今回は同テーマの第4弾です。
著書『なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病』から下記抜粋します。
②食事の回数を多くする
常識的にいうと食事の回数は1日3回ですが、低血糖症の場合、1日3回の食事では食事と食事の間隔が長いため、低血糖を起こしてしまいます。これを防ぐためには、食事と食事の間隔を短くすることが必要です。
つまり、食事の回数を増やすということが重要な治療になります。
たとえば、1回の食事の量を半分にして、1日6食にわけて食べる、としてもよいですし、仕事や学校などの都合上、6回食事をとることが難しければ、3食軽めの食事をとって、あいまに間食を入れていくことになります。
たとえば、
- 7 :00 朝食
- 10:00 間食
- 13:00 昼食
- 16:00 間食
- 19:00 夕食
- 22:00 夜食
という具合です。 これはあくまで一例なので、この時間設定にこだわらず、自分のライフスタイルに合わせて調節をしてください。
糖負荷試験での血糖値のカーブをみてみると、個人差はもちろんありますが、多くの患者さんでもっとも血糖値が低くなる時間帯は、ブドウ糖を飲んでからだいたい4時間後です。ということは、多くの人は食事の間隔が4時間あくと血糖値が下がってしまう、ということになります。
アドレナリン・ノルアドレナリンは、血糖値が下がりきってから分泌されるのではなく、実際には下がりはじめたときから分泌がはじまります。食事から4時間たって、強烈に「お腹がすいた!」と思ったときにはすでに、これらのホルモンは分泌されてしまっているのです。
これらのホルモンによる症状を院ぐためには、血糖値が下がりきる前に、なにかを食べることが必要です。そうすることで血糖値が下がりすぎることと、血糖値を上げるホルモンの異常な分泌を防ぐことができるのです。
つまり、食後3時間くらいで必ずなにかを食べる、ということが治療になるのです(人によってはもっと短い時間で食べる必要があります)。
とくに過食症の人は、低血糖の時間が長いほど、そのあとの過食を起こしやすくなります。食べたくなくてもとにかく「薬だと思って」食べる、ということが大切です。もちろんこのときも、低GIのものを選ぶことがポイントになります。
また、低血糖の症状が出やすいのは午後、とくに夕方です。症状が出やすい人は、昼食から夕食の間に、2回間食をとりましょう。
タン白質は食事からとれていそうでなかなか十分にはとれにくいため、おやつとしてとるのもいい方法です。たとえばチーズや無糖ヨーグルト、ゆで卵、温泉卵、枝豆、からあげなどがおすすめです。コンビニなどでも手に入りやすく、保存がきいて意外と便利なのは、さきいかやチーズたら、小魚や干し貝柱などの「酒の肴」関係です。
このような、簡単に食べることができ、血糖値の安定につながる食品のバリエーションを多く持っていると、とても役に立つでしょう。なるべく添加物などが入っていないものを選ぶようにしてください。
また、血糖は眠っている間につかわれてしまうので、朝は血糖値がもっとも下がりやすい時間帯です。朝の低血糖を補正するために、朝食は必ず食べるようにすることが大切です。多くの低血糖症の患者さんは、朝食を食べずにいると、朝の低血糖の影響をそのまま引きずり、その日一日具合が悪い状態で過ごすことになります。時間がなくても食欲がなくても、薬だと思って必ずなにかを食べるようにしましょう。このときもタン白質と野菜を中心にするとよいでしょう。
③加工食品を控え、新鮮なものを食べる
加工食品の多くには、味をよくするために砂糖やブドウ糖果糖液糖が入っています。そして砂糖が添加されている食品の多くにはまた、添加物もつかわれていることが多いものです。低血糖を防ぐため、また健康を維持するためには、これらの食品はなるべく避けることをおすすめします。
また、お店で売られているお惣菜などにも、一見あまくないように見えても隠し味で砂糖がつかわれていることがあり、低血糖を起こすことがあります。
これを避けるためには、なるべく自然に近い新鮮な食材を、シンプルに調理して食べる、ということがよいのです。
楽しんで食事をするためにも、季節の食材をつかって、素材そのもののおいしさを味わって食べるようにするとよいでしょう。体にいいものは本来おいしいものなので、炭水化物の少ない食事でも十分に楽しんで食べることができます。
以上、抜粋終わり
低血糖症の方は、
1回の食事の量を減らし、
その分回数を増やすのがコツですね。
参考にしながら、
自分の生活に適したように
アレンジしてみてください。
くれぐれも無理のないやり方で
チャレンジしてくださいね。