今回は〝ストレス耐性〞を鍛える方法です。
著書『読んでやめる精神の薬』から下記抜粋します。
脳内安定剤GABAの絶妙な働き
脳が未経験の事態に遭遇し、激しい活動の必要性や不安を感じたときには、アドレナリンやステロイドが分泌されます。そして、それと同時に、ブレーキ役のGABAが分泌され、興奮系神経に支障のない程度に、また興奮系神経が暴走しないように、適度に抑制をかけます。
GABAによる抑制が足りないと、興奮しすぎたり不安が勝るなどして、冷静な判断ができなくなります。また、余分な興奮系の物質で、脳の神経細胞が傷つきやすくなります。しかし、逆に抑制しすぎても、脳は活発な働きができなくなり、たとえば脳の活動が必要なときに眠くなってしまうといったことも起こりかねません。
分泌されたGABAは、神経が過剰な興奮状態に陥らないようにブレーキをかけますが、興奮状態が解消されれば、GABAの分泌も必要がなくなるわけです。
つまり、GABAは・そのときの興奮に応じて必要なだけ分泌されるという・絶妙な働きをしているわけです。この「興奮に応じて必要なだけ」というのが、薬剤の害を考える際に、大変重要なポイントになります。
不安、うつ状態の心(脳)の反応
では、GABAが興奮に応じて正常に分泌されていれば、何も問題はないのかというと、必ずしもそうとは限りません。実は、GABAの分泌量には限りがあるのです。そのため、客人がそれまでに経験したことがないほどの強いストレスにさらされ・ストレスからくる興奮物質(グルタミン酸やドパミン、セロトニンなど)が出すきたときに、それを抑えるだけのGABAが分泌できないという事態が生じます。このとき、章の冒頭に出てきた興奮毒性により、神経が傷つくことになるのです。たとえば、二〇一一年三月に起こった東日本大震災を経験した多くの人にとって、そのときの大きな揺れや津波などは大きなストレスとなり、興奮毒性をもたらし、脳の神経細胞を傷つけたであろうことは、容易に推察されます。
では、不安になりやすい人や、うつになりやすい人というのはどういう人でしょうか。簡単に言えば、不安になりやすい人は、GABAを分泌する抑制系の神経細胞が多く傷ついている人だと推察でき、うつになりやすい人は、ドパミンやノルアドレナリン、セロトニンなど興奮物質の分泌に関係した神経細胞が、多く傷ついた結果ではないかと考えられます。
刺激やストレスを受けた時間が比較的短く、それによってできた傷が小さい(あるいは少ない)のであれば、短期間の休息をとるだけで回復するでしょう。ですから、日常的にできる小さな心の傷には、まずは休息をとることが重要な対策となるのです。
ただ、刺激やストレスが短時間であっても、それが大きすぎる場合には、脳の神経細胞にPTSD(心的外傷後ストレス障害)を引き起こすような大きな傷ができ、少し休んだだけでは回復がむずかしくなることがあります。また、休息なしにがんばりすぎても、傷は回復しにくくなります。
細胞が回復するか、それとも傷ついたままかは、簡単に判断できるようなことではありません。万一、PTSDを起こすような強い興奮毒性を受けたとしても、多くの神経細胞は生き残っていますし、傷ついても死なずに再生する神経細胞も多いのです。再生する神経細胞をいかに増やすかが、心の傷を治すためにもっとも大切なことであると、私は考えます。
〝ストレス耐性〞を鍛える方法
では、GABAを分泌する抑制系の神経細胞が多く傷ついたことが原因で不安になりやすい人は、どのように対処すればいいのでしょうか。単純ですが、強すぎるストレスにさらされないように工夫することです。もちろん完全にストレスをゼロにすることはできませんが、自分の対処できる程度のストレスにとどめるよう工夫し、徐々にストレスを増やしていくことで、だんだんと強いストレスに耐えられるようになります。最初はなかなか効果が見えにくいかもしれませんが、続けていくうちに、確実に効果は出てくるはずです。山頂は見えなくても、一歩一歩登っていくと知らないうちに予想以上に高い地点に到達している、という山登りに似ているといえるでしょう。
こうあるべき、こうでなければ、と自分自身が要求するレベルと、現実にできているレベルとの差が大きいほど、人は強いストレスを感じます。そのため、遠い目標は高く設定するとしても、日常的には、明日の目標は、今日できたことよりも、ほんの少しだけ、できることを増やすだけにしておくというのがよいでしょう。そうすると、実現が可能になりやすく、設定した目標が達成できるので、当然のことながら、ストレスを溜めないで済みます。こうして、ほんの少しずつですが、できることが増え、それが自信につながり、結局は大きな目標を達成することができます。
また、ストレス時にドキドキすると、心臓に異常がなくても、それが重大な病気なのではないかという不安にとらわれ、パニックの発作を起こしてしまうような人は、恐怖感からますます強いストレスを感じる傾向があります。けれども、すでに述べたように、ストレスで動悸を感じるのは、筋肉や脳にたくさんの血液を供給するための当たり前の反応であるという正しい認識を持つことが重要です。
以上、抜粋終わり
〝ストレス耐性〞を鍛える方法とは、
単純にストレスをかけ過ぎないという簡単なことでした。
しかしこれがわかっているようで、
なかなかできないのが現実ではないでしょうか?
例えば仕事でしたら、
わかっていても無理をしなければならない場面は多々あります。
それも長期にわたって。
2000年以降労働条件が年々悪くなっているので、
このような環境下で働かれておられる方は多いと思います。
しかし体は当然持たなくなるので、
徐々に弱まってきて、
やがて病気へとなってしまいます。
うつ病は増えた背景にはこのような労働環境も関係していると感じています。
しかし職場の環境は1個人で変えれるものではありません。
そのため選択としては職場を変えるか、
現状を続けるかのきわめて厳しい選択をせざるを得ません。
そこで第3の選択として根治療法である経絡治療やヒーリングを加える提案を致します。
なぜなら職場で酷使した心身をリセットできるからです。
このリセットが重要で、
体が楽になると、
当然心も軽くなります。
治療により自然治癒力は回復+アップとなりますので、
耐ストレス性を維持すことができ、
心身共にギブアップ状態になりにくいのです。
もちろん1回の治療でそうなるわけではありませんが、
治療を継続していると、
自然治癒力が高い状態を維持できるようになります。
そうなるとあとは定期的なメインテナンスだけで十分となります。
現在の状況を少しでもよくしたければ、
少しの投資で、
体を壊さずにすみます。
1度ご検討ください。