について、綿密にモニタリングすべきである。これには、激越型の感情や行動の変化、および症状悪化のモニタリングが含まれる」という文章を追加した。
さらに危険な薬がコンサータである。コンサータは悪名高いリタリンの徐放剤で、メチルフェニデートと呼ばれる物質である。メチルフェニ一デートはアンフェタミン系の類似物質であり、アンフェタミン系の薬物の代表格がメタンフユタミンでる覚醒剤(ヒロポン、スピードとも呼ばれる)である。つまりコンサータを子どもに飲ませるということは、長時間効く覚醒剤を子どもに飲ませているのとなんら大差はない。
前章で製薬会社が公表している副作用発現率の数字をご覧いただいた。この数字を見てあなたは集中力を高めるために子どもに薬を飲ませたいと思うだろうか。
もしそれでも飲ませたいと思うなら、私はあなたを虐待者だと言ってはばからないだろう。ピーター・プレキンが述べているように。
以上、抜粋終わり
まさしく医療側による都合の良い定義で、
昔は病気ではなく当たり前だった。
この定義なら私も子供の頃はADHDになるだろう。
よくボーッとして人の話を聞いてなかったので、
先生や祖母から怒られたものである。
親がきちんとしつけをできないのも関係しているのかもしれない。
つまり昔と今では親の子供に対する見方や解釈が違うのかもしれない。
子供に強い薬を飲ませるのも問題である。
本来子どもは自然治癒力が高いのに、
それを壊すような行為は体にとってよいわけがない。
薬に頼らなくても、
子供は自分で治す力を備えているのである。
それを親が自分のコントロールのために薬を飲ませるのであれば、
考えものである。
問題は子供にあるのではなくて、
親の考えたかにあるからだ。
もう一度親として、
子供にどうあるべきか考え直してみよう。