今回は低血糖症タイプの食べ方の工夫というテーマでお伝えします。
著書『うつは食べ物が原因だった!』から下記抜粋します。
- 低血糖症タイプ 主食とおかずのバランスを変える
「糖質」の低い“種類”を選ぶ
「外食ではどんな料理を選べばいいですか?」
よくされる質問ですが、基本的には前項でお話しした通り、GI値やカーボカウントの低い食材を使った料理、ということになります。ソバやパスタのほうがうどんよりはベターです。
さて、ここで質問。うどんとパスタなら、どちらが血糖値がゆるやかに上がっていくと思いますか?
正解はパスタです。パスタのアルデンテ(芯が少し残る固ゆで)は血糖値を上げにくいとされているからです。
また、メニューにもよりますが、イタリアンやフレンチは“砂糖”を使わない料理が多い。
一方、和食や中華料理には、みりんや砂糖が使われていることが多いもの。うどんの汁にも糖分が入っていたりします。
和食=ヘルシーと考えるのではなく、一つひとつの料理を見ていくことが大切です。
たとえば、焼き魚定食を選ぶとしましょう。たいていは小鉢がつきますが、それが煮物であれば砂糖が味付けに加わっているので、これは手をつけない、といった具合に、〝味付け〞のなかの砂糖にも気を配りましょう。
メニュー選びは「たんばく質」を中心に
外食でのメニュー選びのポイントは一点。「肉・魚・卵」の動物性たんばく質をメインメニューにすることです。
ただし、ここでも〝砂糖除外〞の法則は生きてきます。たとえば、すき焼きや焼き肉を選ぶより、しゃぶしゃぶやステーキを選ぶのがおすすめです。すき焼きの割り下や焼き肉のタレには砂糖が使用されていることが理由です。
さらに、しゃぶしゃぶやステーキを「何で食べるか」もこの法則に則って考えましよう。しゃぶしゃぶならゴマダレよりもポン酢、ステーキならソースをかけるのではなく、しょうゆや塩で食べる、といった具合です。
「ごはんの量はどのくらいまでなら大丈夫?」
これもよく受ける質問です。「主食はごほんやパン」という食習慣を変えることに、 最初は物足りなさを覚えるかもしれません。 その場合、まずは下記の「食べる順番」に沿って食べていってください。ごほんなどの主食を最後にし、そのとき満腹になっていれば、残すようにしてください。
残すことに罪悪感がある人は、あらかじめ「ごほんを少なめにしてください」とオーダーするといいでしょう。
食事の合間にみそ汁やスープといった汁物をとることでも、満腹感を得られやすくなります。理想のバランスとしては、今までの主食とおかずを逆にする感じです。下記の表も参考に、主食の量を見直してみてください。
- 低血糖症タイプ 果物、野菜ジュースの落とし穴
果物を食べるなら「少量を食後」に
果物はビタミンがたっぷりだからお肌にいい、健康にもいい……。どうやらそうした認識が一般的のようです。しかし、この認識は改めていただかなくてはなりません。
果物、特に甘い物には糖分が多く含まれていて、なかでもフルクトースという果糖が多くの問題の原因になっているのです。
通常、糖質は体内に入ると、血糖値を上げる働きをします。これを下げるためにインスリンが分泌されてバランスをとろうとします。ところが、フルクトースはインスリンによる調節を受けません。そのため過剰なフルクトースは、痛風の原因となる尿酸値を上昇させ、メタボリックシンドロームの原因となる内臓脂肪になるタイプの中性脂肪を多くつくることになります。
甘い果物には、もうひとつ問題点があります。果糖のほかに、ブドウ糖などの糖質が多く含まれていることです。このブドウ精は食品表示などでは見えてこない〝隠された糖〝ですから、注意が必要です。
果物を食べたいというときは、「食べ方」を工夫しましょう。基本は「ほんの少量を食後に」。また、ヨーグルトとあえることで、 血糖値が上がりにくくなります。その際はもちろん無糖を選ぶようにしてください。
「果物」「野菜」ジュースの危険性
「果汁100%」という表示につられて果物ジュースを手にとる、といったこともありそうですが、これもNGです。ジュース にしたからといってフルクトースやブドウ糖の危険がなくなるわけではありません。かえって〝手軽〞に飲めてしまうことで糖分の過剰摂取につながるのです。
「野菜ジュースなら、大丈夫?」
残念ながら、たとえ砂糖が添加されていなくても、果糖が含まれている点では、果汁ジュースと同様です。野菜をジュースにしてとりたいときは、飲む直前、新鮮な野菜をジューサーにかけ、ゆっくり噛むようにして飲むようにしましょう。
調味料には細心の注意が必要
市販の調味料には、ほとんどの製品で砂糖が使われていると思って間違いありません。みりん、ソース、ケチャップ、ドレッ シング……。これらの糖分は見落としがちなため、注意が必要です。
調味料を選ぶポイントは「食品表示」。 含有量の多いものから順に表示することが義務付けられていますから、筆頭にあげら れているものは含有量が多いものといえま す。最初のほうに砂糖、ブドウ糖、液糖…… とあるものは避けるようにしてください。
家庭での調理には砂糖は使わないのが理想ですが、どうしてもというときは、自然由来、あるいは吸収速度が遅く、代謝されずに排出されるという特性を持つキシリトール、エリスリトールなどの甘味料がおすすめです。
以上、抜粋終わり
食べる時のポイントは、
糖分の多いものを避ける、
ということで、
おかずをメインに、
主食は少なめにです。
果物は体によいのですが、
糖分が多いので、
低血糖症の方は、
甘味が少なめで、
ヨーグルトをあえるなどの工夫が必要です。
自分に合った、
楽しい食べ方を見つけましょう。