今回から低血糖症を知るうえで、特に重要となってくるので、しっかりとご理解いただきたい。
今回も著書『心の病と低血糖症』から下記抜粋します。
まず低血糖症についての理解をたすける意味で、そのメカニズムについて、できるだけわかりやすく解説をしてみる。
まず「血糖」だが、これは“血液中のブドウ糖”のことである。ブトウ糖は“グルコース”とも言い、最も広く生物界に存在し、生体のエネルギー源として重要な役割を果たす単糖類(分子が一つの糖類)である。
血液1㎗あたりの㎎を単位にした糖の値が「血糖値」である。正常な人の場合、70~110㎎という値になる。この値が高すぎると、糖尿病に代表される「高血糖症」ということになる。糖尿病は、ブドウ糖の体内蓄積に障害が起きることで痩せたり、尿量が増したり、のどの渇き、全身倦怠感、神経痛、網膜炎、白内障などの症状が起き、昏睡で死亡することさえある。
反対に「血糖値」が正常値より低すぎると、「低血糖症」ということになる。
高血糖については、テレビや雑誌などの健康情報で注意をうながすことが多いが、血糖値が低くなるケースがあること、低血糖の重大な意味などは取り上げられることがほとんどない。まるで「血糖値は低いほどよい」と、暗示しているかのようにさえ思える。
血糖値は、「高すぎ」ても「低すぎ」ても、問題なのである。とくに低すぎる場合は、脳の障害を引き起こすなど、危険な要因となることを知っていただきたい。
では、血液中でブドウ糖となる物質はなんだろうか?それは、生命維持に不可欠な三大栄養素の一つの「糖質」(食物繊維と合わせて炭水化物と表記する)である。
糖質は、1gあたり4kcalのエネルギーを発生する。三大栄養素の他の二つ、タンパク質と脂質よりも優先的にエネルギーとして利用され、結合している分子の数によって、次表のように分類される。
【糖質の分類】
単糖類:それ以上分解できない最小単位で、ブドウ糖・果糖など。
二糖類:二つの単糖が結合したもので、蔗糖(白砂糖)・麦芽糖・乳糖など。
少糖類:単糖が20~30個結合したもので、フラクトオリゴ糖など。
多糖類:単糖が数10~数1000個結合したもので、でんぷん・グリコーゲン・セルロースなど。
ここで、本書のテーマである「砂糖とりすぎ」と低血糖症との関係から糖質について述べてみたい。糖質食品と血糖の関係を問題にするときは、どんな糖質であるのか、糖類の分類のどれに該当するのか、ということが重要になる。糖質として同一にみると、本質を見誤るからだ。
「砂糖とりすぎ」という場合の糖類は、単糖類または二糖類が該当する。分子数が少ないものほど、摂取後に速やかに吸収され、血糖値を急激に上昇させるからだ。ちなみに、単糖類の中には清涼飲料などに多く使用されているブドウ糖果糖液糖(果糖ブドウ糖液糖と表記する場合もある)が含まれる。また、ジュースや菓子類に含まれているもの、果糖などの単糖類や蔗糖(白砂糖)などの二糖類の糖質である。
一方、米・小麦・豆類などの主成分である。“でんぷん”は、多糖類で分子数が多いため摂取しても吸収されにくく、血糖値が急激に上昇するということはない。むしろ、人体に不可欠な栄養素としての糖質(炭水化物)は、多糖類のでんぷんから積極的に摂取することが望ましいということになる。
以上の説明から、「米ばなれ、砂糖とりすぎが低血糖症を招く」ということをご理解いただけると思う。
以上、抜粋終わり
血糖とはどういうものか。
血糖値が高すぎても、低すぎてもダメだということ。
糖質とはどういうものなのか。
各糖質の性質。
どのような糖質から糖類を摂取するのが望ましいのか。
以上をご理解いただけたと思います。
私はもともと大の甘党ですが、最近は甘いお菓子などの食べ物は極力控えるようにしています。
喉越しの爽快感が好きなので、炭酸飲料も大好きなのですが、どうしても飲みたい時は、二酸化炭素と水だけの炭酸水を飲むようにしています。
食事は玄米にしています。
今はこのようにして血糖値のコントロールをしています。
みなさんも血糖値の乱高下を防ぐために、食べものには気を付けてください。
特にうつ病の人は低血糖になると、うつ状態がひどくなります。
つまりこの低血糖状態がうつ病の原因の一つであるからです。
それは前回のブログの中で書きました、ガイランドの低血糖症の症状からご理解いただけると思います。
ゆえに、うつ病からの脱出には日々砂糖をとりすぎていないかどうか、見直す必要があります。
一日でも早くうつ病から脱出するために、まずは日々の食事内容の見直しから始めていただくことを強くお勧めします。