今日も砂糖が太る原因の第二弾です。
著書『砂糖をやめればうつにならない』から下記抜粋します。
・甘いものを食べるからお腹が空く!
人が健康に生きるには、エネルギー源であるブドウ糖を安定して供給しなければなりません。血糖値を一定の範囲内(60~160、平均は100)に保たねばならないのは、このためです。
血糖値がこれより低くなると、脳は正常に働きません。これは困りますから、脳は、ブドウ糖を手に入れるために特別なシグナルを全身に送ります。イライラ、心の混乱、頭に雲がかったような思考力の衰え、空腹感などの不快感は、このシグナルです。
不快感がどのようなものであれ、低下した血糖を正常に戻すために、キャンディ、甘いソフトドリンク(コーラや砂糖入の缶コーヒー、炭酸飲料)、クッキー、ケーキ、チョコレート、甘い餅菓子など砂糖を大量に含んだ食品を口にしたくなります。
これらの甘いカーボは、口にするやいなや、ブドウ糖に分解され、吸収されるから、血糖は急激に上がります。
だから、空腹時に砂糖を摂取すると、低血糖による不快感から解放され、気分がよくなるのです。脳に絶対に必要なブドウ糖を補給したので、脳が「快感」という褒美をくれたわけです。
ブトウ糖が脳に早く届くほど、気分の回復は早くなります。しかし、ここに落とし穴があります。気づかないうちに、血糖が急激に下がり、甘いものを食べる前と同じか、それ以下にまで下がる低血糖になってしまうのです。なぜでしょうか?
あなたの血糖を高め、快感を与えてくれた砂糖が、過剰インスリンを放出させたため、血糖が急降下してしまったのです。食後1~2時間のうちに、血糖値が50以下に低下したり、絶食時の血糖値より20以上も下がることがしばしばありますが、これを「低血糖症」と呼んでいます。
低血糖症になると、空腹を感じ、イライラします。このときあなたは甘味な飲食物、すなわち、砂糖のたくさん入った甘いものを口にしたくなります。これが大量にインスリン放出を促すため、血糖はまた下がります。下がりすぎた血糖を上げるために、また、甘いものを口にしたくなる。こうして血糖の乱高下という悪循環が起こります。
もし、あなたが砂糖をたくさん含んだ甘味な食べものを頻繁に口にする生活をつづけるなら、高インスリンレベルが常態となるため低血糖になり、空腹になり、どんどん食べることで、余分のブドウ糖を体脂肪として蓄積し、太ってしまうのです。
低血糖は、食べても食べてもお腹が空いてしまう状態なので、さらに食べすぎて、ぶくぶく太ることになります。太りながらまだ空腹とは、可哀想というほかありません。これがアメリカ人に起こったことなのです。
・肥満は万病のもと
アメリカで肥満の増加にともない、糖尿病も増えました。糖尿病の患者数は1960年から1990年までの30年間で3倍に増加しました。肥満者はそうでない人にくらべ、2型糖尿病のリスクが3~7倍も高くなります。
2007年、アメリカの2~19歳までの子ども、青少年の17パーセント(1300万人)が体重オーバーです。1980年代半ばでは、体重オーバーは5パーセントだったのですから、30年間に体重オーバーは3倍に増えたのです。
先に述べたように、肥満は糖尿病を引き起こしやすく、糖尿病は腎臓を破壊し、目の毛細血管を傷つけるので人口透析や失明の原因となります。人口透析を必要としたり、失明したのでは、仕事に就くのはむずかしくなります。また、肥満は高血圧、発がん、ED(勃起障害)などのリスクを高めます。
このように肥満はあらゆる病気の中心にあります。肥満は万病のもとなのです。肥満は健康の大敵です。その肥満を引き起こす犯人が、砂糖なのです
・食品のスーパーサイズ化
過去30年間にアメリカの食品会社は、フレンチフライ、ポップコーンからソーダにいたるまで、すべての食品のサイズを大きくしました。これが食品のスーパーサイズ化です。
客は、同じ金額でより大きな食品を購入できたと喜びました。得した感じになり、大きいことはいいことだと思ってしまいました。
たとえば、20年前のベーグルは直径7.5センチだったのが、今では15センチになりました。コカ・コーラは1950年代に180ミリリットル、85キロカロリーでしたが、1970年代に350ミリリットルがふつうになりました。そして2000年には560ミリリットルで250キロカロリーがふつうになりました。今のコカ・コーラは1杯当たり、1950年代の3倍になったのです。
わが国でも、約1キログラムの白米御飯にハンバーグとたっぷりのルーがのるカレー、マグロが20~30枚ものったマグロ丼などが1000円で食べられると煽っています。いわゆる、「デカ盛り」「激盛り」などが珍しくなくなりました。レストランメニューのスーパーサイズ化が目立ちますが、砂糖とクイックカーボがいっぱいです。
・低脂肪だが砂糖がいっぱい
政府に脂肪の摂取を減らすように奨励されたアメリカ人は、「低脂肪」と表示されていれば、脂肪が入った同じ食べものにくらべ健康によく、低カロリーだと間違った考えを持ちました。
こうして彼らは、低脂肪という言葉のついたクッキー、クラッカー、ヨーグルトなどを購入し、食べはじめました。でも、問題があります。でも、脂肪が取り除かれると、たいていの場合、味、体積、舌触りを保つために、これら脂肪を減らした食べものに砂糖が添加されたのです。だから、低脂肪食品はカロリーが低いわけではありません。しかも脂肪が取り除かれると、満腹感が得られません。だから、もっと食べたくなるのです。
食品会社は、加工食品を「低脂肪」「無脂肪」などと表示してあたかも健康によいというイメージを消費者に植え付けるのが得意なのです。
彼らが言わないのは、「低脂肪」「無脂肪」食品には砂糖がこれまでより約15パーセントも多く入っていることです。多くの人は、本当に健康によいものと考えて低脂肪の加工食品を選びます。でも、その結末はといえば、低脂肪の食べものをたくさん食べるのは、加工食品と砂糖を食べることによって、太るということです。
以上、抜粋終わり
食べても食べても欲しくなる原因がお分かりいただけたでしょうか?
また「低脂肪」「無脂肪」食品のワナ。
我々は騙されないよう常に勉強しなければなりません。
そうしなければ健康を維持することが難しい世の中となってしまっているからです。
あなたの未来を守るためには、自分で勉強して、害のない食品を摂取することを心がけましょう。