今日から砂糖の依存性についてです。
これは大変重要なことなので、心して読んでください。
著書『砂糖をやめればうつにならない』から下記抜粋します。
●あなたを依存に誘う甘い誘惑
スーパーマーケットでキヤンディやチョコレートを買ってもらえない子どもが、かんしゃくを起こし、大声で泣いているのを見かけることがあります。あるいは、あなたの家庭の十代の子どもが学校から帰るやいなや、冷蔵庫から砂糖の大量に入ったコーラやサイダーを取り出して飲んでいるのではないでしょうか。
甘いものに目がない人が多いようです。それは、砂糖に依存性があるからなのです。そこで依存から脱却しようと、砂糖を食べるのをやめると、直ちにイライラ、気分の落ち込み、怒り、発熱、頭痛、ふるえなどの離脱症状があらわれます。砂糖がその人を呼び戻そうとするのです。だから、家の近くにドーナツ屋、ケーキ屋、ベーカリーなどができると、毎日のように食べてしまうのです。
ある人は、砂糖は覚せい剤やコカインよりも依存性が強いと主張します。覚せい剤やコカインをやめるのは、砂糖をやめるよりずっと容易だという人もいます。覚せい剤はわざわざ探さないと手に入りませんが、砂糖はどこにでもあるのでやめるのがむずかしいのです。
この話はやや誇張ぎみに聞こえるかもしれませんが、そうでないことは、砂糖依存になった経験のある人なら納得できるに違いありません。
27歳の良子さんは、こう言います。「私は砂糖依存症です。砂糖、とりわけチョコレートを食べると元気が出て、気分がハイになります。幸せを感じリラックスできるのです。これが1時間ほどつづきます。でも、その後、突然、全身の力が抜けたように落ち込んでしまいます。甘いものは大好きだけど、同時に嫌いでもあるのです」
36歳のジェーンさんはこう言います。「私は砂糖を食べませんが、依存症になっています。アルコール依存者が一杯でも飲むとまた依存に逆戻りするように、一切れでもデザートを食べれば、砂糖漬けの日々に戻ってしまう気がします」
たいていの人は、良子さんやジェーンさんほど甘いものに過剰に取り憑かれているという認識を持っていないでしょう。でも、私たちのまわりにいる数千万の人は、知らないうちにカゴの中で回転する回し車を走りつづけるハムスターのように砂糖依存症におちいっているのです。そこから抜け出るには、大きな努力が必要なのです。
実際にどれだけの人が砂糖やクイックカーボを衝動的に摂る依存症になっているかを 正確に計ることはできません。でも、専門家は人口の50〜70パーセントと報告しています。ファストフードが世界に広まったのと同時に、砂糖依存症は世界中に蔓延したのです。もちろん、わが国も例外ではありません。
●砂糖依存症のせいで減量に失敗する
砂糖やクイックカーボを過剰に摂取することで、多くの人が病気になり、早死にしていることが明らかになってきました。このことを心配する専門家が増えています。
カリフォルニア州で5つの「減量・砂糖依存症クリニック」を開設する専門医フォーレスト・テナントは、「砂糖依存と精製されたカーボ依存が先進諸国やアメリカで蔓延している」と述べています。1991年、かつて彼自身が砂糖依存症に苦しみましたが、それを克服して体重を大幅に減らした経験を持っているのです。
彼は、こう言います。「長年にわたって私は、依存症治療学会に砂糖と精製カーボは依存性があることを納得させようと努力してきました。治療する側が患者側に砂糖依存症の問題があることを理解していないために、肥満の治療は、失敗をつづけているのです」
ジョージタウン大学医学部のキャンデス・パート教授は、こう言います。「私の講義では、学生にサトウキビを見せます。そしてサトウキビとコカインとヘロインはどう違うかを尋ねます。一時的な元気づけとしての砂糖には依存性があり、長期にわたって使用すれば健康に有害なのです」
かくいうパート教授は、彼女が大学院生だった1910年代の初めころ、依存症を引き起こす原因である麻薬受容体を発見するという大手柄を立て、学問の世界で喝采を浴びた人なのです。
●なぜ、うまいものは食べすぎてしまうのか
うまいものを食べはじめると、なかなかとまりません。だれでも経験があるのではないでしょうか。では、うまいものはどうして食べすぎてしまうのでしょう。これについては、もう50年以上も研究がつづけられています。
まず、1955年、フランスのジャック・マグネン博士が、うまいものが私たちの脳を刺激して過食させるという画期的な論文を発表します。
1979年、イギリスのジェームス・マクロイ博士は、腸内の食べものが脳を刺激し、 気分をよくする脳内麻薬を放出させ、これが依存症を引き起こし、過食させるという理論を提出しました。そして1990年代に入り、この理論を支持するいくつもの有力な証拠が発見されました。要するに、うまいものは脳に働いて依存を引き起こし、過食させるということです。
砂糖をたくさん摂取すると、食事をコントロールする人体に備わった能力がしだいに損なわれ、過食するようになります。これが、世界中で肥満が急増している原因のひとつなのです。このことを食品業界は公式には決して認めません。タバコ業界が依存性の強いニコチンを利用して企業として巨額の利益を得たのと同じように、食品業界は砂糖の多い食品を販売しているのです。
彼らは、食品をできるだけ魅力あるものにしようと懸命です。チョコレートの製造会社は、もっとも魅力のある味を出すことでチョコレート依存症をつくり、依存症から逃れることのできない、砂糖と油の組み合わせを研究するのに長い時間とコストをかけていると推測できます。
コーラやサイダーの製造会社は、カフェインと砂糖という依存性のある物質を製品に入れています。彼らがビジネスをする理由は、「お金を儲けること」です。これらの食品や飲みものには依存性があります。
多くの人は、ある子どもがこのような食べものや飲みものに他の子どもより誘われるのは、甘やかされて育ったか、意志が弱いからだと思うかもしれません。その考えは完全に間違っています。本当は、食べものに依存性のある物質が含まれているからなのです。
もちろん、私たちひとりひとりは遺伝子が違うため、生化学的に異なった存在ですから、砂糖やクイックカーボを食べたすべての人が同じように依存症になるわけではありません。だから、あなたが甘いものにどれほど愛着を持つかは、あなた自身が責任を持たねはなりません。
以上、抜粋終わり
甘いものは依存性があるので、また欲しくなります。
これは甘いもの好きな方なら、また欲しくなるというのは日常よく経験されていることと思います。
かく言う私も、甘いもの好きだったので、当たり前でした。
しかし、これは覚醒剤と同じ依存症からくるものであるとは最近まで知りませんでした。
何故なら、覚醒剤などは危険なものという認識がありますが、
砂糖にはそのような認識がないからです。
そして、そのことは、ごく少数の人しか知らないと思います。
だからこそ、すごく怖いことだと思いませんか?
身体に良いものであれば問題ありませんが、
砂糖は身体にとって毒となるものです。
何故なら、精神を不安定にさせるからです。
また、更に症状が進んで、低血糖症になってしまえば、不定愁訴となっていろんな症状が出てきます。
無知故に、こんな恐ろしいことはないと思います。
現代人はお菓子だけではなく、料理にも砂糖を使うので、深刻な問題だと思っています。
一人でも多くの方に知ってもらって、自分はこの問題にどう対処するのかを考えて欲しいと思います。
特に、うつ病や糖尿病の方は一日でも早く、砂糖の摂取から離脱していただきたいです。