今日は「不安障害」について考察していきます。
著書『精神科は今日も、やりたい放題』から下記抜粋します。
緊張する人は社会不安障害!?
この二つもうつ病と同じくらいいい加減な病名である。その名のとおり、何かについての不安を持っているだけで「不安障害」となってしまう。それが社会的なことであれば、「社会不安障害」である。
会社でプレゼンするとき、緊張してしまうのは社会不安障害だとされている。
これまでの論理同様、本来これらの反応というのはむしろ人間として自然な反応である。この世に生きていれば何かに不安を感じるのが人間というものである。予想不能な出来車が起きればパニックを起こすであろうし、メンタルが弱ければ大舞台で緊張して声も出せないのは必然でしかない。
緊張すると汗をかく、発表時に声が震える。こんな程度の当たり前の出来事が、今の時代は精神疾患として認可されている。その人のいったいどこがおかしいというのか? どんな場面でも緊張せず、完璧な行動がとれない限り精神疾患だといっているのに等しい。本来プレゼンが苦手な人にはさせなければいいし、それでも克服しだいと自ら願う人は、経験を積むことで解消できる出来事であるはずだ。それは根性とか気合いでも別にかまわない。
これらが病気として扱われるようになったのには二つの大きな理由がある。
一つは私のように正直に、不安障害などなくただ人間的に弱いだけだと言ってしまうと、ドクターハラスメントであるとか、人権侵害のようにとらえる風潮ができあがってしまったことだ(ここも私が自分を「人でなし」と呼ぶ一つの理由である)。
目の前の出来事を病気としてとらえるのではなく、自ら乗り越えようと努力している者たちは評価されず、ちょっとした不安に対して逃げて近づこうとしない人たちのほうが「病気」とされて、大切に扱われることになってしまったわけである。
私はこの流れがまっとうなものとはとても思えない。少なくとも古来から人々はそのような不安があるのは当然と認識し、越えるも越えぬもその人次第として判断してきたからである。
「病気」を作れば儲かります
もう一つはこの生理的な反応を病気と定義しさえすれば、精神医療界や心理学界が莫大な利益を手に入れることができるからである。
なにせほぼすべての人に存在する反応だから、これをいったん世間的な常識に仕立て上げることができれば、後はやりたい放題である。
彼らは「病気だから心配いらない」と優しい顔をして近づき、その裏では治ることのない長期的な優良顧客をゲットできたと喜んでいる。他の重篤な精神病と違って話も通じるから、医師としては楽なことこの上ない。
この結果、日本の抗不安薬売上げはダントツ世界一位であり、二位以下を大きく引き離している。
あるエピソードを紹介しよう。日本でも権威ある医学雑誌として知られる「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(The New England Journal of Medicine)」の上級エディターを務めたマーシャ・エンジェル医師の「製薬企業と医師の腐敗構造」と題された記事に登場する、パキシルの製品マネージャー、バリー・ブランドはこう語る。
「まだだれも気づいていない顧客マーケットを掘り起こして拡大させることは、マーケッティングをやる人間の夢だ。社会不安障害を使ってわれわれがやっているのがそれだ」
つまりアメリカ精神医学界と製薬会社が総出で、病気でないものを病気にしようと躍起になっている、と告白しているわけだ。
他にも権威ある精神科教授であるローレン・モシヤーや、精神科医ステファン・クルシェフスキーは次のように述べている。
「DSM第四版は、精神医学が、概して医学によって認められるように模造して作ったものです。内部の者は、それが科学的というよりも政治的な書物であると知っています。
(略)DSM第四版は、そうした最大の欠陥にもかかわらず、権威ある書物となり、カネを生み出すベストセラーになりました」
「私たちは、あなたに継続的に薬物を与えることができるように、気分や考えの正常な変動に対していくらでも診断上のレッテルを作り出すことができる。(略)疾患を作り出すことに関しては、精神医学に並ぶものはない」
以上、抜粋終わり
不安ない人などこの世に存在するのだろうか?
恐らくいないのではないかと思う。
何故ならこれは人間にある当たり前の感情だからだ。
ただこれを瞬時に問題なく処理できる人が、
悟りを開いたと言われている人だと考えている。
しかし普通の人は、
不安をいだけば、
どんなに精神力のある人でも、
しばらくは囚われてしまうのではないかと思う。
ただ人によってそこからの脱出が早いか遅いかだけの違いではないだろうか。
病気を作り出すのは、
それは産業だからだ。
医療分野もやはり産業である。
医薬品も売れなければ当然成り立たないのであるから当然のことである。
ただその売り方が問題かどうかである。
みなさんはどう考えるだろうか?
これによってあなたの医療に対する考え方、
利用の仕方が変わるはずである。
さあ、熟考してみよう!